
20年以上にわたり愛用するカワサキ エストレヤと、2020年に購入したホンダCT125ハンターカブを所有するオーナーさん。自分好みのカスタムで仕上げられた2台が収まるのは、30年を超えるバイクライフで初めて手に入れたデイトナのバイクガレージだった。
●文/写真:モトメカニック編集部
愛車エストレヤとハンターカブのカスタム基地
1970年代半ば、16歳で原付免許を取得し、ホンダ ダックスやヤマハミニトレを乗り回していたHさん。中型/大型と進む仲間もいたが、自身は20歳を境にバイクを降り、社会人となり仕事に没頭。
30代になってバイクの楽しさを思い出し、ヤマハポッケでリターンライダーとなり、そこから中型免許を取得。現在も所有するエストレヤや、ヤマハセロー/BW’S125など同時に5台所有したこともあった。それらは屋根を1.5倍に延長したカーポート下で保管し、車体カバーを掛けた5台を代わるがわるカスタムするのが休日の楽しみだった。
現在のガレージが完成したのは2022年8月。自宅の建て替えと同時にカーポートを脱却、デイトナモーターサイクルガレージを設置したのだ。一時は多かったバイクもお気に入りの2台となり、母屋と別に自分だけのスペースが欲しいHさんにとって、サイズ/コスト/使い勝手の良さなどすべての面で理想的なガレージだった。
安全性を考慮して敷地の奥に位置するデイトナガレージは、エントランスとなるコンクリートの土間に対してグランドレベルを13cm下げることで、入り口部分の段差を解消しているのが要注目ポイント。ブロック基礎を使用することでガレージ床面が高くなる分、バイクの出し入れにはスロープを使うのが一般的だが、エントランスと地続きになるよう外構工事を依頼することで、段差の乗り降りをゼロとしている。その上で10mmほどのクリアランスがあるので雨が降ってもガレージに水が入ることはない。
天気が良ければエントランスに出してバイクいじりができ、途中で作業を終える時も車体カバー無しで安全に保管できる。ガレージはHさんのバイクライフを充実させる大切な空間となっている。
エントランスは全面コンクリート敷きにせず両側に砂利を残したことで雨天時の水はけも良い。SNSのコミュニティでさまざまな情報交換を行うHさんのハンターカブは、快適にツーリングを行うためのアイデアが満載。一時期はモンキー&ゴリラのカスタムにどっぷりハマっていたこともあり、ホンダ横型系への愛着はひとしお。
母屋を設計する際にデイトナガレージの導入を決め、サイズと設置場所を明確にしたことで敷地を無駄なく活用できた。ちょうどデイトナ創業50周年記念モデルがリリースされたタイミングだったので、フランネルグレーの縁取りとステンレスエンブレム付きの限定版を購入し、壁面扉と採光窓をオプションで追加。
エントランスを上げる(基礎を下げる)ことで、コンテナタイプのガレージながらバリアフリーを実現。たとえ高さは低くてもスロープを使うことで段差を意識してしまうが、押し歩きのまま出し入れできることで、前進/後退いずれもノーストレス。
ガレージの電源は、母屋から引いた屋外コンセントからデイトナオプションの防雨電源ボックスにつないで供給し、電気ポットなどに分岐している。標準装備のフロアマットにヨシムラ製マットを追加して快適性をアップ。エストレヤはホイールチョックに乗り上げて直立保管することで、ハンターカブとのクリアランスを確保。
照明は横梁に設置したダクトレール+4灯のスポットライト。作業場であれば明るさ優先のLED蛍光灯になるだろうが、趣味のスペースなので明るすぎる必要はなく、昼光色のランプを互い違いに振り分けることで落ち着いたムードを演出。
Hさんが選んだDBS-1830Hの有効内寸法は、幅1680mm×奥行2928mm×高さ2095mm。2台のバイクとサイクリング用の自転車を収納しても余裕がある。標準装備の収納棚はバイク用品の収納に便利で、ツールキャビネットやワイヤーラックで工具や電気ポットも機能的に配置。シャッター開閉音が気にならず防犯対策上も有効な壁面扉は、オススメだ。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
あなたにおすすめの関連記事
友人に手伝ってもらいつつ、エンジンを乗せ換えました。その代価としてC50のエンジンは貰われていきました。もう後戻りはできません… このカブラを入手したのは2021年の11月。ヤフオクで発見し、気持ちが[…]
手軽に使えるサビキラープロ。ヤレ感を生かした絶版車ケアに最適 バイクユーザーにとって、サビとの対決は永遠のテーマ。特に交換用部品が簡単に手に入らない絶版車には常に悩みのタネとなる。 ケミカルやサンドブ[…]
ケーブルレイアウトが変な感じ!? だったら修正 このカワサキ バリオス、モトメカニック編集部ガレージにやって来るかなり前、メーターギヤが壊れて交換した際に、適合する純正部品ではなく、おそらく適合外モデ[…]
3年ぶりの開催で過去最高の参加者を記録 2004年に第1回が開催されて以降、’80年代のバイクにこだわるライダーから圧倒的な支持を受けて開催されてきた「80’sミーティング」。CB750フォアやZなど[…]
手持ち式で200〜500℃の範囲で1℃刻みの温度調整が可能 goot(グット)ブランドで知られる太洋電機産業の「デジタル温調はんだこてPX-280/280E」は、ステーション型と呼ばれる製造現場向けは[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
シュアラスターの「バイク洗車図鑑」 バイクが違えば洗い方も変わる! 車種別の洗車情報をお届けするシュアラスターの「バイク洗車図鑑」、今回は大ヒット街道まっしぐら、女性人気も高いホンダ「レブル250(S[…]
エアインパクトレンチ:手のひらに収まるサイズで500Nmを発揮。狭い場所で活躍する力自慢 ガレージにエアコンプレッサーを導入したら、まず揃えておきたいのがエアブローガンとエアゲージ、そしてインパクトレ[…]
ソケットセット:ツールキャビネットの引き出しにそのまま収まるトレイ付きZ-EALセット ラチェットハンドルもソケットも、専門メーカーのノウハウを注入して開発されたZ-EAL。その代表的アイテムをセット[…]
創業60年以上の老舗メーカーの強力アルカリクリーナーに注目 モータリゼーションの先進国・アメリカでは早くから洗車やディテーリング産業が確立しており、より短時間で効率よく愛車を輝かせるためのケミカル製品[…]
空気圧のチェック。「適正圧」には意味がある タイヤの空気圧管理、ちゃんとやってますか? この「ちゃんと」管理ってとこに、実は落とし穴があるんですよね~。たとえば、空気圧が低いとグリップ力が低下したり、[…]
最新の関連記事(デイトナ)
バイクキャビン:小型エアコンを装備すれば抜群の環境に! 難しく考えることなく、手っ取り早く購入できるガレージとして高い人気を得ているのが、デイトナが取り扱う各種シリーズ製品だ。 全モデルに共通している[…]
ポータブル電源で作動する充電器が登場! いつでも必要な時に走行できるよう、常に意識しておかなくてはならないのがバッテリーのコンディション。「そんなの面倒」と思うかもしれないが、バッテリーは時間の経過と[…]
Mio MiVue M802WD:記録に特化したベーシックモデル 「いつも安全運転に徹しているし、自分が事故やアクシデントに遭遇することはない」と信じていられるほど、現実世界は甘いものではない。万が一[…]
放送中にはYouTubeからも同時配信! 株式会社デイトナは、デイトナの公式YouTubeチャンネル「デイトナ! ライド ア バイク!!」を展開している。その中のラジオ風トーク番組「バイクでレディオ」[…]
メンテナンス捗るスタンド類 ちょいメンテがラクラクに:イージーリフトアップスタンド 2890円~ サイドスタンドと併用することで、リアホイールを持ち上げることができる簡易スタンド。ホイールの清掃やチェ[…]
人気記事ランキング(全体)
カワサキ500SSマッハⅢに並ぶほどの動力性能 「ナナハンキラー」なる言葉を耳にしたことがありますか? 若い世代では「なんだそれ?」となるかもしれません。 1980年登場のヤマハRZ250/RZ350[…]
マーヴェリック号の燃料タンク右側ステッカー エンタープライズに配属された部隊 赤いツチブタは、「アードバークス」の異名を誇る米海軍「第114戦闘飛行隊(VF-114)」のパッチ。1980年代には第1作[…]
※この記事は別冊モーターサイクリスト2010年11月号の特集「YAMAHA RZ250伝説」の一部を再構成したものです。 ヤマハ RZ250のエンジン「2ストロークスポーツの純粋なピーキー特性」 ヤマ[…]
カラーバリエーションがすべて変更 2021年モデルの発売は、2020年10月1日。同年9月にはニンジャZX-25Rが登場しており、250クラスは2気筒のニンジャ250から4気筒へと移り変わりつつあった[…]
公道モデルにも持ち込まれた「ホンダとヤマハの争い」 1980年代中頃、ホンダNS250Rはヒットしたが、ヤマハTZRの人気は爆発的で、SPレースがTZRのワンメイク状態になるほどだった。 しかしホンダ[…]
最新の投稿記事(全体)
イベントレース『鉄馬』に併せて開催 ゴールデンウィークの5月4日、火の国熊本のHSR九州サーキットコースに於いて、5度目の開催となる鉄フレームのイベントレース『2025 鉄馬with βTITANIU[…]
ロングツーリングでも聴き疲れしないサウンド 数あるアドベンチャーモデルの中で、草分け的存在といえるのがBMWモトラッドのGSシリーズ。中でもフラッグシップモデルのR1300GSは2024年に国内導入さ[…]
カラーバリエーションがすべて変更 2021年モデルの発売は、2020年10月1日。同年9月にはニンジャZX-25Rが登場しており、250クラスは2気筒のニンジャ250から4気筒へと移り変わりつつあった[…]
圧倒的! これ以上の“高級感”を持つバイクは世界にも多くない 「ゴールドウィング」は、1975年に初代デビューし、2001年に最大排気量モデルとして登場。そして2025年、50年の月日を経てついに50[…]
カワサキ500SSマッハⅢに並ぶほどの動力性能 「ナナハンキラー」なる言葉を耳にしたことがありますか? 若い世代では「なんだそれ?」となるかもしれません。 1980年登場のヤマハRZ250/RZ350[…]
- 1
- 2