
量産史上初のスーパーチャージャー搭載バイク、Ninja H2シリーズをはじめ、現行車で唯一の250cc4気筒を積むNinja ZX-25Rなど、独自路線を追求し続けているカワサキ。そんな同社に関連して、2025年月はどんなニュースや記事が注目を集めていたのだろうか。ヤングマシンの中から厳選して注目トピックをお伝えする。
●文:ヤングマシン編集部
カワサキ「W230」「メグロS1」の2026年モデルが登場【欧州】
カワサキが欧州で、日本でも人気のレトロバイク「W230」と「メグロS1」の2026年モデルを発表。とくに注目はW230のニューカラーで、メタリックマットダークグリーンが設定され、これまでボディ同色だった前後フェンダーが、なんとメッキ仕様に変更された。これは兄貴分のW800にも通じるディテールで、所有感をぐっと高めてくれそうだ。
一方のメグロS1は、継続色のエボニーがラインナップされ、専用の立体エンブレムなどが引き続き採用される。両モデルはKLX230系の空冷単気筒エンジンをベースとし、クランクマスの増大などで低中回転域の心地よい鼓動感を重視したセッティングが特徴だ。
車重は143kgと軽量で、シート高もW230が745mm、メグロS1が740mmと親しみやすく、ビギナーにもベテランにも扱いやすいバランスの良さが魅力。シンプルで見やすいアナログ2連メーターや丸形LEDヘッドライトなど、コンパクトな車体の中にレトロなディテールが共通して施されている。
日本でも人気、コンパクトな車体と味わい深いエンジンの軽二輪モデル カワサキは欧州において、日本でいう軽二輪のレトロバイク「W230」と「メグロS1」の2026年モデルを発表した。注目はW230のニュー[…]
カワサキ650-W1開発秘話
カワサキの歴史を語る上で欠かせない名車「W1シリーズ」は、1966年に発売された空冷バーチカルツインだ。その原点は、BSA・A7を規範としたメグロのスタミナK1に遡る。カワサキがメグロを傘下に収めた後、K1の後継機としてK2(1965年)とW1(1966年)を開発したが、どちらも実質的な開発期間はわずか1年少々という驚きの短さだった。
これは東京オリンピック用の白バイとして納入することや、創設直後のアメリカンカワサキからの強い要求に応えるためという、当時ならではの背景があったのだ。カワサキにとっては初の4ストビッグバイクであり、十分なノウハウがない中での大改良に留まったという。
しかし、その結果として抜群の信頼性を獲得したW1シリーズは、米国市場では苦戦したものの、日本市場では見事な大ヒットを記録。W1シリーズは、カワサキが4ストとビッグバイクの基本を学ぶ基盤となり、その後の数多くの成功へと繋がる、まさに転換点となったバイクとなった。
初の対米輸出車にして初の4ストビッグバイク 1966年から発売が始まったW1シリーズは、近年ではカワサキの歴史を語るうえで欠かせない名車と言われている。それはたしかにそうなのだが、W1シリーズの開発経[…]
ニンジャのミラーが軽トラにボルトオン!?
近年人気が高まっている軽トラックのカスタムに、バイク好きが思わず唸るお手軽なチューニングがある。それはなんと、カワサキの「ニンジャ(GPZ900R&750R)」純正後期ミラーを軽トラのサイドミラーに移植するというものだ。
とくに1990年型(A7)以降のミラーが軽トラにぴったり合うという。このカスタムは農業や運送業など、プロの軽トラ乗りの間でも意外と知られた手法だ。実際に交換したユーザーによれば、実用性よりも「見た目重視」だが、多少の調整が可能で、何よりミラー根元にある「Kawasaki」の刻印を見せるのが、たまらない自己満足だという。
取り付け作業は比較的簡単だが、ニンジャ純正ミラーの持病として根元のプラスチック部分にヒビが入りやすい点や、風切り音が気になるとった点には注意が必要。道路運送車両法第44条に定められた保安基準に適合するよう、視認性の確認はくれぐれも慎重に行おう。
バイク好きの軽トラ乗りに刺さるお手軽Ninja( ? )カスタム 実際に交換した方に使い勝手&機能性を深掘りしてみた!! 今回ご協力いただいたのは、日本最大級のクルマSNS『みんカラ』で愛車情[…]
カワサキZ1・ヨシムラコンプリート試乗インプレッション
半世紀も前のカワサキZ1が、日本の名門レーシングコンストラクター、ヨシムラの技術力によって現代に蘇った。これは、日本のバイク遺産を後世に伝えることを主眼とした、ヨシムラのヘリテージパーツプロジェクトの一環として製作されたコンプリート車だ。
エンジンはノーマルの903ccから、ヴォスナー製Φ73mmピストンで1105ccにボアアップされ、約105psを発揮するモンスターに変貌している。ヨシムラ独自のF-TuningヘッドやST-L1カム、TMR-MJNキャブが組み込まれ、そのポテンシャルを最大限に引き出しているのだ。
特筆すべきは、一見スチール風に見えるが、じつはフルチタン製の機械曲ストレートチタンサイクロンマフラーで、独自の4-2-1集合方式を採用している点だ。試乗したテスターの丸山浩氏も、低回転からスムーズでトルクフルな特性と、当時のZ1の音が再現されながらも完璧に回るエンジンフィールに感動を隠せないでいた。
ハンドリングも軽やかな寝かし込みと、昔ながらのリヤ乗りスタイルが再現され、Z1の持ち味を損なうことなく極上化されていたという。
当時を思わせながらも高次元のチューニング ◆TESTER/丸山 浩:ご存知ヤングマシンのメインテスター。ヨシムラの技術力がフルに注がれた空冷4発の完成度にホレボレ。「この味、若い子にも経験してほしい![…]
伝説の名車カワサキZ1開発史
カワサキの伝説的モデル「Z1」と、その先代「マッハIII」の開発テーマは、ずばり「ベスト・イン・ザ・ワールド」。「ミスターHP」と呼ばれた大槻幸雄氏が開発を指揮し、最高の馬力を追求した。
マッハIIIでは500ccで世界一のゼロ発進加速と速度を目指し、60ps(リッター120ps)を目標に掲げたという。Z1の開発は66年に「N600」として始まり、当初から空冷DOHC直4搭載のスーパースポーツを目指していた。
ホンダCB450を徹底研究し、4ストロークのノウハウが皆無な中でもDOHC採用を決断したのだ。ホンダCB750の登場で一時動揺するも、米国からの強い要請もあり開発を続行。最終的に900ccで85psを達成し、72年8月に量産を開始。Z1はスタイル、装備、性能のすべてで世界最高を目指した「ZAPPER MACHINE」として、見事世界に羽ばたいたのだ。
マッハIIIで目指した世界一 大槻氏はZ1開発当時、川崎重工単車事業部の設計課長で、Z1を実際に設計した稲村暁一氏の上司にしてプロジェクトの中心にあった指揮官。技術者としての観点からZ1の開発方針、す[…]
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