「Royal Enfield Tripper」を使いこなせるか?

人生初のバイク納車は、慣らしやキルスイッチ、ハンドルロックに困惑……【with HIMALAYAN vol.4】

2021年の春に思い立ち10月に大型二輪の免許を取得したわけだが、そこから実際にバイクに乗ったのは4カ月後。公道デビューするなら自分のバイクがいい! とひたすらに納車を心待ちにし、2022年2月に念願のヒマラヤが納車! ついにミリオーレ営業・ムラタのバイクライフがスタートした。


●文:ミリオーレ編集部(村田奈緒子) ●外部リンク:ロイヤルエンフィールド東京ショールーム

自分ビビりですから! 新車ヒマラヤの初走行はベテラン任せ

私が購入したディーラーは八王子のROYAL ENFIELD TOKYO WESTマイテック Realize)。代表の道岡嵩裕さんにターンバイターンナビゲーションシステム「Royal Enfield Tripper」の使い方を聞いているところ。納車時に純正のパニアケースとハンドルガードも装着。

大型二輪免許取得とほぼ同時にヒマラヤ(ユーロ5排出ガス規制に適合した2022年モデル)を注文し、待つこと数カ月。2022年2月4日、ついに納車の日を迎えた。立春の日というなんとも幸先の良い感じでこの日を迎えたわけだが、心軽やかにはずむ一方でひとつの問題が浮上していた。

「免許を取得して以来バイクに乗っていない上に公道デビューすら経験していない状況で、果たして無事に自宅まで愛車で帰って来れるのだろうか? いや、無理だろう(即答)。ここは頼れる人に全面的にお任せしよう!」

というわけで当日はMIGLIORE ディレクターの小川を引き連れて……いや丁重に同行をお願いして、なんと新車初走行はタンデムで自宅まで連れて行ってもらうという裏技? を採用。我が愛車を小川に託して、私は後ろに乗って気分良く帰宅した。

図らずもタンデムによって見えてきた初心者ライダーの課題

タンデムを開始して10分ほどは「あー、楽ちん!」とのんきに思っていたわけだが、ふと気づいたことがあった。それは明らかに教習所で感じたフィーリングと小川のライディングが似て非なるものだということ。具体的には停止→発進→2速にギヤチェンジまでの流れが早くて、気づくと5速まで入っているのだ。後ろからこっそり観察したのだが、アクセルワークも全然違う。「え、なんで?」と頭のなかに疑問がたくさん浮かんだところで、目的地に到着。片道30kmほどの初走行はベテランにお任せして、ヒマラヤは無事我が家に到着した。

帰宅したところで小川から「500kmまでは慣らしね」と言われたが、???。そういえば道岡さんにも言われたっけ。後日「慣らしって何?」って話をライターの伊藤さんにしたら記事にしてくれたので詳細はこちら(【Q&A】「慣らし運転」はやった方が良いの? 今どきのバイクにも効果はある?【バイクトリビア007】)。新車ってそういうものなんだ。一つ賢くなった。

海風にさらされて、とにかくこの日は往復練習。冬の寒さもあってまったく楽しくなく「もう帰りたい」とぼやいては「この根性なし!」と喝を入れられていた。

翌日、人や車の往来が少ない埠頭へ赴き、はじめてのバイク練習withヒマラヤを実施。まっすぐな道で停止と発進、ギヤチェンジを繰り返すわけだが、とにかく動作が遅い。アクセルも恐るおそるだからエンストはよくするし、その度にとりあえず立ちゴケだけは回避しようと必死な私。

そしてキルスイッチの存在を知らないゆえに「エンジンがかからない!」と喚き、1速に入っていることに気づかず「バイクが押し引きできない!」と喚き、ハンドルが切りきれてなくて「ハンドルロックができない!」などを連発。その度に小川にはため息をつかれ、内心「もう帰りたい」と思っていた。

無事?に初走行をしたわけだが、この時点で正直なところヒマラヤの感想というものは皆無だった。バイクの特性うんぬんを感じられるほど経験値もないし、寒さと緊張でそれどころではない。さらに言うと「私なんかがバイクを購入するには時期早々だったのではないだろうか?」とすら思っていた。

とはいえ、いつまでも乗らないことには上達もしない。練習した翌日から少しずつ公道にチャレンジしたが、走るたびに疑問が勃発。たとえば教習所では難なくできた坂道発進も、坂道発進 & 渋滞時の低速走行というシチュエーションになるとよく分からない。ゆるく長い坂道でのギヤはどれが正しいのか分からないなど、? が浮かぶ。その度にメモして、ベテランライダーに会ったときに質問して疑問を解消していった。

少しずつ苦手を克服していくと、なんとなくシングルエンジンのフィーリングを感じられるようになって楽しくなっていった。そうなると遠くに行きたくなるのである! ついにターンバイターンナビゲーションシステム「Royal Enfield Tripper(以下、トリッパー)」が活躍するときがきたわけである。

トリッパーはたまにペアリングが切れるけど道を覚えるのに役立つ

ヒマラヤ(2022年モデル)に搭載されているバイク専用のナビゲーションシステム「トリッパー」は、Googleマップをベースとし目的地までの最適なルートを表示してくれるもの。左折、右折のシンプルな案内表示で設計されていて、曲がり角に近づくと矢印が点滅するなど必要最低限のナビゲーションが特徴だ。

1. ロイヤルエンフィールドのアプリをダウンロード&起動。ちなみにコクピットの右にある円形モニター(この写真では時計が表示されているもの)にターンバイターンナビゲーションが表示される。

2. 円形モニターとペアリングを確認。携帯画面の右真ん中に写っているヘルメットのアイコンが緑であればペアリングが完了。未設定の場合ヘルメットが赤く表示される。次に携帯画面上の「Enter Destination」に目的地を入力。日本語入力には対応していないが、Googleマップに統合されているので主要な目的地はアルファベット入力で見つけることができる。日本語で住所をコピペしてもOK。

3. 目的地を入力したら「Enter Destination」の枠の右側にある黒点が3つ縦に並んだ箇所をクリックすると、ルートセッティングが可能に。高速道路や通行料、フェリーの有無のほかナイトモードの選択もできる。これらをセットして「Get Directions」をクリックすると、携帯画面上にルートが表示。ヘルメットアイコンの下には距離と時間も表示される。

4. ルートを確認できたら、携帯画面下の「Navigate」をクリック。すると携帯画面からマップの表示がなくなり、円形モニターにナビゲーションが表示される。この写真の場合は、200m先を右折という意味。

正直なところ納車3カ月で約1800kmほど走行した現段階では、この「トリッパー」の案内 & 最短ルートで順調にたどり着けたことはない。都心部のように道が細かく多い場合には曲がる箇所を間違えることも多々あるし、長いトンネルでペアリングが切れることも何度か経験した。

時間的にもルート的にもカーナビのような正確性を求めるライダーには不向きかもしれないが、個人的にはこの「トリッパー」とのやりとりが気に入っている。前日夜に目的地までの道をチェックするのも楽しいし、おかげで少しずつ道を覚えつつある。またペアリングが不安な場合は、主要なルートを手書きのメモにしてタンクに貼っていったこともある。かなりアナログな方法だがこれで困っていないし、ヒマラヤのコックピットのデザインも気に入っているのでアクセサリーを増やすことなくこれで良しと思っている。

少しずつライダーとして進歩しており、ヒマラヤの夢もきっと遠くない!(はず)

I want to go to the Himalayas someday with Himalayan!

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私173cmと身長があるため、シート高800mmのヒマラヤは足着き性に関しては心配ない。おかげさまで今のところ無転倒でバイクライフを送っている。


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