ハーレーダビッドソンの新型として話題沸騰中のスポーツスターS。ハーレーカスタム界を牽引する重鎮、サンダンス・ZAK柴崎氏とテイストコンセプトモーターサイクル・河内山智氏のファーストインプレッションについて、『ウィズハーレー』誌の青木編集長誌が尋ねた。お二方のご意見は、さぁ、いかに!?
●まとめ:ウィズハーレー編集部(青木タカオ) ●写真:安井宏充 ●外部リンク:ハーレーダビッドソンジャパン
いい意味で予想を裏切られた(ZAK柴崎)/消費者感覚で見て、いいバイクだ(河内山智)
青木:実車を初めて見てどう感じたか、おふたりの第一印象を聞かせてください。
サンダンスZAK柴崎(以下、ZAK):斬新なデザインで、他のメーカーから出てくるモノとはちょっと違いますよね。ダートトラッカーとかドラッグレーサーとか、どのジャンルにも当てはまらないスタイルだと思いました。
青木: 新ジャンルなんですね?
ZAK:そう思います。
テイスト河内山智(以下、智): そんな中、XR750といったダートトラックレーサーのムードが取り入れられていて、それがアクセントとなって上手く表現されているよね。
青木: アップマフラーに少し覆い被さってゼッケンプレートを意識させるシートカウルなど、おっしゃるとおりXR750の匂いがプンプンします。
智: 俺はそれが好きで影響されてきたから、まず目が行くよね。
青木:乗った後の印象はいかがでしたか?
ZAK:正直なところ、あまり期待していなかったんですが、いい意味で予想を裏切られて驚いています。新たなカテゴリーとして、他社のマシンでは太刀打ちできない高性能を持っているのではないでしょうか。(ライドモードを)スポーツモードにしたときの加速は、4輪のスーパーカーに近い。厳しい環境規制の中、これほどのジャジャ馬がつくれるとはね。
智: 俺は消費者感覚で見ようと思って乗ったんだけど、いいバイクだね。先入観を持たずに「どうぞ召し上がれ」って言われたら、そのまま喜んで食べたい。
ZAK: まったく新しいカテゴリーのバイクで、スポーツスターの歴史を考えると、その延長線上にはないと思います。
青木: おっしゃるとおり、エンジンは新作の水冷60度Vツインですし、空冷XLの系譜は一旦リセットされたというか、新たなスタートを切りました。ただし新作と言えども、水冷60度Vツインはハーレーにとって未開拓なものではなく、市販車でいえばVロッドで発売し、かれこれもう20年以上もやってきたものです。
智:うん。20年ほど前、ふたりで初めてVロッドに乗ったときのことを思い出すなぁ。期待してたんだけど、あれは拍子抜けしちゃったよね。でもこれはページをめくっていくたびに面白いところがどんどん出てきて、引き込まれていくんだ。
ZAK: 8000rpmまですぐに回しきっちゃうVロッドより、はるかに刺激的。スポーツスターSは4000rpmを超えてからの加速感がしっかりあって、市販車でこれはスゴイですよ。
智: 尖っていて、新鮮に感じるよね。それでいて取り回しが良くて、乗りやすいところもいい。120馬力オーバーって言われたら、普段のインプレなら最高出力を試そうかってなるんだけど、天の邪鬼な自分は斜めからモノを見がちだから、今回は民家の間の狭い道に入って、購入した人の暮らしに寄り添っているかを考えてみたりもした。
ZAK: 水冷60度Vツイン、20年間の進化を感じます。低回転では扱いやすく、車体が重くないのもいい。足まわりもいいし、路地裏で突き当たっても、平気で切り替えして出てこれる軽さがあります。いま見ているプロモーションビデオにあるように、パワーがあるからリヤを流してコーナーを曲がっていける。これ、悔しいけど本当なんです。どのカテゴリーにも、僕の中では当てはまらない。
智:うん、どのカテゴリーにも属さないっていうのは良いアプローチだったよね。
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