
欧州で展開されているPCX125(日本名:PCX)には、2025年モデルから国内では展開されていない”DX”グレードが存在している。その名に恥じない装備の違いを解説する。
●文:ヤングマシン編集部
スマホ連携TFTやスマートキー装備のDX
ホンダがミラノショーで発表した2025年モデルのPCX125(日本名:PCX)。2023年には欧州のスクーターセグメントでベストセラーになった同車だが、日本でも原付二種クラスでCT125ハンターカブと人気を二分し、軽二輪(~250cc)クラスの兄弟車PCX160も、断トツのレブル250を除けば兄弟車のADV160とともに最上位に君臨。またアジアでも人気機種として各地域にラインナップされている。
そんなPCX125だけに、さらなる堅固な地位を築くべく王道を行くようなモデルチェンジ内容だった。
まずエンジンはユーロ5+に適合するためECU設定と触媒位置が新しくなり、O2センサーを追加。外装デザインはボディワークが更新され、スポーツバイクのような眼光とシャープな面構成になった。
大きなトピックだったのがこの記事の主題である、上位モデルのデラックス仕様=DXグレードの追加。DXには新たに5インチTFTディスプレイが追加され、ホンダロードシンクによるスマートフォン連携機能を獲得。さらにスマートキーも採用し、リヤショックはリザーバータンク付きに。リヤブレーキはドラム式からディスクブレーキにアップグレードされた。
ダッシュボードに違和感なく収まる5インチTFTディスプレイ。右のほうにある緑の矢印がターンバイターンナビゲーションだ。
この5インチTFTディスプレイは、ホンダロードシンクのシームレスなiOS/Androidスマートフォン接続が可能であり、左ハンドルバーの新しいバックライト付き4方向トグルスイッチで画面上のターンバイターンナビゲーションを簡単に操作できるほか、別途Bluetooth接続したヘッドセットなどで電話をかけたり音楽を聴いたりすることもできる。
実は日本仕様PCXの現行モデルはスマートキーやリヤディスクブレーキを標準装備しており、言ってみれば欧州のスタンダード仕様とDX仕様の中間的な装備となっている。海外では独自の仕様もあり、うらやましい限りだ。
HONDA PCX125 / DX[2025 EU model]
HONDA PCX125 DX[2025 EU model]Pearl Snowflake White
HONDA PCX125 DX[2025 EU model]Mat Dim Gray Metallic
HONDA PCX125 DX[2025 EU model]Pearl Dark Ash Blue
HONDA PCX125 DX[2025 EU model]Mat Galaxy Black Metallic
HONDA PCX125 DX[2025 EU model]欧州ホンダの公式リリースにないDXレッドもなぜかオフィシャル画像に入っていたのでいちおう掲載。仕向け地によってラインナップされるのだろうか。
HONDA PCX125[2025 EU model]Pearl Snowflake White
| 車名 | PCX 125 | PCX 125 ‘DX’ |
| 全長×全幅×全高 | 1935×740×1125mm | ← |
| 軸距 | 1315mm | ← |
| 最低地上高 | 135mm | ← |
| シート高 | 763mm | ← |
| キャスター/トレール | 26.5度/80mm | ← |
| 装備重量 | 133kg | 134kg |
| エンジン型式 | 水冷4ストローク単気筒 SOHC4バルブ | ← |
| 総排気量 | 125cc | ← |
| 内径×行程 | 53.5×55.5mm | ← |
| 圧縮比 | 11.5:1 | ← |
| 最高出力 | 12.5ps/8750rpm | ← |
| 最大トルク | 1.19kg-m/6500rpm | ← |
| 始動方式 | セルフスターター | ← |
| 変速機 | Vベルト無段変速 | ← |
| 燃料タンク容量 | 8.1L | ← |
| WMTCモード燃費 | 47.6km/L | ← |
| ブレーキ前 | φ220mmディスク +2ポットキャリパー | ← |
| ブレーキ後 | ドラム | φ220mmディスク +1ポットキャリパー |
| タイヤサイズ前 | 110/70-14 | ← |
| タイヤサイズ後 | 130/70-13 | ← |
| 価格 | 未発表 | ← |
| 車体色 | 黒、灰、白、青 | ← |
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ホンダ [HONDA] | 新型スクーター)
11/1発売:カワサキ カワサキ ニンジャH2 SX SE カワサキの最高峰スポーツツアラー「ニンジャH2 SX SE」の2026年モデルが、11月1日に発売された。スーパーチャージャー搭載のバランス[…]
原付免許で乗れる『新しい区分の原付バイク』にHondaが4モデルを投入! 新たな排ガス規制の適用に伴い2025年10月末をもってHondaの50cc車両は生産を終了しますが、2025年4月1日に行われ[…]
X-ADVの兄弟車として欧州で販売される「フォルツァ750」 ホンダは欧州でフォルツァ750(FORZA 750)の2026年モデルを発表した。主要諸元に変更はなくカラーバリエーションの一部変更でイリ[…]
3.7kWのパワートレインに14インチホイールやコンビブレーキを組み合わせる ホンダが新基準原付モデルを一挙発表。10月末をもって生産できなくなる現行50cc原付を代替するモデルとして、市民の足を担っ[…]
地面を感じる直進安定性で日常の移動を安心快適に 決勝レース1で自己最高となる2位を獲得した第3戦を終え、全日本ロードレース選手権は8月下旬まで約2ヵ月間の夏休み。その間もいろいろと忙しいのですが、やっ[…]
最新の関連記事(PCX[125])
ピカイチの快適性を誇り、タンデムユースも無理ナシ ようやく全日本JーGP3の開幕戦が近づいてきて(記事制作時)、最近はバイクに乗るトレーニングもスタート。 筋力が増えたことで、これまで苦手だった車種で[…]
WMTCモード燃費×タンク容量から航続距離を算出してランキング化 この記事では、国内4代バイクメーカーが公表しているWMTCモード燃費と燃料タンク容量から算出した1給油あたりの航続可能距離を元に、12[…]
原付スクーターは16歳から取得可能な“AT小型限定普通二輪免許”で運転できる バイクの免許は原付(~50cc)、小型限定普通二輪(~125cc)、普通二輪(~400cc)、大型二輪(排気量無制限)があ[…]
ホンダPCX/160(2020/2021)比較試乗レビュー この記事では、ユーロ5に対応するため全面的に刷新し、第4世代となった2021年モデルと前年にあたる2020年モデルについて比較して紹介するぞ[…]
ガチの原付二種ライバルを徹底比較! 原付二種と呼ばれる、50cc超~125cc以下のバイクはユーザーメリットが多い。任意保険は4輪車などに付帯させるファミリーバイク特約が使えるし、自動車税も90cc以[…]
人気記事ランキング(全体)
最新の安心感と46worksテイストを両立した「究極のコンプリートモデル」 この『#02』は、2024年に限定販売された初代モデルに続くコンプリートカスタムモデル。今まで46worksが得意としてきた[…]
スズキCNチャレンジのファクトリーマシンと同じウイングを装着(一部地域でオプション設定) スズキは今回、初代GSX-R750から40周年にあたる今年、「GSX-R1000」「GSX-R1000R」の復[…]
鮮やかなブルーでスポーティな外観に グローバルサイトでの2026年モデル発表、北米での正式発表に続き、英国でもスズキ「ハヤブサ」の2026年モデルが正式発表された。2026年モデルとしてレギュラーカラ[…]
距離もブランドも関係なし!50人同時通話を実現 EVA Rモデルは、EVANGELION RACINGをモチーフとした特別デザイン(初号機A/B、2号機A/Bの全4モデル)をまとい、ナイトランでも存在[…]
3気筒と変わらない幅を実現した5気筒エンジンは単体重量60kg未満! MVアグスタはEICMAでいくつかの2026年モデルを発表したが、何の予告もなく新型5気筒エンジンを電撃発表した。その名も「クアド[…]
最新の投稿記事(全体)
全身ブラックアウト! 国内ではスタンダード的な位置づけに 「Z900RSブラックボールエディション(Black Ball Edition)」を初生撮り! カワサキがジャパンモビリティショー2025で展[…]
今季初の雨、「行くしかねぇ!」の代償 レースも残り3周となったS字コーナー2つ目、転倒を喫した長島哲太の姿がサーキットの大型ビジョンに映し出された。コースサイドで撮影していた私は、思わず「あぁぁ」と空[…]
トータルバランスに優れた走れるオールラウンダー ライダーの年齢やスキルを問わず多様な道でライディングを楽しめる「新時代のスズキスポーツバイク」として、ʼ24年型でデビューしたのがGSX-8R。遅ればせ[…]
幅広いライダーを満足させる扱いやすさと優れた旋回性 日本では2025年4月に発売となった’25年型のヤマハYZF-R25は、デザイン刷新と機能充実化を中心とした変更を受けています。 外観上の大きな特徴[…]
バイクに乗る女性は眼が綺麗です。それは、バイクが人を活かすスボーツだからです。 夏目漱石先生も云いました。とかく人の世は住みにくい、と。云いたいことを云い、やりたいことをやれば心は晴れ。でも、そんなこ[…]
- 1
- 2
























































