「ひと目でわかる個性的なデザイン」バイク好きじゃなくても思わず二度見! “ニンジャ”の名を生んだ42年前の名車[カワサキ GPz900R]を紹介

1984年に登場し、その斬新なスタイリングで世界中のバイクファンを魅了したカワサキ GPz900R。角形ヘッドライトと流麗なカウリングを組み合わせた個性的なデザインは、42年が経過した今見ても新鮮だ。後に世界的なブランドへと成長する「Ninja」の原点となった歴史的名車の魅力を、歴代モデルとともに振り返る。
※2025年6月刊行の『ニッポン旧車烈伝 昭和のジャパン・ビンテージ・バイク 323選』より抜粋して配信しています


●まとめ:ヤングマシン編集部

Z1から11年、新基準を打ち立てた

カワサキが水冷6気筒のZ1300を発売したのは’79年だったが、この頃からすでにZ1系に代わる次世代フラッグシップが模索されていた。Zに改良を加えて世代交代を進めてはいたが、それだけではいつかライバルに追いつかれる事は明らかだったからだ。直6、直4、V4空冷、水冷…。さまざまなエンジンが検討されるが、カワサキが最後に選んだのはやはり直4だった。排気量は原点に帰って900㏄に決定。

最速マシンに要求される出力を達成するには、4バルブと水冷が必然だった。また、振動対策の1軸2次バランサーの採用でダウンチューブが不要となり、旧来のクレードルフレームから、後部メンバー にアルミ材を採用した鋼管ダイヤモンドフレ ームへの移行も果たした。前輪は流行の16 インチ、リヤサスは当然リンク式モノショック。 空冷GPzのスタイリングをさらに進化させた鋭角フォルムのフルカウルを装着し、最高速度はついに250km/hの領域へ。

ニンジャの愛称が与えられたGPz900Rは、その卓越した動力性能で発売と同時に大人気を呼ぶ。マン島TTではプロダクションクラスで1-2フィニッシュを達成、その実力の高さを証明して見せた。

1984 KAWASAKI GPz900R [A1]

円高の影響もあって日本にも相当数が上陸し、国内販売の750版とともに多くのニンジャフリークを生むに至った。 ニンジャの呼称は後継のGPZ1000RXやZX-10に受け継がれたが、900Rの人気は衰えず、’91年からは国内仕様も投入。最速の座を退いてもなお愛され続けた900ニンジャの最終型は’03年式。販売期間が20年に迫る長寿モデルとなったのだった。

ダイヤモンドフレームにサイドカムチェーン式水冷4気筒を搭載して’84 年に登場。北米仕様はニンジャと名付けられ、これ以後、カワサキのスポーツバイク=ニンジャというイメージが定着していく。最高出力115ps はGPz1100の120psよりも低かったが、最高速度は1100を凌駕。ニンジャの登場でビッグバイクの基準は大きく変わり、他社もこれに続いた。

1984 KAWASAKI GPz900R [A1] 主要諸元

カワサキ初の水冷4気筒DOHC4バルブ。現代SS系エンジンの先駆けといえる、ストレートな吸排気とコンパクト化が可能なサイドカムチェーン方式。

  • エンジン形式:水冷4スト並列4気筒、DOHC4 バルブ
  • 総排気量:908cc
  • 最高出力:115ps / 9500rpm
  • 最大トルク:8.7kg-m / 8500rpm
  • 乾燥重量:228kg
  • フロントタイヤ:120/80V16
  • リアタイヤ:130/80V18
  • 輸出モデル
  • 実測最高速度:247km/h

GPz900Rの歴代モデル

1984 [A1]
初期型は赤×ガンメタと青×銀の車体色を用意。最高出力はフルパワー115ps(欧州仕様)、110ps(北米仕様)、69ps(スイス仕様)と異なっていた。

1984 [A1]

1985 [A2]
基本的にカラー変更のみだが、後期生産分ではシリンダーヘッド周辺を改良。写真のライムグリーンはこの年の南ア仕様だけに設定された特別カラーだ。

1985 [A2]

1988 [A5]
ホイールが赤と白の2タイプ、車体色は黒×灰と赤×銀、青×銀の計3タイプ。前輪のディスクプレートをGPZ1000RXと同型の、穴の数を増やした改良型に変更。

1988 [A5]

1990 [A7]
フロントタイヤを16→17インチとし、フロントフォークはφ39→41mmへ。フロントブレーキキャリパーも4ポット化され、足まわりを強化。翌年のA8から国内900も登場した。

1990 [A7]

1999 [A12]
6ポットキャリパーとラジアルタイヤを標準装備とし、リヤショックも改良。逆輸入車はA16まであったが、国内仕様はこのA12が最終となった。

1999 [A12]

1986 GPX750R カワサキ初の750専用
軽量コンパクトな専用設計車で、その実力には定評あり。試験車両も存在した。

1986 GPX750R

1986 GPZ1000RX 実用最速マシンの原点、ここにあり
GPz900Rより、排気量を997㏄に拡大し、吸気ポートをハンドポリッシュ仕上げとするなどして、10psアップの125psを実現。ペリメターフレームなどにより車体側も強化された。ただしスタイルは空気抵抗の少なさとツーリング時の快適性を両立する独自路線へ。

1986 GPZ1000RX

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