2021年シーズンのスーパーバイク世界選手権(WSBK)に参戦した唯一の日本人ライダーが、野左根航汰である。そして2021年は野左根にとって、WSBKフル参戦1年目のシーズンでもあった。
●文/まとめ:伊藤英里 ●写真:ヤマハ発動機
「全日本チャンピオンを獲得して、一番いい形でWSBKに参戦できた」
野左根の出発点は、子ども向けオフロードバイク、ヤマハPW50だった。土日にはいつも家族で河川敷に行き、バイクを楽しんでいたという。ある日、レースに出てみないかと誘われてもてぎ(モビリティリゾートもてぎ)の北ショートコースのレースに出た。
「なめてたわけじゃないけど、そこまで本気のレースだとは思わなかった。オンロードで走るのも初めて。走ったらすごく遅くて、予選でも2回くらい転びました。10人くらいいて、結果は9位くらい……。ほんとに遅かったんです」
しかしその後「子どもながらに悔しくて、もう一回やりたいと言ったんです。次のレースまでにすごく練習しました。ちゃんと優勝できたので、よかったです」と言うから、すでにレーシングライダーとしての片りんを見せていたのだろう。
その後、11歳のときにMotoGPやWSBKで活躍し、ノリックのニックネームで親しまれた故・阿部典史選手が立ち上げた「チームノリック」のライダーとして見出された。野左根は「チームノリックに入ったのが大きな転機だった」と言う。
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