●文:ヤングマシン編集部
トライアンフモーターサイクルズジャパンは、新型「スピードトリプル1200RS(SPEED TRIPLE 1200 RS)」を発表した。排気量は1160ccとなり、よりパワフルかつレスポンシブなエンジンを搭載。車重は10kg軽量化され、前後オーリンズ製サスペンションなどを採用しながら、価格は200万円切りというサプライズだ。
Moto2レースエンジンで得たノウハウを投入したほか、トリプルらしいサウンドも追求
トライアンフモーターサイクルズジャパンは新型スピードトリプル1200RSを発表した。完全新設計の3気筒エンジンはスピードトリプル史上、もっともパワフルかつ高トルクを発生し、エンジン単体で7kgの軽量化を達成。装備重量は198kgとなり、パワーウエイトレシオは先代から25%向上、1994年に登場した初代スピードトリプルと比べるとほぼ2倍に達するという強烈さだ。
排気量は従来型スピードトリプルRSの1050ccから1160ccに拡大。最高出力は150ps/10500rpm→180ps/10750rpmと大幅にパワーアップした。トルクも11.9kg-m/7150rpm→12.75kg-m/9000rpmと増大しており、それらの数値からは元々十二分だった中速トルクに加えて、高回転パフォーマンスが大きく向上していることが推察できる。また、クランクシャフトの慣性マスは12%低減されており、シャープな吹け上がりも実現した。
レブリミットは650rpm引き上げらるとともにアクセルレスポンスも向上。吸排気は効率のみならず、トリプルサウンドも追求したというから、ハスキーな野太いエキゾーストノートも期待できそうだ。
軽量なスリップアシストクラッチは、最先端のフリクション素材を用いることでクラッチプレートの数を減らし、軽量化やクラッチフィーリングの向上にも貢献。6速ギヤボックスは従来モデルよりもコンパクト化され、ギヤ比も最適化されている。もちろん上下対応のトライアンフ・シフトアシスト(クイックシフター)も標準装備だ。
車体は10kgの軽量化を果たし、装備重量は198kg。アルミツインスパーフレームにアルミ製サブフレームをボルトオンし、足まわりには前後オーリンズ製フルアジャスタブルサスペンション、ブレンボ製ブレーキシステムを採用した。フロントにはStylemaラジアルマウント・モノブロックキャリパーおよびMCSスパン/レシオアジャスタブルのブレーキレバーを装備し、制動力とコントロール性を高めている。タイヤはメッツラー製レーステックRRを基本とし、サーキットオプションとしてピレリ製ディアブロスーパーコルサSC2も装着可能だという。
最新型5インチTFTディスプレイを備え、トライアンフシフトアシスト、コーナリングABS、切り替え式コーナリングトラクションコントロール、トラックモードを含む5つのライディングモードといった最新の電子制御もフルラインナップ。フルLEDライト、フルキーレスシステム、My Triumph コネクティビティシステムなどの装備も最新だ。
ほかにも左右スイッチボックスはLEDバックライト付き、鉛バッテリーよりも60%(2.3kg)軽量化できるリチウムイオンバッテリー、新型軽量アルミホイールを標準装備するほか、スクロールLEDインジケーターやタイヤ空気圧モニタリングシステム(TPMS)などがアクセサリーとしてラインナップされる。
これだけのテンコ盛り装備と新設計エンジン/新設計フレームを組み合わせながら、車両価格は税込み199万9000円としたのも大きなトピックだろう。全国トライアンフ正規販売店ではすでに1月27日より予約受付を開始しており、2021年4月上旬には車両が店頭に並ぶ予定となっている。
TRIUMPH SPEED TRIPLE 1200 RS[2021 model]スタイリング
【TRIUMPH SPEED TRIPLE 1200 RS[2021 model]】主要諸元■全長2090 全幅792 全高1089 軸距1445 シート高830(各mm) 車重198kg(装備)■水冷4ストローク並列3気筒 1160cc 180ps/10750rpm 12.75kg-m/9000rpm 変速機6段 燃料タンク容量15L■キャスター23.9度/トレール104.7mm ブレーキF=φ320mmダブルディスク+4ポットキャリパー R=φ220ディスク+2ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●価格:199万9000円 ●色:サファイアブラック、マットシルバーアイス ●発売時期:2021年4月上旬
TRIUMPH SPEED TRIPLE 1200 RS[2021 model]ディテール
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