スピーディの新作グローブをテスト。手首のベルクロベルトとファスナーが連動して開閉する仕組みで、脱着性とフィット感の両立がポイントだ。
[◯] ワンアクションでガバッと開閉
世界初のレーシンググローブメーカーとして創業し、現在は二輪用の総合アパレルブランドとして知られるイタリアのスピーディから、実にユニークなグローブが登場した。
裾のアジャストベルトが手首をぐるりと半周しており、それを開くと斜めにレイアウトされたファスナーのスライダーが連動する仕組みになっている。つまり、ワンアクションで開口部が大きく開くので、脱着が非常にスムーズなのだ。こんなアイデアが登場するとは、さすがは元グローブ専門メーカーと言えよう。
手のひら側にはしなやかな山羊革を使用しており、各部の伸縮素材やシャーリングのおかげでフィット感や操作性は優秀。そのレベルは世界最高峰といっても過言ではない。各部にプロテクターを配置して安全性を高めているが、これらによる異物感は皆無。そして、適度な通気性により30℃を超える暑さの中でも蒸れにくく、たとえ汗ばんでいても開口部が大きく開くので脱着に手間取ることはない。実によく考えられたグローブであり、あらゆるシチュエーションで活躍してくれるだろう。
【黒ベースによる3色を用意する】テストで使用したのはプロトタイプで、残念ながらイエローは販売されない。カラーバリエーションはレッド、ブルー、グレーの3種類だ。
[△] タブが細めなので扱い次第で切れそう
ベルクロベルトとスライダーは細いタブで連結されており、ファスナーの軌道を無視して引っ張ると縫い目が切れそうなので注意。とはいえ気になったのはその程度で、多くのライダーに勧めたいグローブだ。
[こんな人におすすめ] この操作性とフィット感はため息レベル
昨今、二輪用グローブで傑出していると感じるのが、フランスのファイブとイタリアのスピーディで、この新作は脱着のしやすさとフィット感を高次元で両立していることに感心しきり。まだまだ進化の余地があったことに驚く。
●まとめ:大屋雄一 ●写真:真弓悟史 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
EU加盟国の安全基準であるCEには、プロテクターの衝撃吸収能力以外にジャケットやパンツ自体にも規格があり、衝撃を受けるエリアごとに引き裂きや摩擦、切断に対する強度が定められている。つまり、通気性のいい[…]
マイクロファイバーを挟んだ3レイヤー構造でスリ傷や風などを効果的にガードするジャケットで、肩と肘にはCE規格のプロテクターを標準装備(バックプロテクターはオプション)。都会の通勤にも最適な1着だ。 P[…]
伸縮性のあるシェルと袖口や裾のリブニットにより、まるで街着のような雰囲気を持つスピーディのフーディーアーマー。着心地の軽さと十分以上の防風効果により、昨シーズンは撮影以外でも愛用していたのだが、これが[…]
東レと技術開発を行うなど防水に関しても注力しているスピーディから、オールウェザージャケットが新登場。表地自体に透湿防水加工が施されており、軽くてかつ通年着用も可能とあって、最初の1着としてもオススメだ[…]
2019年7月号でテストしたスピーディのバイク用テキスタイルジャケット・ソーラーテックス。その透湿防水仕様にインパクト大のカモフラージュカラーが追加された。個性をアピールしたいライダーにピッタリだ! […]
最新の記事
- 「待ってた!」モーターサイクル史上初のストロングハイブリッド カワサキ「Ninja 7 Hybrid」「Z7 Hybrid」の発売日が2月15日に決定!
- 「ブラックマークがリアル」SHOEIの新グラフィックモデル『Z-8 KNEE DOWN』が登場
- [2024冬版] いま売れ筋のバイクシューズTOP5【大型販売店で聞いてみた】1位はアヴィレックスのスニーカータイプ
- 世界GP王者・原田哲也のバイクトーク Vol.132「タイム差が縮まるほどに、0.1秒の違いがとてつもない重みになる」
- 【2024年12月版】20万円台! コスパで選ぶ 国内メーカー原付二種スクーター5選!
- 1
- 2