ミシュラン ロードクラシック試乗インプレ【人気のラジアルタイヤ・ロード5のバイアス仕様?!】
先代のパイロットアクティブとは完全な別物。ミシュランの新作バイアスタイヤ「ロードクラシック」は、ツーリングラジアルの世界で絶大な支持を得ているロード5に通じる資質を獲得している。
●文:中村友彦 ●写真:真弓悟史 ●取材協力:スピードスター ●BRAND POST提供:日本ミシュランタイヤ
あらゆる場面で感じる上質なフィーリング
リヤ用として1種類だけラジアルが存在するが、’21年春に発売された「ロードクラシック」は、ミシュランにとって16年ぶりの新作バイアスタイヤである。この製品の特徴は、先代のパイロットアクティブと比べて溝面積が大幅に増えていることや(それでいてショルダー部はスリック!)、ほとんどのサイズでセミラジアルと言うべきベルテッド構造を採用していること、ウェット性能に優れる100%シリカコンパウンドを導入したことなど。
ただ筆者がプレスリリースを見て驚いたのは、近年のネオクラシックモデルや’70〜’80年代の旧車を、適合車種の筆頭に挙げていることだった。と言っても、先代と同様に一世代前のミドルベーシックや250cc以下のロードスポーツなどにも適合するのだが、製品名が示す通り、このタイヤはクラシック系を多分に意識しているのだ。
そんなロードクラシックの素性を探るべく、このタイヤでさまざまな状況を走行した筆者は、前後ショックをアフターマーケットの高級品に変更したかのような、しっとり&しっかりしたフィーリングに大いに感心した。まず直進状態では外乱に対する強さが如実に感じられるし、コーナリングでは寝かせ始めからフルバンクまで、どんな領域でも車体が安定していて、バンク角を任意で止めることも至ってイージー。もちろん、プレスリリースで強調されていたウェット路面での信頼感も抜群で、そのあたりを把握した僕は、「これはロード5のバイアス版じゃないか!」という印象を抱くこととなった。
今回の試乗車は、ネオクラシックモデルのトライアンフ ストリートツインだったが、現代の視点で考えると前後ショックに物足りなさを感じる旧車、そして一世代前のミドルベーシックや250cc以下のロードスポーツなどにとっても、ロードクラシックの特性は大きなメリットになるはずだ。
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