タイ発! 質感の高さは日本車にも比肩

’19 GPX ジェントルマンレーサー200 試乗インプレッション【プライス以上の走りと満足度。質感にも優れる】〈動画あり〉

  • 2019/12/22
GPX ジェントルマンレーサー200

’07年にタイで創業し、現地では第3位の販売台数を誇るGPX。日本では4車種が販売されており、その中の最上位モデル・ジェントルマンレーサー200に試乗した。クラシカルなロケットカウルを身にまといながらも、倒立フォークにリンク式サス、ラジアルマウントキャリパーなど最新の足まわりを持つユニークな1台だ。

[◯]懐かしい負圧キャブレター。走りの質は悪くない

かつては最新、今ではクラシカルのアイコンとなっているロケットカウル。これをまとったモデル「GPX ジェントルマンレーサー 200」がタイから上陸した。エンジンは197ccの空冷シングルで、これをスチール製のシンプルなダイヤモンドフレームに搭載。ワイヤースポークホイールにバーエンドミラー、シングルシートカバーなど、外観はクラシカルな方向でまとめながら、倒立フォークにリンク式サス、ラジアルマウントキャリパーなど、足まわりは最新となっている点が実にユニークだ。

GPXジェントルマンレーサー200
GPX ジェントルマンレーサー200 主要諸元 ■全長2020 全幅790 全高1160 軸距1400 シート高800(各mm) 車重160kg ■空冷4スト単気筒OHC2バルブ 197cc 11.5ps/7500rpm 1.34kg-m/7500rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量12L ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク ■タイヤF=110/70-17 R=140/70-17 ●価格:39万9600円 ●色:黒、赤
ネイキッドのジェントルマン200(日本販売あり)をベースにカウルを追加し、セパハン化したのがレーサーだ。シート上面の表皮はカーボン調で、赤いステッチを採用する。
GPXジェントルマンレーサー200
【ピレリタイヤ標準装着。スタイリングに隙なし】標準装着タイヤはピレリのエンジェルシティ(バイアス)で、耐摩耗性に優れる。フォークのトップキャップやボルトなど各部の質感は高い。
GPXジェントルマンレーサー200
小排気量のシングルなのでマシンはコンパクト。セパハンだが前傾はそれほど深くなく、両かかとも余裕で接地する(身長175cm 体重62kg)。

今どき珍しい負圧式キャブレターを採用したエンジンは、やや控えめの最高出力11.5psを公称。スロットルを大きく開ければ1万rpm付近まで回るが、その手前の8000rpm以下でポンポンとシフトアップしていった方が速度のノリがいい。特徴的なのはレスポンスで、右手を動かしてからエンジンが反応するまでにややタイムラグがある。FI(フューエルインジェクション)全盛の今となっては懐かしくもあり、かつてはこれが当たり前だったことを思い出した。もちろん、実用的には何ら問題はなく、この優しいレスポンスはマシンにとても合っている。

GPXジェントルマンレーサー200
排気量197ccの空冷SOHC2バルブ単気筒。ボア×ストロークは本国サイトにも掲載されておらず、圧縮比は9.2:1を公称。154ccのスズキ・ジクサーが14psでミッションは5段なのに対し、こちらは最高出力11.5psで6段だ。
GPXジェントルマンレーサー200
(左)懐かしい負圧式のキャブレターは日本のテイケイ気化器製(口径は不明)。燃料タンクの左下にガソリンコックが設けられる。(右)空冷エンジンの冷却を助けるために大きめのオイルクーラーを設ける。なお、日本では販売されていないがGPXには水冷車もある。

ハンドリングは、前後に17インチのホイールを履くこともあって現代的だ。かつての18/19インチ車のように安定成分が強すぎることはなく、視界で捉えた方向へ素直に切っ先を向ける。テスト車はほぼ新車で、走るほどに馴染んできたのか、前後のサスペンションは試乗終盤にはスムーズに動くようになり、ギャップの吸収性も向上。フレームのしなりはやや大きいものの、標準装備のピレリタイヤが十分なグリップ力を発揮してくれるので、峠道ではペースが遅いなりに楽しんでしまった。

GPXジェントルマンレーサー200
【バーエンドミラーを採用】トップブリッジ一体式のセパレートハンドルを採用。ウインカースイッチはプッシュキャンセル式ではないが、操作はすぐに慣れる。

なお、注目のフロントブレーキについての利きはそれなりで、過剰ではないことに安心した。レバーへの入力に対して発生する制動力は正比例しており、そういう意味では扱いやすいとも言える。なお、シングルピストンキャリパー採用のリヤブレーキは、街中や峠道で不満がないほどコントローラブル。ABSは採用されていないが、これならロック直前までうまく制御できるだろう。

GPX ジェントルマンレーサー200
【ショックはYSS製でサスはリンク式だ】近年、リプレイスでもシェアを拡大しつつあるタイのYSS製リヤショックを採用。スイングアームは角断面パイプのシンプルなもの。
GPXジェントルマンレーサー200
【倒立式&ラジアルマウントキャリパー採用】Fフォークは倒立式。フロントブレーキはダブルディスクで、キャリパーはラジアルマウントの対向式4ピストンという豪華仕様。前後ホイールはオールブラックのワイヤースポーク。
GPX ジェントルマンレーサー200
外周のポジションランプはLED、メインにハロゲン球を採用。カウルはフレームマウントで、ハンドルを大きく切っても干渉しない。
GPXジェントルマンレーサー200
フル液晶の丸型メーター。バックライトは上の7色から任意に選択でき、その切り替え操作も非常に簡単。
GPX ジェントルマンレーサー200
サイドのラバーパッドに立体エンブレムなど凝ったデザインの燃料タンク。キャップもおしゃれだ。
GPX ジェントルマンレーサー200
シングルシートカバーはボルト2本で簡単に取り外すことが可能。厚手のシートはキーロック式で、その左右にグラブバーをレイアウト。これなら荷物も積みやすい。

[△]パワーアップすればもっと楽しめるはず

足まわりを含めシャーシにはまだ余裕があるので、エンジンがもう少しパワーアップすれば、スロットルのオンオフだけでピッチングを生み出せるようになり、峠道での走りがさらに楽しくなるはず。フロントブレーキはパッドを変えてみたい。

[こんな人におすすめ]質感の高さは日本車にも比肩。今後が楽しみだ

200ccで40万円という車両価格ながら、間近で見ても安っぽさは微塵もなく、よくぞここまで装備を盛り込んだなと感心することしきり。スモールパワーでどう速く走らせるか、それに応えてくれるだけの車体にも魅力を感じた。

GPX千葉
※取材協力・GPX千葉:千葉県唯一のGPX販売店で、全車種/全色を展示するほか多数の試乗車も用意。同店の人気は今回借用したレーサー200と、税込で26 万4000円と手頃なレジェント150とのこと。

●まとめ: 大屋雄一  ●写真: 富樫秀明

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大屋雄一

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『ヤングマシン』にて厳正なる新製品テストを担当するベテランモーターサイクルジャーナリスト。

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GPX Gentleman Racer200

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