以前からデイトナが販売している、ドイツ生まれのSAS-TECH社製胸部プロテクター。CEのレベル2をクリアしながら、コスパに優れているのがポイントだ。
[◯] 同等製品のほぼ半額。ボタンで脱着は容易
ヘンリービギンズでは以前からドイツSAS-TEC社の胸部プロテクターを販売しており、’20年1月にパンチングホールを持つ軽量タイプがラインナップに加わった。平常時はソフトで、強い衝撃を受けると硬化するという粘弾性ビスコエラスティック素材を使用。同様の性質を持つ素材としてD30が知られるが、それよりも安いのが特徴だ。
今回は定番モデルの一体型を試してみた。単体販売のほかスナップボタンバッグ付きがあり、テストでは装着がしやすい後者を選択。ボタンはヘンリービギンズのほか、ホンダやRSタイチのジャケットにも対応しているが、メーカーでは店頭などで確認するように推奨している。
SAS-TEC 胸部プロテクターCP-1 [ヘンリービギンス]●サイズ:フリー ●価格:6380円
プロテクターはほぼフラットな形状で、力業で湾曲させることも可能だが、しばらくすると元の真っ平らな形状に戻ってしまう。このあたりは好みが分かれそうだ。単体重量は約265gで、スマホならおよそ2個分。最初はそれなりに重さを感じるものの、しばらく走っている間に慣れてしまう。着けているという安心感は何物にも代えがたいものだ。
【ラインナップは全部で3種類】今回テストした一体型のCP-1のほかに、セパレートのCP-2、パンチングホールの空いたCP-3を用意。それぞれ袋の有無が選択可能。
粘弾性ビスコエラスティック素材は、普段は柔らかく、衝撃に応じて硬度が変化するのが特徴だ。安全性はCE 規格を50%以上も上回り、耐用年数も長い。
サイズは約235×310×13mmで、単体重量は約265gを公称する。ほぼ同形状のパンチングホール付きは約165gとさらに軽いのが特徴だ。
[△] 決してソフトではなく、装着感はもうひとつ
この素材、気温に関係なく指で強く押した程度ではへこまず、ソフトという説明だけ聞いて手にすると面食らうかも。ゆえにフィット感もイマイチで、ジャケットがタイトだと異物感が大きくなる可能性大だ。
[こんな人におすすめ] レベル2ではかなり安い製品。安心感も高い
CEにおけるプロテクターの規格にはレベル1と2があり、安全性に優れるのは後者だ。これをパスした多くの製品は1万円前後なので、ヘンリービギンズはかなり安いことが分かる。これからの季節はパンチングタイプがいいかも。
●文:大屋雄一 ●写真:真弓悟史 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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