遺産/伝統を意味する”ヘリテイジ”な外観ながら、走りは現代的なネオクラシック。往年の名車リバイバルが近頃の潮流で、’18年はカワサキ Z900RS、’19年はスズキ KATANAの登場で大いに沸いた。’20年はダブワンを意識したカワサキ W800が復活。名車モチーフがますます増えるか?
●文:沼尾宏明、宮田健一 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
新作ラッシュは一段落も、リバイバル系が年々増加
トラブルがつきまとう本物の旧車に対し、安心して往年の雰囲気を味わえる現代のネオクラシック。人気を獲得したBMWのRナインTやヤマハのXSRシリーズは、往年の様々な名車のエッセンスを受け継ぎながら、ストレートに特定の車両をモチーフにしたわけではなかった。だが、’17年末にZ1をオマージュしたZ900RSが登場して大ヒットを記録。そして’19年は、レジェンド的な名車であるGSX1100Sカタナを現代にアレンジした「カタナ」がリリースされ、人気を呼んだ。
さらに’20年は、’60〜’70年代のW1やW3をモチーフとしたW800が復活を果たした。旧W800は’16年に生産終了したが、’19年型でW800ストリート/カフェとしてリニューアル。これに続き、本命と言うべき無印の新型W800が追加されたのだ。
大型ネオクラは’10年代以降、欧州でブームとなり、新作ラッシュが続いたせいか、’20年はリリースがやや落ち着いた印象だ。しかしロングセラーのCB1300やCB1100、軽快な走りのXSR900/700も健在。名車リバイバル路線が今後増える可能性もあり、まだまだ元気なジャンルだ。
「見た目は往年、中身は最新」仕様が支持され、現在の二輪市場を牽引している感のある大型ヘリテイジスポーツモデル。次ページではカワサキ車を紹介。トレンドの火付け役となった大ヒットモデルZ900RSシリーズ、クラス大本命のW800シリーズが登場する。
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