
銀のさらや釜寅等を運営する株式会社ライドオンエクスプレスは2023年9月2日(土)に開催された「第24回SDAセーフティコンテスト」にて、自社所属の「銀のさらチーム」が団体総合優勝、個人優勝等の多数の好成績を収めたことを発表した。背景には、9月21日から9月30日までの「秋の全国交通安全運動」期間に合わせて、安全運転への意識を浸透させたいという意図があるという。
●文:ヤングマシン編集部 ●外部リンク:全日本デリバリー業安全運転協議会 株式会社ライドオンエクスプレス
デリバリー事業者の安全運転技術を競う大会
全日本デリバリー業安全運転協議会(SDA)は1993年に創立した、宅配業界の交通安全管理体制の向上を図り、事業の健全な発展を実現するとともに、社会に貢献することを目指す宅配業者の協議会。「デリバリー事業だからこそ安全運転を!」をスローガンに掲げている。
そんな同団体と自動車安全運転センターが共催、茨城県警察本部・一般財団法人全日本交通安全協会が後援する『SDAセーフティコンテスト』は毎年秋に開催されており、今回で24回目となる。今年、協会創立30周年記念となった同コンテストは、デリバリー業界の交通安全意識および安全運転技術の向上を目的としており、SDA会員である各宅配チェーンがチームを作り、4社50名が参加した。
セーフティコンテストの競技
審査項目は以下の4つとなっている。
- 学科筆記テスト:法令を中心とした基本的知識の習得状況を審査
- 法規走行競技:決められたルートにおいて、交通法規を遵守しながら走行できるかを審査
- 車両点検競技:制限時間以内に、車両にある不具合を見つけられるかを審査
- 中低速車両感覚走行競技:課題(パイロンをすり抜ける等)に対して、技術を使いながら走行できるかを審査
社内教育の充実による銀のさらチーム好成績
ライドオンエクスプレスから出場した「銀のさらチーム」は例年に増して良い成績である団体総合優勝、多数の個人優勝という結果を出し、交通安全意識、運転技術の高さを示した。
もっとも初参加した4年前の時点では、結果はビリだったという。その悔しさをバネに、出場体制を強化。選手は新卒社員ではなく、選抜メンバーとし、専門の講習を始めた。現在では事前に独自の全国大会を実施してメンバーを選抜後、本番に向けた強化練習を実施し、コンテストに臨んでいるというほどの熱のいれようだ。
もっとも、競技で勝つことが全てではないと、ライドオンエクスプレスの教育グループSDA担当者、佐藤眞一氏はコンテストへの思いを次のように語る。
「チーム/ブランドとして、勝ちたいというよりも良い成績を残したいという想いが一番であり、他社の参加者に対してもライバルという意識ではなく、安全運転を一緒に極めることが大切だと感じています。安全は勝負ごとではありません。」
ライドオンエクスプレスでは、2011年頃までは配達運転におけるサポートがほとんどなく、事故後のサポート・ケアのみが中心となっていた。その後、更に事故が増え続ける状況に危機感を覚え、SDAに加盟し、事故防止策を立て、交通安全意識、安全運転技術の習得を積極的に実施するようになった。
現在では次のような安全の基本行動と安全運転の鉄則を定めている。
教育安全の基本行動
- アピアランスチェック
- 安全運転6則の唱和
- プロテクター、ヘルメットの着用義務
- スタートアップ研修
- クルーコンテスト(企業独自開催兼予選会)
- 追従講習(指導するための講習)、雪道講習(雪国の店舗で実施)
- 安全運転実技講習会
配達運転時の安全運転6則
- 安全速度を守ります
- カーブでスピードを落とします
- 一時停止で横断歩行者の安全を守ります
- 車間距離を十分に取ります
- 交差点では必ず安全を確かめます
- 走行中はスマートフォンを利用しません
新型コロナ禍を経て、すっかり浸透したフードデリバリーは、こうした事業者の安全運転への意識と取り組みがあってはじめて成り立っているといえるだろう。おりしも、9月21日から9月30日までは「秋の全国交通安全運動」期間。事業者だけでなく、すべてのライダーは安全運転を心がけたい。
※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
最新の関連記事(ニュース&トピックス)
津軽の32温泉をすべて利用可能 2日間パス:2000円 3日間パス:2500円 たとえば、単体で利用すれば入浴料1000円の「黄金崎不老ふ死温泉」や、入浴料700円の「花禅の庄」、観光施設では入場料6[…]
新型モデルの実際の使い心地をチェックできる 2025年11月5日、スズキより、新型「DR-Z4S」および「DR-Z4SM」を「スズキワールドバイクレンタル」のラインナップに追加したとの発表があった。こ[…]
2024年11月:V3エンジンコンセプトが世界初公開 ホンダが、約40年ぶりとなるV型3気筒エンジンを搭載した「new ICE concept」を世界初公開したのはEICMA 2024でのこと。このコ[…]
手軽な快速ファイター 1989年以降、400ccを中心にネイキッドブームが到来。250でもレプリカの直4エンジンを活用した数々のモデルが生み出された。中低速寄りに調教した心臓を専用フレームに積み、扱い[…]
原付の排気量区分は? 原付には、50ccまでの原付一種と51ccから124ccまでの原付二種があり、一般的に原付と言うと50ccまでを指すことがほとんど。今回の記事でも特に表記がないがきり原付一種を原[…]
人気記事ランキング(全体)
3気筒と変わらない幅を実現した5気筒エンジンは単体重量60kg未満! MVアグスタはEICMAでいくつかの2026年モデルを発表したが、何の予告もなく新型5気筒エンジンを電撃発表した。その名も「クアド[…]
未塗装樹脂の白ボケ原因とツヤを復活させる方法 黒かったものが白っぽくなってくると古臭く見えてしまいます。…いいえ、「白髪」ではなくて「黒樹脂(未塗装樹脂)パーツ」のオハナシです。 新車の頃は真っ黒だっ[…]
冬ツーリングを快適に! デイトナの防寒アイテム デイトナ(Daytona) 防風インナー バイク 冬 防寒 ハーフジップ ウェア DI-001FA ブラック Mサイズ 31948 [デイトナ] バイク[…]
APトライク250って高速道路で通用するの? チョイ乗り系トライクとして知られるAPトライク125は、125ccという排気量ながら「側車付き軽二輪」という区分のおかげで高速道路を走れます。しかしながら[…]
スマホを固定しながら充電まで。カエディアのバイク用充電スマホホルダー Kaedear(カエディア) バイク スマホホルダー デビルホーン 充電機能付き Kaedear(カエディア) バイク スマホホル[…]
最新の投稿記事(全体)
背中をしっかり支える高反発スポンジを採用 本製品のバックレストパッドは、高密度かつ高反発のスポンジ素材が採用されている。柔らかすぎず、長時間寄りかかっていても型崩れしにくいため、腰や背中をしっかり支え[…]
ロング形状&凸面鏡で後方視界がしっかり確保できる KEMIMOTOのバーエンドミラーは、ロングアーム形状と広角な凸面鏡により、バーエンドミラーとしては後方の視認性が高い。ハンドルグリップの外側からしっ[…]
最新の安心感と46worksテイストを両立した「究極のコンプリートモデル」 この『#02』は、2024年に限定販売された初代モデルに続くコンプリートカスタムモデル。今まで46worksが得意としてきた[…]
距離もブランドも関係なし!50人同時通話を実現 EVA Rモデルは、EVANGELION RACINGをモチーフとした特別デザイン(初号機A/B、2号機A/Bの全4モデル)をまとい、ナイトランでも存在[…]
防寒着に求められる3要素を網羅 真冬のバイク乗りにとって、防寒は死活問題だ。アウターで風を遮断しても、その内側、つまりミドルレイヤーやインナーの選択次第で、ツーリングの快適度は天と地ほど変わってしまう[…]































