タイホンダがローンチイベントを開催したばかりの新型グロム(GROM)だが、さっそく詳細スペックとカラーバリエーション、価格が判明した。さらに欧州でも公式リリースが公開されている。ここでは追加情報を一挙にお届けしたい。
WEBヤングマシンがスクープ記事をお送りしていたホンダの原付二種スポーツバイク「グロム(GROM)」の新型が正式発表された! 発表されたのはタイホンダのSNS上で、既報通りエンジンから完全なリニューア[…]
2013年に生まれたミニバイク熱をさらに加速する!(タイ仕様)
タイホンダ(APホンダ)は2020年10月21日に新型グロムを発表。ローンチイベントはSNSでオンライン中継され、その速報は当WEBでもハイネスCB350に並ぶほどの反響となっている。そして数時間後に、タイホンダ公式サイトにグロムのページが現れ、カラーバリエーションと価格が明らかになった。
新しいグロムは“Mod It Yourself”をスローガンに、ミニバイクを自分仕様に仕上げていく新たな価値観を提案。タイ仕様ではGセンサー付きABS仕様が7万7400バーツ(日本円換算:約26万円)、STD仕様は6万9900バーツ(日本円換算:約23万5000円)となっている。
同時にホンダは、ライダーがDIYスタイルでカスタマイズできる H2C By Honda カスタムキットを提供。これは既報のとおり3つのタイプが用意されている。車体色はABS仕様が銀×黒、STD仕様は黒、青×黒、赤×黒の計4色だ。
レトロクールなスタイルと、ユーロ5仕様の空冷ニューエンジン……欧州仕様を解説
欧州仕様の新型グロムも基本的な内容はタイ仕様とほぼ同じ。こちらはより詳細な解説と同時にスペックが明らかになっている。欧州ではイージーなファンバイクという位置づけで、1963年のDAX(ダックス)やエイプ100、モンキー125といったモデルと同じカテゴライズだ。
アメリカの“ジェネレーションY”や日本の“ストリート系”にヒントを得たとし、その結果として2013年にMSX125(グロムの欧州名)が誕生。これが2020年にMSX125 GROMとして生まれ変わったわけだ。
外装は完全に一新され、LCDメーターはタコメーターも表示するようになった。車体左右のパネルを交換することで簡単にスタイリングをカスタムできるのもトピックだ。ヘッドライトはLEDを採用するほか、車体色はフォースシルバーメタリック(Force Silver Metallic)、マットガンパウダーブラックメタリック(Mat Gunpowder Black Metallic)、ゲイエティレッド(Gayety Red)の3色をラインナップし、全車がABS仕様となる。
さて、ユーロ5準拠となったオールニューの空冷単気筒エンジンだ。まず見どころは従来型の4速に対して5速になったトランスミッション。そしてもうひとつはボア×ストロークである。
グロムのエンジンは空冷2バルブの横置きシリンダーエンジンで、ボア50mm×ストローク63.1mm。このストローク63.1mmにピンときた人は相当にマニアックだろう。なぜかといえば、2020年9月にタイで発表された新型スーパーカブ110の新型エンジンが、同じストローク63.1mmだからだ。いずれにしても相当なロングストローク設定であることは確かだが、それよりも同一の数値を採用していることのほうが気になる。
これはもしかしてエンジンのケースが共用されているということ? だとすれば、今後はスーパーカブ系エンジンとグロム系エンジンが同一のベースから作られることになり、さらにボアをもう少し拡大すれば無理なく排気量を大きくすることもできるのではないか……。そんな想像をめぐらさずにはいられない、マニアックだが面白いトピックになり得る数値なのだ。
グロムの燃費はWMTCモードで66.6km/lで、PGM-FIの採用で高効率燃焼を可能としていることや、大きめの2.5Lエアボックスなどのたまもの。エアフィルターは紙タイプを採用し、メンテナンスサイクルは1万6000kmだという。
車体はミニバイクのディメンションにビッグバイク並みのサスペンション、φ31mm倒立フロントフォークやシングルリヤショックを装備。スチール製モノバックボーンフレームを採用し、シート高は761mm。前後12インチホイールに前後ディスクブレーキが組み合わされる。
日本仕様の登場に関してはまだ情報が入ってきていないが、この欧州仕様に準じたものになる可能性が高そうだ。期待して待ちたい!
HONDA GROM[2021 model EU]
【HONDA GROM[2021 model EU]】主要諸元■全長1760 全幅720 全高1015 軸距1200 最低地上高180 シート高761(各mm) 車重103kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 排気量125cc ボア×ストローク50.0mm×63.1mm 圧縮比10.0 最高出力9.7ps/7250rpm 最大トルク1.07kg-m/5500rpm 変速機5段 燃料タンク容量6L■キャスター25°/トレール81mm ブレーキF=φ220mmディスク+2ポットキャリパー R=φ190mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70-12 R=130/70-12 ●価格&発売時期:未発表 ※諸元等は全て欧州仕様
関連する記事
WEBヤングマシンがスクープ記事をお送りしていたホンダの原付二種スポーツバイク「グロム(GROM)」の新型が正式発表された! 発表されたのはタイホンダのSNS上で、既報通りエンジンから完全なリニューア[…]
タイホンダは、「オールニュー」とするスーパーカブ110の新型を発表。外観はスーパーカブらしさを踏襲するためさほど変わりなく見えるが、なんとエンジンが新型になっている! さらにホイールベースも少し長くな[…]
ホンダインディアが発表し話題騒然となっている「ハイネスCB350(H’ness CB350)」は既報の通り2グレード構成。そのうち価格が公表されていたのは上級モデルのDLX PROのみだっ[…]
インドネシアのPTアストラ ホンダは、アドベンチャースクーターとして人気のADV150に3色のニューカラーを投入。単色系にはゴールドホイールを組み合わせ、グラフィックモデルにはアフリカツインを思わせる[…]
タイホンダは、「オールニュー」とするスーパーカブ110の新型を発表。外観はスーパーカブらしさを踏襲するためさほど変わりなく見えるが、なんとエンジンが新型になっている! さらにホイールベースも少し長くな[…]
最新の記事
- フェニックスエンジニアリング【ガンナー100 試乗インプレッション】排気量が2倍になって楽しさ4倍に!
- モリワキGB350鉄馬プロジェクトレポート#2【ワンメイクレースに向け、人車ともに進化】
- ガスガスの新型車「SM700」「ES700」登場! スーパーモト/エンデューロともに158万円で7月発売
- チーム加賀山オリジナルマシン「鐵隼(テツブサ)」、テイストオブツクバの初陣を2位表彰台で飾る!
- 4気筒400ccスーパースポーツ復活は’22年秋とみた! カワサキ ニンジャ”ZX-4R”続報〈YM未来予想〉
- 1
- 2