アライヘルメットは、レーシングライダーのレプリカシリーズとして、ニッキー・ヘイデン選手のグラフィックモデル『RX-7X HAYDEN RESET』を発売する。MotoGPでは彼の栄光に敬意を表して永久欠番としている『69』と、彼のトレードマークであった星の図柄をモチーフとした、ニッキーらしさあふれるデザインだ。
●文:ヤングマシン編集部(山下剛) ●外部リンク:アライヘルメット
誰もが永遠に忘れることのないニッキーの笑顔とチャレンジスピリッツ
ベースモデルはもちろんアライ最高峰フルフェイスにしてレースにも対応できる『RX-7X』だ。高強度で軽量な繊維素材『PB-SNC2』を帽体とし、アライ独自の“かわす性能”を洗練させた滑らかな形状を実現。帽体と一体となり空力性能やかわす性能を高めるシールドシステム『VAS』。ベンチレーションには『ディフューザー Type12』、『ICダクト5』など、アライ伝統のノウハウと最新の技術を盛り込んだ、究極の安全性と快適性を確保したヘルメットだ。
このカラーリング「リセット」は、2014年シーズンにメーカー・チームを一新しレース環境をリセットする気持ちを込めたスペシャルカラーで、シーズン前のテストで被ったもの。父から譲り受けたパーソナルナンバー「69」と星の図柄がモチーフだ。そのレプリカカラーが最新のRX-7Xで蘇る。
【Arai RX-7X HAYDEN RESET】●価格:7万2600円 ●サイズ:54、55-56、57-58、59-60、61-62(cm) ●色:黒×白×赤 ●規格:SNELL、JIS ●帽体:PB-SNC2 ●内装:ハイフィッティング・アジャスタブルFCS内装(抗菌・消臭・防汚内装/オプションにて調節可能) ●シールドVAS-V MV〈クリアー〉標準装備
喜怒哀楽を隠さない、ファンに愛されたレーシングライダー
ニッキー・ヘイデン選手は1981年アメリカ・ケンタッキー州生まれ。ダートトラックレースを楽しむ両親のもとに生まれ、3歳でバイクに乗りはじめると5歳でレースデビュー。1997年、16歳でアメリカのプロレースであるAMAに参戦し、2年後にはスーパースポーツ(600cc)でチャンピオンを獲得するほどすぐにその才能を開花させた。
2002年にデイトナ200で優勝すると、AMAスーパーバイクにおける史上最年少チャンピオンの記録を更新。翌年にレプソルホンダと契約してMotoGPデビューを果たした。2003~2008年はホンダ、2009~2013年はドゥカティ、2014~2015年はホンダのサテライトであるアスパーに在籍し、MotoGPを戦った。
その後はWSBK(スーパーバイク世界選手権)に舞台を移したが、2年目の2017年、イタリアで自転車でのトレーニング中に交通事故で夭逝。享年35という若さだった。
MotoGPでの13年間で、2006年にチャンピオンを獲得してはいるものの優勝は3回、2位6回、3位19回と、決して天才的だったり圧倒的な速さを見せつけたりというライダーではなかった。しかしだからこそ努力を怠らず、ひとつひとつのレースに対して真摯に取り組むその姿勢に多くのファンが魅了された。調子がいいときには少年のような笑顔を見せ、スランプのときは神経質な一面も見せた。喜怒哀楽を臆せず見せ、それでいてどんなときでもファンサービスを忘れないキャラクター。彼が愛されない理由はどこにもなかった。
だからこそMotoGP殿堂入りを果たし、彼が父親から継承したゼッケン『69』は永久欠番となっている。ニッキーの笑顔とチャレンジスピリッツは、色褪せることなくこうして語り継がれていく。
ニッキーのことをもっと深く振り返りたい、知りたいという人はこちらの記事もぜひ読んでほしい。
※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
あなたにおすすめの関連記事
もしかしたら速さは足りなかったけれど、人間味溢れるレース展開が良かった 2021年、ヴァレンティーノ・ロッシが引退。そして僕はなぜかニッキー・ヘイデンのことを書きたいと思った。それはヴァレンティーノの[…]
2000年代に入って勢力を急拡大したスターライン MotoGP・第14戦サンマリノGPでアンドレア・ドヴィツィオーゾ(WithU ヤマハ RNF・MotoGPチーム)が20年にわたる世界GPでのキャリ[…]
実感は、まるでない… 自分の走行が終わり、ピットに戻った。みんなと握手したりハグしながら「ありがとう」と言っていたと思う。そのうち、何がなんだか分からないけれど、ガクッとヒザから崩れ落ちてしまった。 […]
MotoGPチャンピオンマシンも展示! ドゥカティファクトリーのフランチェスコ・バニャイヤ(以下、ペッコ)が、スペインのバレンシアでMotoGPタイトルを決めたのは11月6日のこと。その数日後に始まっ[…]
アプリリアは、市販車とはかけ離れた特異なカタチ 先に紹介したドゥカティのデスモセディチGPと同様、市販車とはかけ離れていた形状をしていたのがアプリリアのRS-GPだった。もちろん2022年シーズンの活[…]
最新の記事
- 今が見頃!一生に一度は絶対に見たい500万本! 曼珠沙華群生地〜巾着田(埼玉県日高市)へ行ってみた
- カワサキ新型モデル「ニンジャ1100SX」登場! 排気量アップで新生、ブレンボ&オーリンズのSEも同時デビュー
- 黒玉虫とグリーンボール! カワサキ「Z650RS」の2025年もモデルが10月1日発売
- カワサキ「ヴェルシス650」新グラフィックで10/1発売! 可動ウインドシールドやトラコン、スマホ接続も装備するミドルツアラー
- 電子制御シフト搭載! クラッチ操作も不要のヤマハ新型「MT-09 Y-AMT」9月30日に発売
- 1
- 2