固定観念を払拭した新発想収納

工具の匠×木の匠が生み出した木製工具チェスト&ツールセット【nepros neXT】

工具を生活のすぐそばに置いてほしい。工具メーカーにとっては当然の思いだろうが、なにしろアプローチが斬新すぎる。「nepros neXT」の工具箱は、なんと飛騨の匠の手による木製の逸品。ネプロス発売25周年記念の革柄ラジオペンチ&ニッパと合わせて紹介する。


●取材協力:京都機械工具 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

ガレージや納屋、クローゼットの中など、日常生活で目に触れない場所に置かれることの多い工具類。確かに金属製の工具箱がリビングにあったら不釣り合いだ。だったら生活空間になじむ素材やデザインにすれば、工具をもっと身近に感じられるはず。

そんな発想から誕生した前代未聞の収納が「nepros neXT」のウォールナット製チェスト。食器棚や衣装ケースを工具入れに流用する例はあるが、この製品はKTCが独自に設計し、老舗家具メーカーとして名高い飛騨産業が製造する、正真正銘のツールチェストである。確かにこれならリビングルームでも違和感はなく、取り外し可能なトレイに工具を載せて持ち運びできる。

驚くのは、ネプロス6.3sq.ソケットを収めたツールセットだけでなく、チェスト単品でも販売すること。これはもはや家具だが、工具メーカーが日常生活に進出する手段としては斬新で、まさに「ネクスト」を感じさせる。

“nepros”の刻印に気づかなければ高級家具としか思えないウォールナット製チェスト。木製らしさを追求するため、表面に金属製の留め具を露出させない、引き出しに金属レールを使わないなど、工具箱感の払拭にこだわった逸品だ。

ネプロスneXTチェストWalnut(4段3引出し)NO.NEKR-104W ●サイズ:幅525×奥行325×高さ382mm ●標準小売価格:25万円(税別、以下同)

組み木と上縁のソリで日本の家具らしさをアピールするトレイや重厚な引き出しなどの細部に、90年を超える歴史を持つ飛騨産業の技術が存分に発揮されている。時間の経過と共に変化する風合いが楽しめるのも木製ならでは。

ウォールナット製専用トレイに6.3sq.ネプロスを収めた工具セット

ネプロス6.3sq.ソケット工具やコンビネーションレンチ、ドライバーやペンチ類をウォールナット製トレイに配置した工具セット。これならリビングルームに置いてあっても作業場感はまったくない。

ネプロスneXT 6.3sq. Walnutツールセット[29点組]NO.NTX929W ●標準小売価格:42万6000円

ネプロスneXTチェストWalnut
[写真タップで拡大]

【京都機械工具 商品開発部 大西俊輔氏】漆グリップのラチェットハンドルやネプロス20周年記念の革柄ラチェットハンドルなどの開発に携わり、ウォールナット製チェストや革柄ペンチの開発を担当した大西氏。木製チェストの企画では、家具に興味のある人なら誰もが知る飛騨産業とコラボすることで、そうしたユーザーにもネプロスを認知してほしいという狙いがあったそうだ。

ネプロス発売25周年記念モデル:革柄グリップならではの握り心地とプレミアム性を両立した3アイテム

世界一のハンドツールを目指して誕生したネプロスは、誕生から25年を経て確固たるブランドを確立。それを記念して登場したのが、革柄を採用したラジオペンチとニッパである。過去に革柄のラチェットハンドルがあったが、挟み系工具では初の試み。

握り心地や力の入れやすさで定評のある、ネプロス通常モデルのソフトグリップの上から革を巻く製法で、自動車用の革巻きステアリングに使われる耐候性に優れ油分にも強い牛革をチョイス。ディンプルの大きさやピッチや配列、太さの異なる縫い糸も多数取り寄せて検討した。

ニッパ類はオートモーティブだけでなく、模型や手芸などクラフト系でも使われるため、高品質かつ希少性の高さはバイクや自動車ユーザー以外からも注目されている。

革柄ラジオペンチ NPSL-150 ●標準小売価格:1万1200円、革柄ワイドニッパ NPN-150BWK ●標準小売価格:1万2500円、 革柄ニッパ NPN-150K ●標準小売価格:1万1500円(いずれも数量限定)

グリップ内側の千鳥縫いや、グリップ根元に曲げ込んで接着した部分が浮かないよう、牛革を貼り込む際は革職人と打ち合わせを重ねた。鮮やかな赤いステッチも針の通し方に工夫があり、仮に糸が1ヵ所切れても全体が解れることはないそうだ。使うのが惜しいほどの入念な仕上がりだが、普段使いで手になじむ感覚を味わってほしいとのこと。

モトメカニック

バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓

最新の記事