やっぱり本命スポーツスター! ハーレーダビッドソン フォーティエイトの歴史

フルスロットルで駆け抜けたフォーティエイトは、なにも変わっていないように見えて、じつは少しずつ進化してきたスポーツスター。2011年式でデビューしたフォーティエイトだけを見ても、こうして振り返れば、刷新された部分が意外と多いことがわかる。その流れがわかれば、スポーツスター高年式車の移り変わりもおのずと把握できるぞ!


●文:ウィズハーレー編集部 ●外部リンク:ハーレーダビッドソンジャパン

モデルS:元祖フォーティエイトタンク!!

フォーティエイトタンクとも呼ばれる小振りな燃料タンク。そのルーツは1948年の「モデルS」に由来する。2ストロークエンジンで排気量は125cc。写真を見て分かる通り、その原型が備わっているではないか。“48″は車名にもなって、小さなタンクはフォーティエイトの顔となった。容量7.9リットルのタンクは航続可能距離が短く、ツーリングに出かければガソリンスタンドでの給油回数が増えてしまうのは仕方がないところだが、オーナーたちはそのシルエットに魅了されてやまない。

2011 XL1200X フォーティエイト:初代はスポーツスター

2010年の夏に発表され、2011年式のラインナップとして登場した初代。スポーツスターがラージタンク化されていく中、原点回帰とも言える2.2ガロンスモールタンクを備えていたからファンは歓喜した。アンダーマウントミラーやクロススポークホイールにセットしたファットタイヤなど独創的な装備で、唯一無二のスタイルを確立。大ヒットモデルとなっていく。

【初代のみ“Sportster”ロゴ】「Sportster」と初代ではロゴが入ったフォーティエイトタンクだったが、翌2012年式では「FORTYEIGHT」のロゴに変更されている。

スモールタンクはスポーツスターの伝統でもあった。フォーティエイトでは1948年から続くタンクのシルエットを再現しつつ、「Sportster」のロゴも復活している。

2012 XL1200X:タンクロゴ変更

タンクロゴが「FORTY-EIGHT」となり、車体色は写真のHDオレンジのほか、ビッグブルーパール/クロームイエロー/ビビッドブラック。MT90B16だったフロントタイヤは、互換性のある130/90B16となっている。

2013 XL1200X:ハードキャンディー登場

ブラックベースコートに7回以上メタルフレークを吹きつけ、何層にもクリアコートを施し、ハンドサンディングを経て仕上げた珠玉のペイント「ハードキャンディーカスタム」を車体色に採用。コロマゴールドフレークが設定されたほか、ビッグブルーパール/エンバーレッドサングロ/ビビッドブラックも選べた。

2014 XL1200X:スポーツスター全車で電装系やブレーキを刷新

見た目こそ大きな違いはないものの、2014年式はスポーツスター全車で変更点が多い。ビッグツイン同様、車載コンピュータとの接続にCANBUS(キャンバス)が使われ、メーターディスプレイにギヤポジションやエンジン回転数が表示されるようになったほか、バッテリーの搭載も従来と反対向きになるなど改善。電気系統を刷新したことでオイルタンクも変更された。マフラーは連結管がなくなり、エキゾーストパイプも形状変更。O2センサーの小型化などで、マフラーは2004-2013年と2014年以降で互換性がなく、注意が必要。また、グリップまわりもハウジングやレバーを刷新し、マスターシリンダーはオールアルミの新作に。パッセンジャーのフットペグマウントも変更。前輪ブレーキディスクは292→300mmに拡大され、キャリパーピストンも25→34mmとなり、リアキャリパーは片押し式1ピストンを対向式2ピストンにグレードアップされた。

2016 XL1200X:フロントフォークが太くなり、ホイールはキャストへ

他のスポーツスターと同じインナーチューブ径39mmの細いフロントフォークは2015年式まで。2016年式からABSが採用され、クロススポーク仕様だったホイールをキャスト化し、49mのダイナ用フォークを装着。フロントエンドの迫力をいっそう増した。オーバル形状だったエアクリーナーケースはラウンド型となり、スリット入りのマフラーヒートガードでブラックマフラーを強調している。リヤサスペンションもプレミアムライドエマルジョンショックへグレードアップした。タンクグラフィックはストライプデザインとなり、バー&シールドのタンクエンブレムが採用される。

2018 XL1200X ANV.:115周年記念モデルも登場

2017年式からリヤスプロケットがUS仕様に。H-D創業115周年を迎え、2018年式ではレジェンドブルーデニムのアニバーサリーエディションも発売。2019年式ではフレーク系がなくなり、トーンを抑えた落ち着いたカラーバリエーションとなった。タンクエンブレムも外され、再びペイントに。

2018 XL1200XS:唯一のバリエーションモデル

2018年のレイトモデルとして「スペシャル」がラインナップに加わる。トールボーイバーを備え、タンクにはショベルヘッド時代をイメージしたレインボーストライプがあしらわれた。エンジンはロッカーカバーがブラックアウトされ、腰下をクローム仕様となるなどコントラストを演出。1200Xにはあるマフラーヒートガードのスリット加工やホイールの切削加工が、Sでは施されていない。2021年式まで存在した。

2023 XL1200X フォーティエイトファイナルエディション:最後の空冷スポ

2021年式でキーレスイグニッションに進化。翌22年12月にファイナルエディションが1300台限定で発売され、即完売に。ヴィンテージムードあふれるボバーソロサドルシート/ノスタルジックな樽型ハンドグリップ/ラウンド型のエアクリーナーケース/クラシックタイマーカバーを標準装備。

車両右側のサイドカバーには、シリアルナンバー入りの専用デカールも配された。

正統派スポーツスターを継承する“アイアン”も人気絶大!

フォーティエイトとともに、晩年までラインナップされたアイアン1200/883も中古車市場で人気が高い。フロント19/リア16インチの足回りはスポーツスターらしいトラディショナルな装いで、これぞスタンダードと言える普遍的なフォルムが目を惹く。

XL883N アイアン883:履き込んだデニムのように汚れがそのまま味わいになる

その排気量から“パパサン”と親しまれた伝統の系譜。全身をブラックアウトしたダークカスタムが施され、デビューしたのは2009年、2010年式からラインナップされた。足つき性を考慮し、前後サスペンションをローダウン。低く身構えるとともに、フォークブーツを備えるなどし、新潮流だったネオレトロなテイストをいち早く盛り込んでいた。写真は2016年式で、タックロールのソロシートやラウンド型のエアクリーナーなどを備える。9本スポークのキャストホイールではアルミ地を見せて、黒とのコンストラクトで際立たせている。

XL1200NS アイアン1200:’70年代AMFレインボーカラーのタンクグラフィックスに魅了される

目を惹くのはカラフルなタンクグラフィックス。1970年代AMF時代のハーレーに用いられたデザインで、当時は7つの色遣いだったことからレインボーカラーとも呼ばれ、いまなおファン垂涎モノのグラフィックだ。ヘッドライトにはビキニカウルをセット。車体色にかかわらず黒とし、精悍なフロントマスクを演出している。ブラックアウトした空冷Vツインは、プッシュロッドカバーだけをクロームで仕上げ、伝統的なOHVエンジンであることを強調するかのよう。表皮をダイヤ目状で仕上げたソロシートも’70年代風となっている。写真は2018年式。

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