![[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/273c49a1492e70a3d3618b8eca4d4caf.jpg)
2~3年で寿命がやってくると言われる鉛バッテリーが上がった際、次も鉛にするのか、それともリチウムバッテリーを選ぶのか。性能は魅力だが取り扱いが難しそうで、価格的にもハードルの高さを感じるかもしれないが、実際に搭載してみれば良かった!と思うはず。今回は丸中洋行が取り扱うBSバッテリーのリチウムイオンタイプを使用しカスタムした。
●文/写真:モトメカニック編集部 ●外部リンク:丸中洋行
絶版車にも有効なリチウムイオンバッテリー
リチウムバッテリーは鉛バッテリーに対してさまざまな利点がある。では実際に鉛バッテリーを変更する際にどのような点に注意すれば良いのか、KZ900LTDをサンプルにリチウムバッテリー搭載のポイントをまとめてみた。
最大の注意点は充電電圧の上限。BSリチウムの場合、推奨充電電圧は13.8〜14.4Vで、15Vを超えると過充電により損傷する恐れがある。これは電圧に対して寛容な鉛バッテリーとの違いだ。純正流用レギュレートレクチファイアを装着しているこの車両は、15Vまでは行かないが推奨範囲は超えているので、実走行で電圧をチェックした上で必要ならばMOSFETレギュレートレクチファイアへの交換も検討したい。
リチウムバッテリーに交換して体感したのは、セルモーターの勢いやスロットルレスポンスの良さ。この理由は、バッテリーターミナル端子電圧が13.3V前後と、鉛バッテリーより高いためだと思われる。一瞬で大電流を流せる内部抵抗の低さがセルモーターにとって有効なのに加えて、電圧が高ければモーターは力強く回り、イグニッションコイルの一次電圧が上がれば二次電圧も比例して高くなるのは、矛盾のない変化と言えるだろう。
適切に使用すれば5〜8年という耐久性はこれから検証していくが、鉛バッテリーを3回交換する期間をこの1個で通せたとしたら、コスト的にもメリットがあるといえるだろう。
せっかく「高性能バッテリー積むのなら」レイアウトカスタム
(右)専用ステー製作が面倒で、ASウオタニSPIIコントロールユニットは定位置が決まらず、リヤフェンダー上に貼ってあった。実用上問題はなかったが…。(左)絶版車ショップのスタッフの情報通り、リチウムイオンバッテリー+ウオタニユニットが純正バッテリーケースに収まり、配線もシンプルになった。
純正バッテリーケースにBSリチウムイオンバッテリーとウオタニを仮置きすると、これ以上ないほどぴったり。バッテリーだけでは隙間が大きすぎるので、むしろこの方がしっくりくるほど。
さまざまな搭載方法に対応できるよう、いくつものウレタンパッドが同梱されている。リチウムイオンバッテリーは全高が低く、ケース内で底に沈んでしまうので、高さを稼ぐため“ゲタ”を履かせる。
バッテリー底部に2枚、ウオタニコントロールユニット下に1枚入れた。バッテリー配線が突っ張らず、プラス側のターミナルがフレームに接触せず、充電器のクランプがセットしやすい高さに合わせる。
エンジン始動時、鉛バッテリーは7V台まで電圧が下がることもあるが、リチウムバッテリーは11V以上を維持するため、セルモーターは勢いよく回る。始動したら充電電圧を測定しよう。
リチウムイオンバッテリーの電圧は、最大12.8Vの鉛バッテリーと異なり、エンジン始動前で13V台を記録している。ヘッドライトやテールランプも明るいはずだ。
回転数を上げると、電圧は最高14.77V まで上昇。15Vには達していないが、推奨電圧以上なので若干不安。絶版車用純正レギュレーターの中には、15V台中盤まで上がるものもある。
レクチファイヤとレギュレータが別々の純正から、一体式のレギュレートレクチファイアに交換済み。MOSFET型で一概に充電電圧が下がるわけではないが、正確な電圧制御が期待できる。
純正バッテリーは右側に引き出すタイプなので、サイドカバーグロメットが付いたステーを取り付けてバッテリーを固定する。ウレタンパッドの使用量を見ると、ETC車載器も入りそうな余裕がある。
小型バッテリー搭載で、まさに省スペース実現!!
数ヶ月放置しても始動性が持続するほど、自己放電が少ないのがリチウムイオンバッテリーの特長だが、12.8V未満になったら、BS10バッテリーメンテナーで補充電しよう。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
バイクいじりの専門誌『モトメカニック』のお買い求めはこちら↓
モトメカニックの最新記事
絶版車のコンディション維持に欠かせない純正部品同等の品質と性能を持つ「規格部品」 毎年のようにモデルチェンジを行うことでパーツ点数が膨大になったのがバイクブーム、レーサーレプリカブーム時代の純正部品事[…]
新車こそ走行開始直後のエンジンオイルが汚れやすい 時代は巡りに巡って流行は変わるものだ。その傾向は、商品デザインの世界でも同様で、昭和から平成、そして令和へと時代が移り変わり、現在では、懐かしの昭和レ[…]
電気系統トラブルに有効なヒーロー電機の製品 バイクの電装系の中で意外にトラブルが多いのがウインカー関連だ。電球切れはもとより、スイッチ接点のサビやウインカーリレーの故障もあり得る。昨日まで何ともなかっ[…]
高回転高負荷に耐える強力な油膜を形成 オイル交換自体は難しい内容ではないが、以前整備したのがいつなのかわからない放置車や友人からの預かり車両、購入したばかりで初めてオイルドレンボルトを外す際は、いろい[…]
ボルトやナットが落ちないナットグリップ機能も魅力 ソケット外周のスプリングとスチールボールを組み合わせた、コーケンならではのナットグリップソケットと、六面式ボールジョイント機構を組み合わせたソケット。[…]
最新の関連記事(バッテリー)
太いケーブルの通り道確保とバッテリーへの確実な結線が重要 レジャーやキャンプや災害時に重宝する可搬式電源と言えば、かつてはエンジンを動力とした発電機が一般的だったが、それに代わって一気に普及したのがポ[…]
ウソかホントか!? 年越し宗谷岬アタックで実走テスト!! 2024年11月からエリーパワーのリチウムイオンバッテリー『HY93-C』を使い始めたフリーラインスライターの谷田貝です。どうもね、リチウムイ[…]
充電状況確認の基本は電圧と電流 長期不動だったGSX1100Sに搭載されたバッテリーは、1970〜90年代のビッグバイクの定番・14L-A2タイプ。始動確認はジャンプコードで接続した外部バッテリーで行[…]
バイクバッテリー上がりの原因とは? エンジン始動時のセルモーター駆動やヘッドライトの常時点灯、ABS制御、デジタルメーターなど、バイクは高性能化するにつれてバッテリーの負担がどんどん増加していきます。[…]
スズキの高性能車が信頼するPシリーズの証 2017年に「軽量かつ長寿命で高安全な始動用リチウムイオンバッテリー」として登場したHYバッテリーPシリーズは、以来25万個以上が生産され、二輪車市場で高い信[…]
最新の関連記事(メンテナンス&レストア)
久しぶりにバイクを動かそうとしたら… えっとですね。しばらくの間、愛車のヤマハDT50に乗れていなかったのですよ。で、久々に乗ってみようかと思いまして、駐輪場から引っ張り出そうとしたわけです。 そした[…]
絶版車のコンディション維持に欠かせない純正部品同等の品質と性能を持つ「規格部品」 毎年のようにモデルチェンジを行うことでパーツ点数が膨大になったのがバイクブーム、レーサーレプリカブーム時代の純正部品事[…]
自作ラスペネが固着を無双した 結論から言ってしまおう。「自作ラスペネ」効果、ありました! ・潤滑剤が届かない形状・鉄とアルミの強固な固着・無理に回すと折れそうなボルト そんな悪条件が重なったなかでも、[…]
新車こそ走行開始直後のエンジンオイルが汚れやすい 時代は巡りに巡って流行は変わるものだ。その傾向は、商品デザインの世界でも同様で、昭和から平成、そして令和へと時代が移り変わり、現在では、懐かしの昭和レ[…]
天ぷら油でも走るオートバイ伝説 本田宗一郎が作った世界一売れたバイク「スーパーカブ」。そのスーパーカブの都市伝説のひとつに「エンジンオイルの代わりに天ぷら油を入れても走る」というのがあります。一度は聞[…]
人気記事ランキング(全体)
偽物問題に悩まされ、本社が本物の製作に立ち上がった 前述の通りコブラは1962~1968年までの間に998台が作られたとされています(諸説あり)最初期の260ci / 289ciエンジンを搭載し、リー[…]
乗っていてワクワクする相棒を求める気持ち 年齢とともに車の運転が不安になり、免許返納を考える。だが、いざ代わりの移動手段を探すと「いかにも」なデザインの乗り物ばかり。ただ近所のスーパーへ行ければいい、[…]
チェーンメンテナンスから解放される悦び。ヒョースン「GV250X Roadster」 ヒョースンから2026年6月に上陸予定の「GV250X Roadster」は、チェーンメンテナンスから解放してくれ[…]
気になる方は「Honda 二輪車正規取扱店」へ! 細かい部分までしっかりこだわった特別感のあるモデル「スーパーカブ50・HELLO KITTY」「スーパーカブ110・HELLO KITTY」が気になる[…]
漆黒と真紅が織りなす、ストリートでの圧倒的な存在感 ドゥカティの単気筒ラインアップを完成形へと導くモデルとしてこのほど登場した「Nera(ネラ)」。イタリア語で「黒」を意味するその名の通り、デザイン全[…]
最新の投稿記事(全体)
久しぶりにバイクを動かそうとしたら… えっとですね。しばらくの間、愛車のヤマハDT50に乗れていなかったのですよ。で、久々に乗ってみようかと思いまして、駐輪場から引っ張り出そうとしたわけです。 そした[…]
Arai X-SNC RX-7Xと同等の高剛性とさらなる軽量化を達成したニュープロダクト 『X-SNC』はアライヘルメットの新たなフルフェイスモデルで、最高峰フルフェイスヘルメット『RX-7X』の製法[…]
注目はラインナップ! 話題の新鋭「DR-Z4SM」や「GSX-8TT」が早くもレンタル可能に! 気になるのは、新投入される2店舗の「初期配備マシン」だ。スズキワールド、実に“分かっている”チョイスをし[…]
201409081219 1. 連絡会議のまとめ【第3回 2026年3月24日】 2025年5月から始まった「市街地における自動二輪車等の駐車スペース確保に係る関係省庁連絡会議」(以降、連絡[…]
ホンダNSR50が、12インチの景色を変えた 前後輪12インチの50ccロードスポーツバイクといえば、ホンダ「NSR50」「NSR80」を思い浮かべるバイクファンは多いことでしょう。それというのも、こ[…]
- 1
- 2


![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/08b8404f60fb5677b8ae5d7cb4bb4fae-768x512.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー+ウオタニユニット|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/0c40d86c280d2a201ee78104e8c73309-768x512.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|仮置き|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/Marunaka_Lithium-Battery_04-768x512.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|ウレタンパッド|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/Marunaka_Lithium-Battery_05-768x512.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|ウレタンパッドをセット|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/Marunaka_Lithium-Battery_06-768x512.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|タコメーター|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/Marunaka_Lithium-Battery_07-768x512.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|電圧測定|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/Marunaka_Lithium-Battery_09-768x1152.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|電圧測定|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/Marunaka_Lithium-Battery_08-768x512.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|一体式レギュレートレクチファイアに交換|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/Marunaka_Lithium-Battery_10-768x512.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|サイドカバーグロメットが付いたステー|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/Marunaka_Lithium-Battery_11-768x512.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|装着|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/Marunaka_Lithium-Battery_12b-768x512.jpg)
![丸中洋行|リチウムイオンバッテリー|BS10 バッテリーメンテナー|[バイクメンテナンス実践] 旧車KZ900LTDに“リチウムフェライト”バッテリーを搭載してみた〈BSバッテリー〉](https://young-machine.com/main/wp-content/uploads/2023/11/Marunaka_Lithium-Battery_13b-768x512.jpg)



































