【DIY道楽テツ】気軽に”溶接”始めてみない? 初心者にありがちな5つの”あるある”失敗集〈ゼロから始める100V溶接機3日間集中講座その1〉

「溶接出来ない人」を、「溶接できる人」にしてみたい! 一般家庭のコンセントで使える”100ボルト溶接機”の初心者向け溶接講座をやってみたいと思います。名付けて「シロウト万歳! 100V溶接機講座」20年以上の元・溶接の知識とテクニックをダダ漏れにいたします~!
●文/まとめ:ヤングマシン編集部(DIY道楽テツ)
溶接に興味がある人、うまくできない人集まれ~!
溶接にチャレンジしたいのに、どうやったらいいか分からず不安で踏ん切りがつかない人。溶接機を買ってはみたはいいものの、うまく使えずに埃をかぶせちゃった人。さぁさ皆様お集まりくださいませ~! 少しでも参考になれば嬉しいです♪
ちなみに筆者は、実は元プロの溶接工で20年+α鉄をくっつけることで飯を食ってきました。そう言うと根っからのプロっぽいですが、そもそもバイク改造がしたくて溶接を覚えたクチなので動機は極めて不純。溶接の腕を上げたその後も、いっつもバイクの改造や私物を作ることばかり考えていたので、頭のなかは常にプライベーター、素人代表だったのです。
で、せっかく覚えた様々なテクニックと知識も頭の中にしまったままでは仕方がない。生粋のプライベーター、サンデーDIY溶接工になった今こそ、持てるすべてのノウハウを皆様にダダ洩れにしちゃう所存でございます!
黒歴史にするには早すぎる
100V溶接機初心者にありがち! 最初によくある5つの失敗
集中講座第1回目となる今回のテーマは「溶接初心者によくある5つの失敗」。
初心者と書いてしまいましたが、実はこれプロでも「あるある」失敗集です。初心者だけじゃない。プロでもやらかすことがあります。どんな高等なテクニックでも全ては基本の上に成り立っているのは同じで、納期が迫って焦っていたりするとやらかしちゃうもんです。
では、順にご紹介いってみましょう!
溶接の失敗その1:アーク(火花)が出ない→アース不良!
いざ溶接しようとして母材(溶接しようとする材料)に触れても…アーク(火花)が出ないで溶接が始まらないという状態。こんな経験ないですか?
それは、アース(接地)不良です。
アースが取れてないということは、これすなわち電気が通らないということ。なんたって溶接は電気の力でするものなので、通電していなければどんなプロフェッショナルでも溶接はできません。いや、マジでそうなのですよ。
一番多いのがそもそもアースクリップを取り付け忘れていたというイージーミス! (…これ、お恥ずかしながらどんなに経験積んでもやらかしてました)
アースの取り方として、母材に直接クリップする直接法と、導通性のある作業台などにアースを取ることによって母材に電気を流す間接法があります。直接アースを取った方が電気が強くて良好なアークが得られる一方で、関節法のは土台の向きを変えたり入れ替えたりが自由なのでスピーディーに作業ができるメリットがあります。
また、アース不良は他にもあります。
1つは塗装。薄い塗料だったら電気が通過することもあるのですが、厚い塗膜になるとクリップしていても電気が通らず、溶接ができないことがあります。
母材にサビが発生していても、うまく電気が流れず溶接に悪影響を及ぼすことがあります。アースを取る場所と溶接箇所の塗装やサビは、なるべく剥離するようにしましょう。
丁寧な下準備が、良好なビードの基礎になります~!
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(DIY道楽テツ)
放置車両にやってくるエンジン始動不良 久しぶりにバイクに乗ろうと思ったら、エンジンが始動しない…! セルを回しっぱなしにしてもエンジンに火が入る気配はなく、ガソリンタンクの中身をチェックしてもちゃんと[…]
かつてバイク乗りに親しまれていた「解体屋」文化 ボロボロのバイクが無造作に山に(比喩ではなく本当に山積み)なっていて、客は工具を片手にその山に登って部品を剥ぎ取ってきたり、バラした部品を集めてその場で[…]
いざという時に役に立つ小ネタ「結束バンドの外し方」 こんにちは! DIY道楽テツです。今回はすっごい「小ネタ」ですが、知っていれば間違いなくアナタの人生で救いをもたらす(大げさ?)な豆知識でございます[…]
オフロードヘルメットは花粉症に強い! バイク乗りにとって苦しい季節がやってきますね~。そう、“花粉症”でございます! 目がかゆくてショボショボするし、ひどくなると視界がぼやける。そして鼻が詰まると平衡[…]
ガソリン漏れトラブルは突然に これは先日実際に起こった出来事です。 ガソリンを携行缶からバイクのガソリンタンクに注入しようとしたら・・・ボタボタボタッ・・・。 「!!!!」 携行缶のノズルの根元からガ[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
放置車両にやってくるエンジン始動不良 久しぶりにバイクに乗ろうと思ったら、エンジンが始動しない…! セルを回しっぱなしにしてもエンジンに火が入る気配はなく、ガソリンタンクの中身をチェックしてもちゃんと[…]
論より証拠! 試して実感その効果!! 老舗カー用品ブランド・シュアラスターが展開するガソリン添加剤「LOOP」シリーズ。そのフラッグシップアイテムである「パワーショット」をさまざまなバイクやクルマに実[…]
マジックフォームとは? 「マジックフォーム」とは、シャンプーを泡状にして広範囲に噴霧する、プロのような洗車を自宅でも実践できるアイテムです。 泡噴射ができるフォームガン2種(蓄圧タイプ/高圧タイプ)と[…]
自分のミスではないアクシデントで運命を分ける空気圧! タイヤの空気圧は大事……わかっちゃいるけど、つい面倒でチェックが疎かになりがち。 しかし脅かすワケではないけれど、実は空気圧が適正に保たれていない[…]
メンテナンスで覚えて、カスタムで楽しむモンキー&ゴリラ 今回登場するのは、88ccにボアアップした初期型Z50J-IIIゴリラ(1978)。排気量アップに合わせてキャブセッティングを行う必要性があると[…]
人気記事ランキング(全体)
自分のミスではないアクシデントで運命を分ける空気圧! タイヤの空気圧は大事……わかっちゃいるけど、つい面倒でチェックが疎かになりがち。 しかし脅かすワケではないけれど、実は空気圧が適正に保たれていない[…]
1位:「モンキー125」で黄色いモンキー復活【欧州】 ホンダが欧州で、125ccモデル×3車種を発表。いずれも、日本で販売中のカラーリングを纏ったモンキー125、ダックス125、スーパーカブC125の[…]
1990年に撤廃された、国内販売車の排気量上限自主規制 大排気量ランキングの話を始める前に、少し歴史を遡ってみよう。日本では、1969年のホンダCB750Fourの登場を機に、当時の国産車の最大排気量[…]
整備部門に加えて塗装や磨き作業まで社内で行うエルオート。コンディションに応じた最善策で販売車両を製作できるのが最大の強み 数ある絶版車の中で頂点に君臨し続けているカワサキZシリーズ。人気車種ゆえ大物の[…]
オイルの匂いとコーヒーの香り。隠れ家へようこそ。 56designが4月12日に奈良県奈良市にオープンさせる「56design NARA」。以前から要望が多かったという、同社初となる関西圏の新店舗だ。[…]
最新の投稿記事(全体)
WMTCモード燃費は50km/L……航続可能距離600km! スズキは、2017年に初代モデル登場、2020年に現行デザインへとモデルチェンジを受けた「ジクサー(150)」の2025年モデルを発表した[…]
放置車両にやってくるエンジン始動不良 久しぶりにバイクに乗ろうと思ったら、エンジンが始動しない…! セルを回しっぱなしにしてもエンジンに火が入る気配はなく、ガソリンタンクの中身をチェックしてもちゃんと[…]
バニャイアの武器を早くも体得してしまったマルケス兄 恐るべし、マルク・マルケス……。’25MotoGP開幕戦・タイGPを見て、ワタシは唖然としてしまった。マルケスがここまで圧倒的な余裕を見せつけるとは[…]
スロットルバイワイヤでさらに進化 オーバーリッタークラスのフラッグシップネイキッド「CB1300 SUPER FOUR」「CB1300 SUPER BOL D’OR」および各々のSP、すべてのラインナ[…]
6段変速ミッション:スズキ T20(1965) 戦前はGPレーサーも4段変速までだったが、戦後の1952年にモトグッツィが5段変速を、1953年にドイツのNSUのレーサーが6段変速を採用した。そして国[…]