
欧州ホンダがフラッグシップクルーザー「CMX1100 Rebel(レブル1100)」の2027年モデルを発表した。1084cc並列2気筒エンジンの低中速トルク強化やDCTの微低速制御熟成、ライディングポジションの改善を経た最新パッケージに、魅力的な新色が加わった。ボバースタイルのスタンダード、大型カウルを備えるT、ファクトリーカスタムのSEという3仕様で登場した注目モデルの全貌を解説しよう。
●文:ヤングマシン編集部 ●写真/外部リンク:UKホンダ
1084ccツインのトルク感強化と極低速制御を極めたDCTの熟成
欧州で発表された2027年モデルの「CMX1100 Rebel」シリーズ。国内版であるレブル1100同様にアフリカツイン譲りの1084cc水冷並列2気筒SOHC4バルブエンジンを搭載する。
最高出力65kW(約88PS)/7250rpm、最大トルク98Nm/4750rpmを発揮し、圧縮比10.5:1への引き上げやバルブタイミングの最適化によって低中回転域のトルク特性が大幅に強化されている。270度クランク特有の脈動感と重低音の排気サウンドが、力強い立ち上がり加速と心地よいライディングフィールをもたらす。
電子制御トランスミッション「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」の制御プログラムも一段と洗練された。クラッチピストン室の油圧をダイレクトに推定する新制御の導入により、時速10km未満での極低速走行やUターン時、発進時におけるクラッチのつなぎを極めて滑らかに処理。渋滞時の微低速走行や狭い路地での取り回しにおいて、ライダーに絶大な安心感を提供する。
6速マニュアルトランスミッション(MT)仕様もラインナップされており、ダイレクトなシフト操作を楽しみたいライダーのニーズにも応えている。
5インチカラーTFT液晶とゆとりあるライディングポジションが叶える上質
コクピットには、樹脂でガラスと画面の隙間を埋めるオプティカルボンディング加工を施した5インチカラーTFTディスプレイを配置。日差しの強い環境下でも反射を抑えて優れた視認性を確保し、速度やギアポジション、走行モードの情報表示を鮮明にしている。
左ハンドルバーのバックライト付き4-wayトグルスイッチにより、走行中の画面切り替えやライディングモード設定変更もスムーズに行える。スマートフォン接続機能「Honda RoadSync」と画面左側のUSB-Cソケットを標準装備し、ナビ案内や通話管理の利便性も高めた。
ライディングポジションの最適化も大きな魅力だ。ハンドルバーを従来より後方へ28mm、上方へ12mm移動させ、ステップ位置を50mm前方へ配置。厚みを10mm増したクッションシートと組み合わせることで、シート高710mmの優れた足つき性を維持したまま、上半身にゆとりのある快適なライディング姿勢を実現している。
3モードのデフォルトライディングモード(Standard / Rain / Sport)に加え、ユーザー設定モード2パターン、3段階のトラクションコントロール(HSTC)、クルーズコントロールを標準装備し、長距離ツーリングでの疲労を大幅に軽減する。
3つの個性が揃うラインナップと国内導入への高まる期待
2027年モデルの「CMX1100 Rebel」シリーズは、多様なライフスタイルに応える3つのバリエーションを展開する。ミニマルなボバースタイルを体現するスタンダードモデルには、新色「イリジウムグレーメタリック」と「マットバリスティックブラックメタリック」を設定。大型ハーフカウルと左右計35Lのハードパニアケースを備える長距離ツアラー「CMX1100T Rebel」には、新色「マットベータシルバーメタリック」が用意された。
さらに、ホンダの市販車として初となるバーエンドミラーや専用ノーズカウル、フォークブーツ、ダイヤステッチシートを標準装備した上級ファクトリーカスタム「CMX1100SE Rebel」には、「パールディープマッドグレー」と「マットバリスティックブラックメタリック」の2色がラインナップ。
スチールパイプ製ダイヤモンドフレームに前18インチ/後16インチのキャストホイールを組み合わせた足回りと、前43mm径フォーク、後ピギーバックショックのプリロード調整機構が、クルーザーの域を超えたスポーティなコーナリング性能を支えている。
DCTの熟成とポジショニングの最適化、そして魅力的なカラーバリエーションの追加により、レブル1100は大型クルーザーとしての完成度を極めた。日本市場での正式発表時期や価格は現時点で未公表となっているが、国内でも根強い人気を誇るフラッグシップだけに、新色が追加された国内仕様の登場を楽しみに待とう。
HONDA CMX1100 REBEL / T / SE (2027model / EU) COLORS
【HONDA CMX1100 REBEL】●マットバリスティックブラックメタリック
HONDA CMX1100 REBEL / T / SE (2027model / EU) SPECS
| 項目 | 諸元 |
|---|---|
| エンジン種類 | 水冷4ストロークSOHC4バルブ並列2気筒(270°クランク・ユニカム) |
| 総排気量 | 1084cc |
| ボア×ストローク | 92.0mm × 81.5mm |
| 圧縮比 | 10.5:1 |
| 最高出力 | 65kW (約88PS) / 7250rpm |
| 最大トルク | 98Nm / 4750rpm |
| 最高速度 | 160km/h |
| 燃料供給方式 | PGM-FI 電子制御燃料噴射 |
| 始動方式 | セルフ式 |
| クラッチ形式 | 湿式多板(MT仕様) / 湿式多板油圧2クラッチ(DCT仕様) |
| 変速機形式 | 6段リターン(MT仕様) / 6段電子制御(DCT仕様) |
| フレーム形式 | ダイヤモンド(スチールパイプ) |
| フロントサスペンション | 43mmカートリッジフォーク(プリロード調整機構付き) |
| リアサスペンション | ツインピギーバックショック(プリロード調整機構付き) |
| フロントホイール / タイヤ | アルミキャスト 18M/C × MT3.50 / 130/70B18 M/C 63H |
| リアホイール / タイヤ | アルミキャスト 16M/C × MT5.00 / 180/65B16 M/C 81H |
| フロントブレーキ | 330mmフローティングシングルディスク、ラジアルマウントモノブロック4ピストンキャリパー、ABS |
| リアブレーキ | 256mmシングルディスク、1ピストンキャリパー、ABS |
| 全長×全幅×全高 | 2240mm × 850mm × 1125mm(Rebel MT) / 2240mm × 835mm × 1125mm(Rebel DCT) / 2240mm × 850mm × 1180mm(Rebel T MT) / 2240mm × 845mm × 1180mm(Rebel T DCT) / 2240mm × 880mm × 1125mm(Rebel SE DCT) |
| 軸間距離 | 1520mm |
| 最低地上高 | 120mm |
| シート高 | 710mm |
| キャスター / トレール | 28° / 110mm |
| 車両重量 | 226kg(Rebel MT) / 236kg(Rebel DCT) / 240kg(Rebel T MT) / 250kg(Rebel T DCT) / 237kg(Rebel SE DCT) |
| 燃料タンク容量 | 13.6L |
| 燃料消費率 | 4.9L / 100km(MT仕様) / 5.3L / 100km(DCT仕様、WMTCモード) |
| CO2排出量 | 114g / km(MT仕様) / 123g / km(DCT仕様、WMTCモード) |
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