1992年にアメリカン・カスタム・カルチャーを伝道する「カーショー」としてスタートし、モーターサイクル・エントリーが開始された2002年より現在まで国内のカスタムシーンを牽引してきたと言っても過言でないイベント・横浜ホットロッドカスタムショー(以下HCS)。カーショーで300 台、そしてモーターサイクルに至っては650 台のエントリーを数えた日本最大のカスタムの祭典、その2019年の頂点に立ったカスタムハーレー「シュアショットK2」を紹介する。
●文・写真=渡辺まこと ●取材協力:SURESHOT ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
HCS2019の頂に立つシュアショットの集大成
カーショーのエントリーで300台、そしてモーターサイクルでは650台もの数を誇る“YOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW”……今や我が国のみならず、世界各国から珠玉のマシンが出展され、注目を集める同イベントだが、その頂点=ベスト・オブ・ショー・モーターサイクルに立つには、ある一定の絶対条件と呼ぶべきものが存在している。
無論、その中には優れた溶接や板金技術、ペイントワークなど細かい項目が数多くあるのだが、何より“全体のスタイル=シルエット”と“オリジナリティ”こそが評価を決める重要な鍵だろう。
ちなみに今回のHCSでは、10数名の審査員が細かく項目分けされたジャッジペーパーで審査を行い、その得点によってアワードが決められたのだが、千葉県八街市に拠点を置くシュアショットによる1台が頂点に輝いたことは、より公正さを求めた結果の必然だったかもしれない。
ビルダーの相川拓也氏によると「シュアショットらしさ」を求めたというこのマシンだが、確かに同店が得意とする“クラシカルな味わい”と“スポーティーな要素”がバランスされ、一台の中で見事なまとまりを見せている。あえて旧車的に“鋳肌”っぽく仕上げられたネックやエキゾーストが通過する形のリア周りのフレームワークと、インボードディスク・ブレーキやビレットヘッドのエンジンなどのハイテックな要素が“違和感なく”一体化された車体のムードは秀逸だ。
ちなみに車名の“K2”はパキスタン、カラコルム山系にある世界最難関の山の名とのことだが、まさにこの一台が目指したのが難攻不落なHCSベスト・モーターサイクルの頂点……狙うべくして狙った今回の結果は、天晴れというより他にない。
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