
ニッポンがもっとも熱かった“昭和”という時代。奇跡の復興を遂げつつある国で陣頭指揮を取っていたのは「命がけ」という言葉の意味をリアルに知る男たちだった。彼らの新たな戦いはやがて、日本を世界一の産業国へと導いていく。その熱き魂が生み出した名機たちに、いま一度触れてみよう。この記事ではホンダが送り出してきた市販レーサー群の主要モデルについて解説する。
●文:ヤングマシン編集部(中村友彦) ●写真:山内潤也/YM ARCHIVES
【1950〜60年代】初任給の15倍!? 有力チームだけに許された伝説の「CRシリーズ」
市販レーサーではあるものの(CR110/93は保安部品付きも存在)、この4台を入手できたのは有力チームのライダーのみで、CR72は市販自体が中止となった。価格は、CR71:23万円、CR110:11万円、CR93:30万円(当時の大卒初任給は2万円前後)。
【1980年代】CBからVFにバトンタッチ。鈴鹿8耐勝利のために解き放った「伝説の限定車」へ
’81年登場のCB1100Rは、排気量無制限のプロダクションレースで勝てるマシンを目標に開発された。原初のRB1型ではノンカウル使用だったが、’82年のRC型からフルカウル化。海外では’76年型BMW R100RS、’79年型ドゥカティ900MHRという前例があったものの、日本初のフルカウル車となった。
【HONDA CB1100R [1983]】
’84年に登場したVF1000Rは、’82年からレース参戦を開始したワークスRS1000RW/RS850Rのレプリカ。開発陣の気合いや装備の豪華さ、価格の高さという面では、CB1100Rに負けず劣らずだったけれど、時代の波に翻弄され、残念ながら人気車にはなれなかった。ちなみにカムシャフトの駆動は、ホンダの量産車では’60年代のCRシリーズ以来となるギヤトレイン式。
【HONDA VF1000R [1986]】
’87年登場のVFR750Rは、’86年の鈴鹿8耐を制したワークスRVFを忠実に再現。1000台で限定販売された日本市場での価格は、当時の750ccクラスの1.7倍前後となる148万円。輸出仕様は約3800台が生産された。
【HONDA VFR750R(RC30) [1987]】
【1990年代】スーパーバイク勝利への執念! 200万円で解き放たれた最後のナナハン
RC30の後継に当たるRC45は、スーパーバイクレースでの勝利を念頭に置いて開発。 当時はナナハンに対する需要が下がっていたため、総生産台数は約1000台。 日本仕様の価格は200万円。
【HONDA RVF(RC45) [1994]】
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