全日本ロードレース選手権のチーム体制が発表されるなか、大きな話題となったのがYOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN×亀井雄大という新しいリレーションシップだ。YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINを運営するTeam KAGAYAMAの加賀山就臣チームマネージャーが熱心に口説き落としたという今回の電撃移籍。SUZUKIに乗るのは初めてという亀井の勇姿を楽しみにしつつ、彼の人柄を知るべく2022年8月19日にKUSHITANI LOGSで紹介された記事を改めて振り返ってみよう。
亀井雄大(かめい・ゆうだい)/1996年4月16日生まれ。神奈川県出身。7歳からポケバイに乗り始め、中学生から本格的にロードレースデビュー。14歳で筑波ロードレース選手権ランキング4位になったのをはじめ、J-GP3クラスを戦っていたものの18歳で一度レース活動を休止。しかし、19歳で本田技研鈴鹿製作所に入社し、鈴鹿レーシングでレース活動を再開すると全日本ロードレースST600クラスを経て、19年にJSB1000クラスにステップアップ。21年にはJSB1000クラスで2度表彰台に上がり、22年には初ポールポジションを獲得した。23年は本田技研鈴鹿製作所を退職し、関東へ。YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINのGSX-R1000Rを駆る。
肩書き:鈴鹿製作所 オートバイ部部長
「あそこまでは順調だったんですけどね。でもしょうがない、それがレースです。若いライダーを責められないですよ」
3年ぶりに開催された鈴鹿8時間耐久ロードレース。2022年の全日本ロードレースに新風を吹き込んでいる亀井雄大率いる、ホンダ爽風会鈴鹿レーシング。そのゼッケン25番・CBR1000RR-Rが、鈴鹿サーキットの1コーナーのグラベルを派手に転がり、空中で大回転しているシーンが国際映像に大写しになっていた。
レースが始まって、もう少しで2時間経過、というタイミングだった。
亀井は鈴鹿8耐へ6度目の出場。日浦大治朗/安田毅史とトリオを組んで、2015年に8位、16年に47位、17年は20位と走り切ったものの、18年は180周で、19年は日浦と2人ライダー体制で206周リタイヤ。とはいえ、今までは先輩ライダーと組んでの出場。あくまでも「3人目」や「ペアライダー」的なレースだった。
本田技研工業・鈴鹿製作所の従業員で結成される、名門「鈴鹿レーシング」の部長となって初めての鈴鹿8耐。つまり亀井はサラリーマンライダーだ。亀井26歳、ペアの杉山優輝と田所隼はともに23歳、鈴鹿8耐出場全45チームの中で、飛びぬけて若いチームを、亀井がエースライダー、リーダーとなって引っ張っていた。
「8耐用のマシンって言っても、8耐仕様があるわけじゃなく、僕が全日本を戦っているマシンです。だから、いつものマシンに手作りの電気系ハーネスを追加して、燃料のセッティングも耐久用じゃなく、パワー重視。パワーは出るけど燃費は悪い、最初から8回ピット、9スティントで走る予定は立てていました。心配事は……手作りハーネスが燃えちゃわないかな、ってこと(笑)」
※本記事は“ミリオーレ”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
ゼッケン5をつけたヨシムラGSX-R1000Rの横で笑顔を見せる亀井雄大。SUZUKIに乗るのは初めてだ。 YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINの亀井雄大を早く見たい! 年が明けたと思った[…]
濱原颯道(はまはら・そうどう)/1995年1月17日生まれ。神奈川県出身。ロードレースやスーパーモタードで活躍。2022年は全日本ロードレース選手権JSB1000クラスにHonda Dream RT […]
ロアーズオリジナルに集うライダーとの縁が生み出したヘルメット 2019年、東京モーターサイクルショーのアライヘルメットのブースにひとつのヘルメットが展示された。それはとても評判がよく、ぜひ販売を! と[…]
ヘアピンカーブは頑張らないのが基本 ワインディングのキツく回り込んだ小さなヘアピンカーブ。ぐっとスピードを落とさないと曲がれないけれど、極低速だと車体を傾けるのが不安だし、かと言って傾けなければ曲がら[…]
太さの違いは役目の違い ロードスポーツのタイヤサイズは、みんな近い!? たとえばオフロードモデルは走破性や安定性などを優先するため前輪の直径が大きいし、レトロなネオクラシック系だと前輪は少し大きい18[…]
最新の記事
- ホンダ新型「GB350C」は66万8800円で10月10日発売!! クラシカルな意匠でマフラーやシートの造りも異なる
- ヤマハ「YZF-R125」「YZF-R7」に2025年のニューカラー! 日本にも導入ほぼ確実か
- ヤマハ新型「YZF-R3」登場! ウイングレット採用でR9と並ぶ最新デザインへ
- あるぞ150万円切り?! ヤマハが「YZF-R9」を発表、3気筒エンジンを専用アルミデルタボックスフレームに搭載
- 【日本GP】勝てなくてゴメン! トップを快走し、もてぎを盛り上げた小椋藍