ファンティックやランブレッタなどマニアックな輸入車を取り扱うモータリストは、イタリア生まれの2ストロークスポーツバイク「ヴィンス ドゥエチンクアンタ」および同型エンジン搭載するカフェレーサー「ランゲン ツーストローク」を発売すると発表した。すでに予約受付は開始されている。
●外部リンク:モータリスト
ヴィンスの競技用750万円、公道用は990万円、ランゲンは800万円! こんなプレミアムスポーツの世界もある
モータリストは、イタリアの「Vins Srl(ヴィンス)」社およびイギリスの「Langen Technology Ltd.(ランゲンテクノロジー)」社の2車と正規代理店契約を締結し、それぞれのオリジナルマシンの予約受付を開始した。
ヴィンスは、アプリリアのGP250マシンが搭載していた“ロータックス258”と手本としたオリジナル2ストロークエンジンを開発し、これをオリジナルの車体に搭載するVins Duecinquanta(ヴィンス ドゥエチンクアンタ)を製作。FIを備え、75hpを発揮する2軸クランク/90度Vツインの2ストロークエンジン250ccエンジンは、厳しくなる一方の環境規制に適合し、公道を走るためのナンバーを取得できるというから驚きだ。
ロータックスの弱点だったギヤボックスやクランクケースは精度と剛性を高めてあり、シリンダーはオリジナル。ピストンはVORTEX社製だ。ボア×ストロークは54×54.5mmとわずかにロングストロークで、正確な排気量は249.5ccとなっている。排気デバイスはパワーバルブ式だ。エンジンオイルは分離給油式で、リードバルブ付近に設けられた気筒あたり2本の専用通路から、スロットル開度やエンジン負荷に応じてECUが判断し、0.1%~5%の範囲で供給される。
ドゥエチンクアンタの車体はカーボンの集合体と言っても差し支えないもので、シャーシはカーボンを編み上げていく手法で完成する。カーボン製のフロントフォークはダブルウィッシュボーン式で、カラーリングとともにニュージーランドの伝説的なマシン、ブリッテンをリスペクトしていることがよくわかる。
こうしたプレミアム素材をふんだんに奢ったことで、車重はサーキット専用のコンペティツィオーネで102kg、公道走行可能なストラーダでも105kgに収まっているという。
また、このエンジンを供給され、これまたオリジナルの7020T6アルミニウム合金によるパイプフレームに搭載してカフェレーサー「Langen Two Stroke(ランゲン ツーストローク)」に仕立てたのは、イギリスのマニュファクチャラー「ランゲン テクノロジー」だ。こちらはもう少し普通(?)のモーターサイクルショー然としたスタイルで、フロントフォークは倒立式のテレスコピックを採用。誤解を恐れずに言えば、ヤマハR1-Zがパラレルワールドで超進化を遂げたかのようなマシンである。
2車ともに2022年度中には第1号車が日本に姿を見せる予定だという。ともにハンドメイドであることから生産能力は限られる。興味のある方は早めに問い合わせてみたほうがよさそうだ。
VINS DUECINQUANTA COMPETIZIONE / STRADA
主要諸元■車重102kg(ガソリン抜き)■水冷2ストロークV型2気筒 249.5cc 75hp/11700rpm 4.59kg-m/11700rpm 変速機6段■サスペンションF=ダブルAアーム式カーボン製フロントフォーク&モノショック R=プッシュロッド式並行配置モノショック&カーボンファイバー製リアスイングアーム■タイヤサイズF=120/70-17 R=150/60-17 ※諸元はコンペティツィオーネ ●価格:750万円(コンペティツィオーネ)、990万円(ストラーダ) ●ブリッテン風塗装:+15万円/カーボンホイールへの換装:45万円
LANGEN TWO STROKE
主要諸元■軸距1450mm 車重119kg(ガソリン抜き)■水冷2ストロークV型2気筒 249.5cc■サスペンションF=オーリンズRWU正立式フルアジャスタブルフロントフォーク(インナーチューブTINコート) R=K-Techレーザー・デュアルショック(フルアジャスタブル)■キャスター23°/トレール97mm タイヤサイズF=120/70-17 R=150/70-17 ●価格:800万円 ●フレーム塗装変更:10万円/アルマイト色変更:8万円/ボディワーク塗装:15万円ほか細かく仕様変更可能
【2ストロークサウンド動画】Langen Two Stroke Dyno Run – MAX RPM!
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