お手頃ミドルに電動車も充実

’20新車バイク総覧〈大型ハイパーネイキッド|外国車#3/3〉KTM、トライアンフ他

ヘリテイジ系と真逆の攻撃的なルックスを持ち、強烈な個性を放つ大型ハイパーネイキッドクラス。スーパースポーツ由来の強心臓を搭載するリッター系と、軽量でフレンドリーなアッパーミドル系を擁する。〈ラインナップ〉KTM 1290 スーパーデューク R|890 スーパーデューク R |790 スーパーデューク、トライアンフ スピードトリプル RS|スピードトリプル R ロー| ハーレーダビッドソン ブロンクス|ライブワイヤー、キムコ レボネックス


●文:沼尾宏明、中村友彦、田宮徹 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

1301ccもの大排気量75度Vツイン=LC8エンジンを伝統のクロモリ鋼トレリスフレームに積む、1290スーパーデュークシリーズ。公道ファイターの本作は、’20で大幅に刷新された。ヘッドや吸排気系などを改良し+5psの180psに到達。さらに新型フレームで剛性をアップしながら約6kgの減量も実現した。片持ちアームおよびリンク式リヤサスも新作だ。スプリットフェイスで元々過激だったスタイルは一段と先鋭化している。

【KTM 1290 Super Duke R】■水冷4ストV型2気筒DOHC4バルブ 1301cc 180ps 14.2kg-m ■198kg シート高835mm 16L ●価格:217万9000円●発売時期:’20年4月

KTM 890 スーパーデューク R/790 スーパーデューク: 一段と過激な改良強化新型を追加

890 スーパーデューク R

KTM初のパラツインを抱き、’18でデビューした790。心臓部は600級に小型ながら、75度位相クランクやフル電脳で105psのハイパワーを発生する。その持ち味を活かした兄貴分を’20で追加した。ボア×ストロークの拡大で890ccとし、最高出力は104→121psに大幅アップ。約3.5kgの車重減にも成功した。足元もフル調整式のWP製APEXやブレンボStylemaで強化している。

【KTM Super Duke 890 R】■水冷4スト並列2気筒DOHC4バルブ 890cc 121ps 10.1kg-m ■174kg シート高834mm 14L ●価格:146万5000円 ●発売時期:’20年5月

790 スーパーデューク

【KTM Super Duke 790】水冷4 スト並列2 気筒DOHC4 バルブ 799cc 105ps 8.8kg-m ■174kg シート高825mm 14L ●価格:122万7000円 ●発売時期:’20年4月

トライアンフ スピードトリプルRS:2眼+センターマフラーが象徴のストリートファイター始祖

元祖ストリートファイターとして知られる1台で、初代は’94年にデビュー。並列3気筒を独特なアルミフレームに積み、2眼とセンターマフラーがシンボルとなる。現行型は’16で登場し、5種類の走行モードなどを導入。前後オーリンズのR、10psアップした心臓部を持つ最強のRSが選べる。

【TRIUMPH Speed Triple RS】■水冷4スト並列3気筒DOHC4 バルブ 1050cc 150ps/10500rpm 11.9kg-m/7150rpm ■189kg シート高825mm 15.5L ■タイヤF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●価格:194万8500円

トライアンフ ストリートトリプル シリーズ:Moto2技術で戦闘力アップ。ローシート版も用意する

軽快3気筒ミドル・ストリートトリプルが’20で大幅改良。最上位のRSは、モト2譲りの技術を注入し、従来の123psを維持しつつ中速域の出力とトルクを9%と増強。ブレンボやオーリンズリヤサスなど足も豪華だ。中間グレードのRは118psで、新追加されたLow仕様のみとなり、シート高を780mmにダウン。排気量が660ccとなるSは最高出力を95.2psに抑え、足まわりの変更などで100万円切りを実現している。

【TRIUMPH Street Triple R Low】■水冷4スト並列3気筒DOHC4バルブ 765cc 118ps 7.8kg-m ■188kg シート高780mm 17.4L ●価格:126万7000円

指針式のアナログタコと液晶メーターを採用。ギヤポジションや4パターンの走行モードも表示する。

ハーレーダビッドソン ブロンクス:同社初ネイキッドはマッスル系

新たな975㏄水冷60度Vツイン=レボリューションマックスを搭載。ハーレー初のストリートファイターとして投入される。エンジンをフレームの一部として活用し、心臓部を強調したマッシブな外観が魅力。バランサーによるスムーズな出力特性に加え、倒立フォークとブレンボ製モノブロックキャリパーの脚で走りに期待できる。

【HARLEY-DAVIDSON BRONX】●価格:調査中 ●デビュー予想時期:’21年

ハーレーダビッドソン ライブワイヤー:3秒で100km/hに到達。鬼加速の電動ハーレー

ハーレーの次代を担う電動車で、105hpを発生する縦置きモーターを搭載。独特なサウンドでシームレスに加速し、0→100km/hはわずか3秒と強烈だ。航続距離は142~235kmを確保。6軸IMUほか電脳も豊富だ。米国では昨夏に販売され、日本にも導入予定。

【HARLEY-DAVIDSON LIVEWIRE】 ■埋込磁石型DC モーター(水冷式) 105hp ■ 249kg シート高780mm 最大航続距離235km ●北米価格:2万9799ドル(約316万円) ●国内発売未定

キムコ レボネックス:性能も実用も兼備したストリート版

台湾スクーターメーカーが放つ完全電動ネイキッド。モーターにチェーン駆動と6速ミッションを組み合わせ、0→100km/hは3.9秒、最高速度205km/hまでわずか11.8 秒で到達する。加えて都市部では2速ギアのみで発進から115km/hまでカバーする柔軟さも併せ持つ。’21年登場予定。

【KYMCO RevoNEX】

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