
ツーリングで後ろから見てくれていた先輩から、身体が硬直してバイクごと上下に跳ねていると言われました。どんな弊害があって、どうすればリラックスできるのでしょうか?
●記事提供: ライドハイ編集部
段差を乗り越える際を例に、乗車姿勢が安定感に与える影響を比べてみよう
A. 力むとタイヤの路面追従性が損なわれ、グリップや安定性が大きく損なわれます。徐々にでも良いので留意すべきポイントをひとつひとつ身体に覚えさせながらクリアしていきましょう!
たとえば段差を乗り越えるとき、上半身から下半身まで全体に力んでいると、路面からの突き上げで車体からライダーの体重が抜けたり加わったりします。この状態だとタイヤの路面との面圧が変わってしまいます。これでは路面追従性を損ない、グリップを失いやすいのはいうまでもありません。
身体からチカラが抜けていれば、振動や突き上げにも柔軟に対応できるので、車体に加わるライダーの体重も変化しにくくなります。タイヤの路面との面圧も変化が少なく、グリップも安定性も損なわれません。もちろんコーナリングでも起きていることは同じなので、旋回中の安全性を大きく左右します。
よく身体からチカラを抜け、力まないように…ビギナーの頃、頻繁にアドバイスされたと思います。不慣れからくる緊張で、つい身体に力が入ってしまうので、まずは心と身体をほぐしましょう、ということなのですが、実は身体が硬直しているとバイクの安定性やハンドリング、ひいてはタイヤのグリップも左右してしまうのです。
路面には無数の凸凹や段差が続いている
どんなに平滑にみえる路面でも、実は小さな凸凹や段差の連続で、そこをある程度以上の速度で通過すればタイヤはとてつもない頻度で上下に激しく動いています。
コーナリングでも同じことで、ライダーが柔軟に操作をしているか否かで路面追従性、つまりはグリップできる条件が大きく左右されているのです。
上半身、とくに背筋のある背中で大きな振動はクッションして吸収し、下半身もリラックスして大事な体重が車体を通じてタイヤへ効率良く押し付けられるようキープすることで、状況は大きく改善されます。
大きく荒れた路面に遭遇したときなど、安定性を左右する鍵も握っているので、緊張する場面ほどバイクはライダーにリラックスして欲しいのです。
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