
モーターサイクルショー2025での公開以来、ライダーの熱視線を集め続けているホンダの次期フラッグシップネイキッド「CB1000Fコンセプト」に関する最新情報をお届けしよう。鈴鹿8耐での展示やデモ走行、そして各カスタムメーカーからのアプローチは、市販化への期待をいやがおうにも高めてくれる!
●文:ヤングマシン編集部
ホンダCB1000Fコンセプト、カワサキZ900RSへの「負けん気」を胸に登場か?
鈴鹿8耐でデモ走行を披露したホンダの「CB1000Fコンセプト」は、生産終了したCB1300シリーズの後継として期待されているモデルだ。Fの名を継ぐものとしては、2020年公開の「CB-Fコンセプト」があるが、欧米市場での需要の低さやCB1000Rベースによるコスト問題で一度は頓挫した。しかし、国内でベストセラーとなったカワサキZ900RSの存在が、ホンダの「負けん気」に火をつけたようだ。
Z900RSがホンダのお膝元であるHSR九州で多数集まる姿を見たホンダ関係者が、「あと1年待ってください」と語った逸話もあり、これがプロジェクト再始動のきっかけとなったという。RC213V-Sの例に見られるように、ホンダにはビジネス的な採算を超えて「作りたいから作る」というメーカーとしての矜持が伺える。
CB1000ホーネットをベースとすることでコスト面の問題をクリアし、再び動き出したこのプロジェクトは、まさにホンダ創業者の本田宗一郎氏の「やらまいか」精神が今も息づいている証と言えるだろう。市販化は2025年の秋から来年の春が有力視されている。
もっと早く登場するはずだったCB1000F 今日、鈴鹿サーキットをホンダが開発中のCB1000Fコンセプトというバイクが走ります。 大人気で、ロングセラーだったCB1300シリーズが生産終了になったい[…]
CB1000F SEコンセプト、鈴鹿8耐で世界初披露! カウル付き上級グレードと新カラーが判明
鈴鹿8耐のホンダブースにて、新モデル「CB1000F SEコンセプト」が世界初披露された。これは2025年3月の大阪モーターサイクルショーで公開された通常のCB1000Fコンセプトの上級グレードとなる。SEは、1983年の北米仕様CB1100Fを彷彿とさせる角型ヘッドライトカウルを装備し、昔ながらの“F”の血統を強く感じさせるデザインとなっている。
このカウルには乱流を防ぎ快適な乗り心地に貢献するサイドスリットが設けられている。ウィンカーやリヤフェンダーなど保安部品が初めて姿を見せ、半市販車に近い完成度を示した。さらに、ラジエーターカバーやグリップヒーターなど、アクセサリーと思われる追加要素も判明し、市販化への期待が高まる。
スタンダードのCB1000Fコンセプトには、従来の銀×青に加え、銀×灰と、赤のストレートラインが強調された黒の2つの新カラーバリエーションが公開された。STDモデルでもアクセサリーとしてカウル装着が可能となる模様だ。いずれもまだ「コンセプト」ではあるが、正式な市販モデルの発表が待たれるばかりだ。
ホンダCB1000F SE コンセプトの姿はこれだ! 7月11日、ホンダは鈴鹿8耐会場内のホンダブースにて、CB1000F SE コンセプトを世界初披露すると突如宣言した。 同リリースでは真横からのシ[…]
CB1000Fコンセプトに世界初試乗「ストリートで楽しいバイク」と絶賛!
鈴鹿8耐の前夜祭にて、ヤングマシンのメインテスターであり、CBアンバサダーを務める丸山浩がホンダ「CB1000Fコンセプト」のデモランを行い、世界初試乗インプレッションを公開した。丸山は、このモデルが「コンセプト」と名付けられながらも市販車に近い完成度であることを示唆している。
ライディングポジションはボリューム感がありつつも足つきが良く、車重が軽いためとても乗りやすいと評価した。エンジンはCBR1000RR(SC77)ベースでありながら、高回転域だけでなく、アイドリングから2000~3000rpmという低回転域で力強いトルク感と「ボボボッ」という味わい深い音を追求しており、街乗りでの楽しさを重視した設定が施されていると語る。
CB1300SFと比較しても、CB1000Fはふだん使いの気軽さで上回るとし、ワインディングでの軽快な走りが最高に楽しいと絶賛した。カワサキのZ900RSを明確なライバルと捉え、「Z900RSに負けない面白さ」を追求したホンダの意気込みを感じるとも述べ、幅広い層のライダーに愛される可能性を示唆した。
丸山は、ストリートを楽しむためのカスタムを広げていきたいと語り、2025年9月にはHSR九州の鉄馬レースにストリート仕様に近いCB1000Fコンセプトで出場する予定だ。
乗ったのはサーキット、でもストリートの皆さんにこそ魅力を届けたい! 今春の大阪モーターサイクルショーで世界初公開されたCB1000Fコンセプト、その披露にともない、私、丸山浩はCBアンバサダーに任命さ[…]
モリワキがCB1000Fコンセプトをレーシング仕様にフルカスタム!「鉄馬」レース参戦へ
ホンダの「CB1000Fコンセプト」が、早くもモリワキエンジニアリングの手によりレーシング仕様にフルカスタムされ、大阪/東京モーターサイクルショーで展示されたのは記憶に新しいところ。鈴鹿8耐では元MotoGPライダーの宇川徹氏がデモランを行い、2025年9月13~14日にHSR九州で開催されるホビーレース「鉄馬」への出場も発表された。
ホンダは、CB1000Fコンセプトのカスタム性と高いスポーツ性をユーザーに示すため、1990年代のNK4レースで大きな存在感を示したモリワキに協力を打診したという。このモリワキ仕様は、低いセパレートハンドルやオイル飛散防止アンダーカウル、スタビライザー付きの武骨なスイングアームなどにより、端正なノーマルスタイルからワイルドなレーサーへと変身している。
足まわりにはナイトロン製サスペンションやOZ製ホイールを装着し、モリワキが選手権レースでも使用するSPEEDBRAKE製ステンメッシュブレーキホースまで、細部まで作り込まれている。マフラーは日本刀からインスピレーションを得たモリワキの「BLADE」チタン製フルエキゾーストを装備した。
新生CBのスポーツ性を示すイメージリーダー まだ市販車が登場していないにもかかわらず、2025年の大阪/東京モーターサイクルショーのホンダブースにはCB1000Fコンセプトのフルカスタム車が展示されて[…]
90年代風カスタムCB1000F! アールズギア×TSR「Neo-Classic Rebellion」が鈴鹿8耐に登場
ホンダの注目コンセプトモデル「CB1000Fコンセプト」が、早くもアールズギアとTSRのコラボにより「Neo-Classic Rebellion CB1000F Concept Model」としてカスタムされ、鈴鹿8耐で展示された。これは1990年代のカスタムスタイルにインスパイアされた、TSRの酒匂社長の旧車好きから生まれた一台だ。
燃料タンクにはカタカナで「アールズギア」「テクニカルスポーツ」のロゴがあしらわれ、大阪の「ペイントショップ ガンファイター」が手がけている。砲弾型メーターカバー、クリップオンハンドル、CB750F純正グリップ、マジカルレーシング製カーボンミラーなど、マニアックなディテールが「あの頃」を知るライダーの心をくすぐる。
シートカウルやフロントフェンダーもこだわり抜かれた逸品だ。エンジンまわりにはDEGREEとTSRコラボの大型ラジエーターやTSR製クイックシフターを装備し、ベータチタニウム製の青いチタンボルトが彩りを添える。
足まわりにはアールズギア製チタンフルエキゾースト、BITO R&Dのマグ鍛ホイール、サンスター製ブレーキディスク、スクーデリアオクムラによるフロントフォークチューニング、KOODとTSR共同開発のクロモリ製シャフトなど、一級品が惜しみなく投入されている。タイヤもブリヂストン最新のバトラックスハイパースポーツS23に換装済みだ。
このコラボカスタムは、市販化とその後のカスタムシーンへの期待を大いに想像させるものとなっている。
タンクの両サイドに「アールズギア」「テクニカルスポーツ」のロゴ 大阪モーターサイクルショーで世界初披露され、鈴鹿8耐でデモランも予定されるホンダの注目コンセプトモデル「CB1000F コンセプト」を早[…]
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
伝説の始まり:わずか数か月で大破した959 1987年11月6日、シャーシナンバー900142、ツェルマットシルバーの959はコンフォート仕様、すなわちエアコン、パワーウィンドウ、そしてブラックとグレ[…]
カワサキの“今”と“これから”を伝えていくメディアサイト 『Kawasaki Good Times』は、カワサキの製品/技術/ブランドの思いを、より多くの方にわかりやすく、そして楽しく届けるために開設[…]
W230/MEGURO S1 デビュー応援キャンペーン 株式会社カワサキモータースジャパンが、2025年9月1日(月)より、全国のカワサキプラザにおいて「W230」および「MEGURO S1」の新車([…]
ツーリングスポットに事欠かない南伊豆 南伊豆を存分に走り抜けたいなら、「県道16号下田石廊崎松崎線」は欠かせない。伊豆半島最南端の石廊崎へ続くこの道は、海岸線沿いの豪快な絶景海道。漁村が点在する東部の[…]
世界に羽ばたくカスタムビルダー「CUSTOM WORKS ZON」 ZONは、吉澤雄一氏と植田良和氏によって2003年に設立されたカスタムファクトリーだ。彼らの真骨頂は、他に類を見ない高いデザイン力と[…]
最新の関連記事(ホンダ [HONDA])
ダークカラーに往年のオマージュカラーを乗せて 特別仕様車の製作を定期的に行うカブハウスは、1970年代のダックスをオマージュしたような限定仕様「DAX Royal Limited Edition」を発[…]
カウル付きSE&新たなカラバリお披露目 まずは鈴鹿8耐会場で披露されたCB1000F コンセプトの詳細をヤンマシ目線でお届け。一部保安部品(あとはミラーだけ!)とアクセサリーが判明したほか、カラバリも[…]
レブル250ではユーザーの8割が選択するというHonda E-Clutch ベストセラーモデルのレブル250と基本骨格を共有しながら、シートレールの変更や専用タンク、マフラー、ライディングポジション構[…]
幻のモペット「ホンダホリディ」 昭和の時代、ホンダが開発したモペット「ホリディ」の正式名称は「ホンダホリディ」、型式はPZ50。1973年頃「ブーンバイク」というアイデアを基に、ホンダ社内のアイデアコ[…]
生産累計1億台、60周年の原点モデル 初代スーパーカブはホンダ創業の本田宗一郎氏と藤澤武夫氏が直接開発の先頭に立ったオートバイ。それに続く東南アジアのドリーム、WAVEなどを含む歴代スーパーカブシリー[…]
人気記事ランキング(全体)
日本仕様が出れば車名はスーパーフォアになるか ホンダの名車CB400スーパーフォアが生産終了になって今年ではや3年目。入れ替わるようにカワサキから直列4気筒を搭載する「Ninja ZX-4R」が登場し[…]
トレリスフレーム+ユニトラックサスペンションの本格派 カワサキは欧州で、15psを発揮する水冷125cc単気筒エンジンをスチール製トレリスフレームに搭載し、前後17インチホイールを履かせたフルサイズス[…]
125ccクラス 軽さランキングTOP10 原付二種は免許取得のハードルも低く、手軽に楽しめる最高の相棒だ。とくに重要なのは「軽さ」だろう。軽ければ軽いほど、街中での取り回しは楽になるし、タイトなワイ[…]
高級感漂うゴールドカーキのデザイン 「IQOS ILUMA PRIME ゴールドカーキ」は、その名の通り落ち着いたゴールドトーンとカーキを組み合わせた洗練デザインが特徴です。手に取った瞬間に感じられる[…]
PROGRIP専用の信頼接着剤 デイトナ(Daytona)の「グリップボンド PROGRIP 耐振ゲルタイプ専用 12g 93129」は、PROGRIP用に設計された専用接着剤です。容量は12gで、初[…]
最新の投稿記事(全体)
堅牢性と保護性を兼ね備えた構造 Kaedear KDR-M21-3は、スマホホルダーにも使われている強化プラスチックと、厚さ3mmのアルミニウム合金板を組み合わせた設計。金属同士の摩耗を防ぎます。直径[…]
ダークカラーに往年のオマージュカラーを乗せて 特別仕様車の製作を定期的に行うカブハウスは、1970年代のダックスをオマージュしたような限定仕様「DAX Royal Limited Edition」を発[…]
カウル付きSE&新たなカラバリお披露目 まずは鈴鹿8耐会場で披露されたCB1000F コンセプトの詳細をヤンマシ目線でお届け。一部保安部品(あとはミラーだけ!)とアクセサリーが判明したほか、カラバリも[…]
レブル250ではユーザーの8割が選択するというHonda E-Clutch ベストセラーモデルのレブル250と基本骨格を共有しながら、シートレールの変更や専用タンク、マフラー、ライディングポジション構[…]
伝説の始まり:わずか数か月で大破した959 1987年11月6日、シャーシナンバー900142、ツェルマットシルバーの959はコンフォート仕様、すなわちエアコン、パワーウィンドウ、そしてブラックとグレ[…]
- 1
- 2