
●文:ライドハイ編集部(根本健)
[A] タンデムを可能にしておく利便性を考慮しているから
スーパースポーツを2人乗りしようと思って、買う人はあまりいないと思います。タンデムステップ外せば、そのぶん安く軽く作れますよね。なぜ、タンデムシートをつけているのでしょう?
スーパースポーツは、走りの機能を最優先したバイク。こうしたモデルを購入するライダーに、タンデムでツーリングしようとする人は皆無に近いかもしれません。だったら潔くシートやタンデムステップを外してしまえば良い…、そうおっしゃるのも分かります。
中には限定仕様でシングルシートに割り切ったモデルも存在しますが、ほとんどはタンデム可能な仕様で販売されています。ではなぜメーカーがタンデム仕様をやめないのかというと、そうはいってもちょっとした移動で短時間だろうと、タンデム可能にしておく利便性を温存したほうが良いとの判断からなのです。
シングルシートでナンバープレートの登録に必要な型式認定を取得すると、その段階で1人乗り専用のバイクとなってしまい、後からユーザーがタンデム仕様に改造したくても、さまざまな手続きが必要になります。だったらメーカーが2人乗りで型式認定を取得しておいたほうが、ユーザーのメリットになるというワケです。
欧州ではスーパースポーツでタンデムしているライダーをよく見る
実は以前、イタリアのビモータのような少量ハンドメイドのメーカーをはじめ、機能やデザインを優先してシングルシートに徹したモデルも存在した時期がありましたが、結局はユーザーからの要望に応えてタンデム仕様を追加することになった経緯もあります。
長距離長時間のツーリングには向かないとはいうものの、たまにはタンデムもできないと…。複数台を所有できないユーザーが多数派なこともあって、現在ではタンデム可能にしておいたほうが良いということになっています……
※本記事は2021年5月7日公開記事を再編集したものです。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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