
カワサキUKは、2024年にNinjaブランドが40周年を迎えることを受け、Kar Lee Designと共同で独自の40周年記念モデルを発売する。6種類の中からファン投票で選ばれた3色は、11月18日から開催のモーターサイクルライブ2023(英国のモーターサイクルショー)に出展されている。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
耐久レーサーZXR-7や市販車ZXRシリーズをオマージュ
のっけから投票結果だが、英国での投票ということもあって鈴鹿8耐優勝車であるZXR-7伊藤ハムカラーは選に漏れてしまった模様。とはいえ、グローバル展開される40周年記念カラーが1989年の初代ZXRシリーズを元ネタにしているのに対し、1991年カラーや1993年カラーをベースにしたものが採用されている。車両のデザインはKar Lee Designとのコラボレーションによるものだ。
1993年に発売されたZXR400 鈴鹿8耐優勝記念限定車が伊藤ハムカラーを完全再現していた。当時価格は74万9000円。
特別なカラーリングは3種類だが、いずれもベースモデルは最新の「ニンジャZX-10RR」で、3種類の合計でわずか40台のみの販売となる。トップブリッジには記念ロゴが入ったプレートが設置され、アクラポヴィッチ製マフラーやシングルシートカバー、スモークスクリーン、タンクパッドが追加されている。また、購入者には特製バイクカバーとレーシングスタンド、Ninja 40周年記念キーホルダーもプレゼントされる。
英国内の正規ディーラーから注文可能で、価格は2万6599ポンド(日本円換算約495万円・11/20現在)。デザインは3種類の中から好みのものを選べるという。
英国でもレトロデザインはここ数年で非常に人気が高まっており、1990年代のニンジャデザインは瞬く間に売り切れてしまいそう、とのこと。日本でもこんな選択肢があったら注文が殺到する……?
Ninja ZX-10RR Performance Special Edition[UK model]
主要諸元■全長2085 全幅750 全高1185 軸距1450 シート高835(各mm) 車重207kg■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 200ps/13600rpm(ラムエア加圧時210ps/13600rpm) 11.3kg-m/11500rpm 変速機6段 燃料タンク容量17L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ※諸元は英国仕様Ninja ZX-10RR(ベースモデル)
Ninja ZX-10RR Performance Special Edition[UK model]Ebony / Metallic Eventide
Ninja ZX-10RR Performance Special Edition[UK model]Lime Green / Pearly Alpine White / Sunbeam Red
Ninja ZX-10RR Performance Special Edition[UK model]Lime Green / Pearly Alpine White / Blue 36
候補に挙がったカラースキームは6種類
Kawasaki ZX-10RR / Livery design[ENDURANCE ZXR RWB]※伊藤ハムカラー
Kawasaki ZX-10RR / Livery design[MotoGP green 1]※ZX-RRカラー
Kawasaki ZX-10RR / Livery design[ZX7R red 2]
Kawasaki ZX-10RR / Livery design[ZXR brush green 2]
Kawasaki ZX-10RR / Livery design[ZXR brush violet]
Kawasaki ZX-10RR / Livery design[ZXR brush blue]
1993年の鈴鹿8耐 優勝マシン
TT-F1レギュレーション最後の1993年に伊藤ハムがスポンサーを務め、このカラーリングのマシンでカワサキワークスは初優勝を飾った。それまではライムグリーンのマシンで戦っていた。
エンジン搭載位置やジオメトリーを煮詰めた集大成版であり、前年の全日本TT-F1では塚本選手がチャンピオンを獲得するなど、高い戦闘力を誇った。1993年には北川選手によりカワサキの全日本2連覇を達成。
優勝した車両のスイングアームはスーパーバイク仕様に近い細いタイプを使用。ヤグラ付きアームの第2チーム車とは異なっている。
半乾燥で車重は140〜150kg。当時の取材では、エンジニアはRVFの推定130kg台に比べて、かなり重たいほうの部類に入ると語ったそう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
あなたにおすすめの関連記事
1993年、鈴鹿8耐優勝を遂げたカワサキ。今のところ1度きりとなっているその優勝劇は、すべてが噛み合って強力なベースマシンが仕上がったことが大きな助けとなった。TT-F1カテゴリーで最後の優勝車でもあ[…]
カップヌードル '89年、日清カップヌードルホンダが編成。青木兄弟をサポートし、全日本250を皮切りに、4耐、8耐の名物チームになっていく。 '91からは青木兄弟が8耐に参戦。毎年のようにグラフィック[…]
40周年記念モデルに乗るなら、ヘルメットも合わせたい! カワサキは、ジャパンモビリティショー2023で5車のワールドプレミアを行い、そのうち2モデルには「ニンジャZX-4RR 40周年記念エディション[…]
1985年型GPZ900Rからインスピレーション スポーティーなライディングフィールと快適性を併せ持つスポーツツアラー・カワサキ ニンジャ1000SXに、ニンジャ誕生40周年の記念カラー車が登場した。[…]
1984年に誕生した『Ninja』の40周年を記念するモデル カワサキはジャパンモビリティショー2023で「ニンジャZX-4RR 40周年記念エディション(Ninja ZX-4RR 40th Anni[…]
最新の関連記事(カワサキ [KAWASAKI])
ネイキッドと呼ばせた元祖ゼファー(400)。大型ではゼファー750に続いて1100が登場 カワサキには反骨精神の塊のようなバイクが多い。そのひとつが1989年に登場したゼファー。ひと世代前に主力だった[…]
『W』の文字に「1965年のレガシーが復活」……となると可能性は2つ カワサキインディアがSNSでティーザーを開始した。11月29日に公開された一葉の写真では、真紅のバイクカバーに包まれたバイクのフロ[…]
どのメーカーにもない鮮烈なカラーとして“ライムグリーン”に着目! カワサキといえばライムグリーンがブランドのイメージカラー。なんと50年以上もの長きにわたり、変わらず定着しているのだが、なぜこの色だっ[…]
「黒船」が来た! 中型クラスに異状あり! 400㏄クラスという排気量カテゴリーは、免許制度の関係で生まれた日本独特の排気量帯で、ヨーロッパでは日本で販売するモデルの500㏄版を販売するなどしてきました[…]
黎明期:ロードスポーツベースのジャメリカンが誕生! アメリカで’70年代初頭から盛り上がった、カスタムやチョッパーのブーム。当時の日本や英国のスポーツ車もカスタムベースとして使われた。その気運に乗って[…]
最新の関連記事(新型スーパースポーツ)
YZF-R7似のデザイン、YZF-R25超えのアグレッシブさ どれも個性的ななスタイルを持つヤマハ新型フルサイズ125の中で、もっともスポーティな存在感を放っているのがYZF-R125だ。フルカウルを[…]
V4エンジンの鼓動感と良質なトラクションを実現するクロスプレーン並列4気筒を搭載 ヤマハは同社のスーパースポーツモデルツ「YZF-R1M ABS」および「YZF-R1 ABS」のカラーリングを変更し、[…]
2023年モデルはトレンドカラーのパープルを採用 日本市場には2014年12月から導入されているヤマハのYZF-R25は、スチール製フレームに249cc水冷並列2気筒エンジンを搭載した軽二輪スーパース[…]
MotoGPにおける近年のトレンドをホンダも市販車に導入 ホンダのフラッグシップスーパースポーツとして、2020年型から販売されてきた「CBR1000RR-Rファイアーブレード/SP」が、2024年型[…]
1984年に誕生した『Ninja』の40周年を記念するモデル カワサキはジャパンモビリティショー2023で「ニンジャZX-4RR 40周年記念エディション(Ninja ZX-4RR 40th Anni[…]
人気記事ランキング(全体)
土踏まずを支点につま先で上に引き上げるのはNG バイクにまだ慣れていない、もしくはキャリアはあっても乗る機会が少ないライダーは、ギヤのシフトアップのコツが掴めず、左足の親指つけ根が痛くなったり皮が剥け[…]
実はずっと気になっていた「APトライク125」 これを読んでいる皆さんの中にも、タイの「トゥクトゥク」のようなトライシクル (三輪バイク)「APトライク(APTrikes)125」を目撃したことがある[…]
アンダーボーンにブロックタイヤ、フラットなシート ヤマハがタイで面白いバイクを発表したぞ! その名も「PG-1」で、数日前からウェブ界隈を賑わせてきたが、スペックや価格も正式発表されたのでお伝えしたい[…]
SHOEI最高峰の快適性と利便性がより幅広いユーザー層のものになる 『ネオテック3』は、SHOEIのシステムヘルメット第3世代となる最新モデルだ。ヨーロッパではすでに販売中だが、国内発売は’23年12[…]
まさかのパンアメリカX350か!? と騒いでみたものの…… 353cc並列2気筒エンジンを搭載し、”普通二輪免許で乗れるハーレー”として話題のX350にバリエーションモデルが存在する……?! ヤングマ[…]
最新の投稿記事(全体)
世界選手権の場で行われた論外の行為 史上最長、3月24日〜11月26日までをかけて全20戦が行われたモトGPも、バレンシアGPをもって無事に閉幕しました。何回かに分けて、シーズンを振り返りたいと思いま[…]
レトロなデザインに最新の機能を盛り込んでいる ブリクストンは新興ブランドですが、125〜1200ccまで多くのモデルをラインナップしています。その中でも“クラシックブリティッシュスタイル”を具現化した[…]
今までより重くなる……? と思ったら小さく軽くなっていた! ビッグアドベンチャーの頂点に君臨するBMW・GSシリーズのフラッグシップがフルモデルチェンジを果たした。1254ccを誇った先代旗艦のR12[…]
柴田賢二/柴田制作所の手によるイラストポスター 国産モーターサイクルを題材に手書き製作されている柴田賢二/柴田制作所のTSR車両図版です。精密で芸術性の高いイラストポスターです。TSRオリジナルロゴ付[…]
YZF-R7似のデザイン、YZF-R25超えのアグレッシブさ どれも個性的ななスタイルを持つヤマハ新型フルサイズ125の中で、もっともスポーティな存在感を放っているのがYZF-R125だ。フルカウルを[…]
- 1
- 2