ヤマハは、1297cc並列4気筒エンジンを搭載するスポーツツアラー「FJR1300AS/A」に20周年記念モデルに「20th Anniversary Edition」を設定し、2022年2月10日に発売すると発表した。また同時に、これをもって国内向けのFJR1300AS/Aは生産終了になることも明らかになった。
●外部リンク: YAMAHA
ゴールドの前後ホイールや専用シートを採用
ヤマハは大型スポーツツアラー「FJR1300AS」および「FJR1300A」に20th Anniversary Editionを設定し、2022年2月10日に発売すると発表。また同時に、この長く愛されてきた4気筒スポーツツアラーがこれをもって生産終了になることも明らかにした。
FJR1300シリーズは、2001年に発売されてから2015年には世界で10万台を超える出荷数を記録した、ヤマハが誇るフラッグシップ・ツーリングモデルだ。1297ccの並列4気筒エンジンをアルミフレームに搭載し、メンテナンスの手間を大幅に削減するシャフトドライブ機構を採用。モデルチェンジごとに走りを進化させ、最新モデルではヤマハの電子制御技術の粋に裏付けられたハンドリングの世界を提供している。
そのルーツは、のちにXJR1200/1300シリーズにも展開された空冷4気筒エンジンを搭載するハイスピードツアラー、FJ1100(1984年)にさかのぼる。フロントフォークを取り囲むようにスチールパイプが組まれた“ラテラルフレーム”を採用し、ワイディングロードを素早く走り抜ける俊敏性とアウトバーンでの安定性が評価されたFJ1100は、1991年にFJ1200へと進化。同時にヤマハ4ストローク車初のオーソゴナルエンジンマウントを採用することで振動を低減し、ABS装備、日本仕様も誕生した。
ちなみに、FJ1100/1200のラテラルフレームは当時のビモータによく似ていたが、たまたま時期が重なって登場するという偶然の産物だったようである。
2001年には水冷1298cc並列2気筒エンジンを搭載する初代FJR1300が登場し、スポーツGTやスポーツツアラーと呼ばれる新カテゴリーの走りになった。
2006年にはYCC-S(ヤマハ・チップ・コントロールド・シフト)を搭載したFJR1300Aが登場し、クラッチのレバー操作なして変速できるという新しい走りの世界を提案。2010年にホンダがDCT搭載のVFR1200Fを発売するまで、セミオートマチックの大型ツアラーという独自のアドバンテージを築いたのだった。
2013年には電子制御技術を進化させ、エンジンもリファインしたモデルチェンジを敢行。2016年にはフルLED灯火器を採用や5速→6速化、コーナリングランプの採用といった進化を遂げて現在に至っている。
このたび発表された20周年記念モデル「20th Anniversary Edition」は、ボディカラーをブラックメタリックXとし、タンク天面にゴールドの20周年記念エンブレム、ゴールド「FJR」ロゴ、ゴールドの前後ホイール、専用ステッチ&エンボス加工を施した専用シート、フューエルリッドやレバー、フートレストにブラックのコンポーネントカラーを採用した特別仕様だ。「FJR1300AS」は、標準モデル「FJR1300A」をベースに、クラッチ操作不要でシフトチェンジが可能なYCC-S(ヤマハ電子制御シフト)、電動調整サスペンション、コーナーリングランプ(LED)などを採用した上級モデルである。
20周年記念モデルは2022年2月10日に165万円/198万円で発売され、従来のカラーは継続販売(187万円/154万円))。
YAMAHA FJR1300AS/A 20th Anniversary Edition[2022 model]
主要諸元■全長2230 全幅750 全高1325 軸距1545 シート高805/825(各mm) 車重296kg[289kg](装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 1297cc 147ps/8000rpm 14.1kg-m/7000rpm 変速機6段 燃料タンク容量25L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●価格:198万円[165万円] ●色:黒 ●発売日:2022年2月10日 ※[ ]内はA
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