イタリア・ミラノで開催中のEICMAにて、カワサキは649cc水冷並列2気筒エンジンを搭載するミドルクラスアドベンチャー『ヴェルシス650』の新型を公開した。市街地走行からワインディングまで快適に楽しめるコンセプトに変わりはなく、電子制御装置などのアップデートによって正常進化を果たしている。
●文: 山下剛
カワサキのロングセラーアドベンチャーが電子制御装備の充実で正常進化を果たす
ヴェルシス650は、ミドルクラスとなる649cc並列2気筒エンジン、ストロークの長い前後サス、前後17インチホイールによって、あらゆるシチュエーションで軽快で快適な走りを楽しめるモデルだ。従来型のベースとなるのは2015年式で、6年ぶりの刷新となる。
180度クランクの採用で高回転域のパワフルさも楽しめる並列2気筒エンジンは、低中回転域のトルクを強化。スロットルレスポンスの最適化によって全域でトルクフルな特性となり、扱いやすさをさらに高めた。
前後ブレーキはABSが標準装備となり、安全性と安心感が向上している。そのほかの新装備としては、新しくデザインされたシールドは手動で高さ調整が可能となった。80mmの範囲で4段階で好みの位置に合わせられる。
灯火器類とフロントフェアリングは大幅にデザインが刷新され、Ninjaシリーズの意匠をさらに色濃く反映するものとなった。ヘッドライトやウィンカー、テールランプはLEDとなり、シャープなデザインをいっそう強調するものとなっている。
電子制御装置では、カワサキ・トラクション・コントロール(KTRC)が装備された。また、メーターは4.3インチフルカラーTFTとなり、背景色は白か黒から選ぶことができる。このメーターはスマートフォンとブルートゥース接続することで、車両のメンテナンス情報を入手したり、専用アプリを使用すればGPSデータによる走行ログを取ることもできる。
純正アクセサリーとして、DC電源やUSB電源のほか、グリップヒーター、47L容量のトップケース、パニアケース、ローシート、大型スクリーン、フォグランプ、ハンドプロテクターなどが用意され、アドベンチャーツアラーとしての利便性を高められる。
車体色はライムグリーンを中心として下記の3色が用意される。
・キャンディライムグリーン×メタリックフラットスパークブラック×メタリックスパークブラック
・メタリックスパークブラック×メタリックフラットスパークブラック
・メタリックファントムシルバー×メタリックフラットスパークブラック×メタリックスパークブラック
KAWASAKI VERSYS 650[2022 model]
主要諸元■全長2165 全幅840 全高1420/1360 軸距1415 シート高845(各mm) 車重219kg■水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ 649cc 67ps/8500rpm 6.2kg-m/7000rpm 変速機6段 燃料タンク容量21L■タイヤサイズF=120/70ZR17 R=160/60R17 ●価格:未発表 ※欧州仕様
参考:北米での価格は8899ドル~9099ドル(日本円換算約103万円~105万円)
欧州では4種のアクセサリーパックを設定
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