
自分は交通ルールを守っているのに、周囲に違反しているクルマがいると腹立たしくなるでしょう。「捕まってしまえばいいのに」などと思っても、なぜかそんなときに限ってパトカーの姿はないものです。いっそのこと、自分が捕まえて警察に突き出してやろうかとさえ思う人も少なくないはずですが……じつは、一般人でも犯人を逮捕することは可能です。
●レポート:鷹橋公宣 ●写真:モーサイ編集部/PIXTA
一般人でも許される現行犯逮捕とは?
「逮捕」とは、犯罪の容疑がある人の身柄を強制的に拘束する手続きです。
原則として、事前に裁判官の審査を受けて許可を取り、令状の発付を得てからでなければ、たとえ警察であっても逮捕は許されません。
これを、法学では「令状主義」と呼びます。
ただし、令状主義には例外があり「現行犯」を逮捕する場合は事前の審査も令状の発付も必要ありません。
そして、逮捕などの刑事手続きを定める刑事訴訟法の第213条には「現行犯人は、何人(なんぴと=誰でも、という意味)でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる」と規定されています。
この規定は「私人逮捕」と呼ばれており、たとえば痴漢を周囲の目撃者が捕まえた、万引きを警備員が捕まえたといったケースに適用されるのが代表的です。
昨年の今頃には、YouTubeで痴漢や転売ヤーを私人逮捕する様子をおさめた動画が話題を集めていました。
X(旧Twitter)でも「私人逮捕」がトレンドに入るなど、現行犯なら誰でも逮捕できるという情報は広く知られるようになりました。
交通違反を私人逮捕しても大丈夫?
一時停止違反やスピード違反といった交通違反は「道路交通法」という法律の違反であり、法的にみれば窃盗や暴行・傷害などと同じ「犯罪」にほかなりません。
違反切符や反則金の納付といった簡単な手続きで済まされているのは、交通違反のすべてを正規の手続きで処理していると、警察・検察官といった捜査機関や裁判所がパンクしてしまうからです。
では、交通違反も痴漢や万引きのように私人逮捕できるのでしょうか?
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。
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