ヤマハ新型MT-09/MT-07が国内販売開始【09SP/07が7/28〜、09STDは8/26〜】

ヤマハMT-09

ヤマハの’21新型「MT-09 SP」と「MT-07」が7月28日に、「MT-09(STD)」が8月26日に発売される。MT-09/SPはシャーシ全面刷新&排気量アップ、しかも電脳化まで推し進めながら、STDで約8万円アップに抑えられているのは驚きだ。また、弟分のMT-07も約2万円アップでしかない。’21年、再びMT旋風が吹き荒れそうだ!


●まとめ:大屋雄一 ●情報提供:ヤマハ

ヤマハ人気シリーズの新型発売。欲しい人は早めにGO!

まずはMT‐09。上級版のSPが先行して7月28日に発売され、同日にMT‐07もリリースされる。残ったSTDのMT‐09は、これらの約1か月先=8月26日に発売されるスケジュールだ。

価格については、シャーシからエンジンまでほとんど新設計となり、さらに6軸IMUを追加してライダーアシストシステムを大幅に強化してきたMT‐09が、7万7000円アップで抑えてきたのは驚きだ。SPは13万2000円高となったが、これはクルーズコントロールの新採用やスイングアームの専用仕上げなどが影響した可能性が大きい。

MT‐07は、ユーロ5対応に伴うエンジンの小変更&熟成に合わせてスタイリングを一新。ブレーキシステムの強化やライディングポジションの最適化なども実施しながら、価格は2万2000円アップに抑えられている。これも驚きだ。

第1便で手に入れたい、年内に必ず乗りたいという人は、早めにショップで相談することをオススメしたい。

MT-09 ABS:エンジンからフレームまで新設計! 6軸IMUまで搭載して110万円!

カバー類を極力減らして構造体を見せるスタイリングを追求した3代目MT-09。吸排気系はサウンドチューニングも兼ねて大幅に変更。フレームはシートレール/スイングアームと合わせて約2.3kgも軽くなった。また、新デザインのホイールは前後で約700gもの軽量化を達成。これらにより車重は193kgから189kgとなった。燃料タンク容量は初代から変わらず14Lで、引き続きプレミアム指定とされる。

【’21 YAMAHA MT-09 ABS】■全長2090 全幅795 全高1190 軸距1430 シート高825(各mm) 車重189kg ■水冷4スト並列3気筒DOHC4バルブ 888cc120ps[88kW]/10000rpm 9.5kg-m[93Nm]/7000rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量14L ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク ■タイヤF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●色:灰 青 灰(ツヤなし) ●価格:110万円 ●発売日:8月26日 ※写真色はパステルダークグレー

カラーバリエーションは、マットダークグレーメタリック(左)とディープパープリッシュブルーメタリック(右)の全3色。

【43ccアップでついに120psに到達!】ストロークを3.0mm伸長して845→888ccとなった水冷トリプル。ピストン/コンロッド/クランク&ケース/カムなど主要パーツの多くが新設計に。インジェクターの装着位置も変更。116→120psへ。

最低肉厚を3.5→1.7mmと半分以下にした新設計のCFアルミダイキャストフレーム。ヘッドパイプを30mm下げ、エンジン搭載角を47.5→52.3度に修正。

【ハイ/ロー一体型の斬新なモノアイに】ヘッドライトは、左右2眼4灯式からハイ&ロービームを一体化したバイファンクションタイプに。左右には導光体を備えたLEDポジションランプを配して、より印象的な顔付きに。前ウインカーはシュラウドに配置。

メーターはモノクロLCDから3.5インチのフルカラーTFTとなり、視認性が格段にアップした。さまざまな電子制御の設定変更も容易に行えるだろう。

【’20 YAMAHA MT-09 ABS:2眼LEDになり’17年でマイナーチェンジ】’17年にこのスタイリングとなった2代目は、初代から6psアップしている。特徴的なスイングアームマウントのリヤフェンダーステーはアルミ鍛造製で、ナンバープレートの懸架も兼ねる。アシスト&スリッパークラッチ、アップのみ対応のクイックシフターなどを採用する。なお、トラクションコントロールは’16年モデルで追加されている。●価格:102万3000円

【ここまでやって8万円アップのみ】6軸IMUの採用によってライダーアシストシステムの内容が一気に進化。どのシステムも介入レベルの調整とオフ設定が可能だ。ホイールは鍛造に匹敵する強度と靱性のバランスを実現するスピンフォージド技術を初採用。

MT-09 SP ABS:待望のクルーズコントロールを導入

’18年に追加された上級版のSPも’21年型へと進化。KYB製の専用フォークやオーリンズのリヤショック、塗り分け塗装のタンク、ダブルステッチのシート、黒いハンドルバー&レバーなど、SPの特徴となる装備を継続採用するほか、MT-09としては初めてクルーズコントロールが実装されている。

【YAMAHA MT-09 SP ABS】■全長2090 全幅795 全高1190 軸距1430 シート高825(各mm) 車重190kg ■水冷4スト並列3気筒DOHC4バルブ 888cc 120ps[88kW]/10000rpm 9.5kg-m[93Nm]/7000rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量14L ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク ■タイヤF=120/70ZR17 R=180/55ZR17●色:黒 ●価格:126万5000円 ●発売日:7月28日

スイングアームは新設計で、SPはバフ加工後にアルマイト処理で差別化。さらに黒のリヤスプロケットやダブルステッチシートなどもSP専用の装備とされる。

SPはブラックアルマイトのハンドルバー&レバー/塗り分け塗装の燃料タンク/スモーククリア処理のブレーキリザーバータンク(前後とも)を採用。

【豪華な前後サス】KYB製のDLCコート&3ウェイ調整式フォークとオーリンズのフルアジャスタブルリヤショックは継続して採用。リヤはリモコン付きなのでプリロード調整が容易だ。

トレーサー900GTがすでに採用しているクルーズズコントロールシステムを、MT-09として’21年型のSPが初導入。スイッチはトレーサーに準じる。

MT-07 ABS:第3世代としてスタイリングを進化

新型MT-09と同様にバイファンクションLEDヘッドライトを採用するなど、MT-07も’21年モデルでスタイリングを一新。新採用のアルミ製テーパーハンドルは左右幅が32mm広く、12mm高いのでよりアップライトなライディングポジションに。エンジンは主に吸排気系とECUの変更で新排ガス規制をクリア。最大トルクは微減したものの、最高出力73psを維持する。

【’21 YAMAHA MT-07 ABS】■全長2085 全幅780 全高1105 軸距1400 シート高805(各mm) 車重184kg ■水冷4スト並列2気筒DOHC4バルブ 688cc 73ps[54kW]/8750rpm 6.8kg-m[67Nm]/6500rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量13L ■ブレーキF=WディスクR=ディスク ■タイヤF=120/70ZR17 R=180/55ZR17 ●色:灰 青 黒(ツヤなし) ●価格:81万4000円 ●発売日:7月28日 ※写真色はディープパープリッシュブルーメタリック

カラーバリエーションはパステルダークグレー(左)とマットダークグレーメタリック(右)の全3色。

270度位相クランクの688cc水冷パラツインは、吸排気系やECUを変更し新排ガス規制に対応。耐熱性に優れた排気バルブシートの採用やミッションのドッグ角変更なども。

メーターは大型化&フルカラーとなったMT-09とは対照的に、MT-07はコンパクトなサイズを維持する。LCD画面のデザインを変更するとともにネガティブ表示となった。

【’20 YAMAHA MT-07 ABS】●価格:79万2000円


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