
●記事提供: RIDE HI
そもそもボア×ストロークって?
最近ロングストロークという表現をみる。エンジンのピストン往復が長いタイプのことで、バイクのキャラクターを左右する象徴として使われることが多い。
これはエンジン性能で高い数値を追求してきた日本車には稀な仕様で、海外メーカーもイメージは中速型でも様々な理由でロングストロークはあまり採用されてきていない。
まずその前にボア×ストロークの意味を説明しておこう。
エンジンは燃焼室の爆発から、ピストンがシリンダー(気筒)の中の往復運動をクランクで回転に換え、クラッチやミッション(変速機)を介して後輪を駆動する。
その肝心の燃焼できる吸気量がエンジンのサイズ(総排気量)で、250ccとか750ccという容積による違いとなっているのだ。
容積はピストンがシリンダーの中を往復する容量。
たとえばドゥカティのパニガーレV4Sはピストンの直径が81mm、この円形の面積は40.5×40.5×3.14、そこへストロークが53.5mmを掛け合わせると容積が275.5cc、それが4気筒あるので1103ccとなる。
つまりピストンが往復する筒の容積が、1回に吸える混合気の量で、これがエンジンの大きさを決めているというわけだ。
なので、このストロークが長くてもボアが小さければ排気量は大きくならない。
ではなぜショートストロークやロングストロークなどと呼ぶのだろう。
エンジンは燃焼したパワーだけでなく、これを低い回転域でもピストンの往復運動を止めないためにクランクにはかなりの重さの錘(おもり)がついて、これがエンジンの粘りなどと呼ばれる主にトルクの発生に関与している。
ところがこれが重いと、高回転域ではスロットルの開け閉めのレスポンスを鈍らせることになってしまうのだ。エンジンは1回の燃焼で得られるパワーを、回転を速くすればそれだけ発生回数が増えて総出力が高まる。
つまり高回転エンジンにすれば、最高速やゼロ発進などの絶対パフォーマンスをアップできるというわけだ。
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