カワサキインディアは、現地への新規導入モデルとしてW175を発表。その後、公式HPに詳細が公開されたのでお届けしたい。ちなみにW175は、カワサキがインドでラインナップする車両で最小排気量のモデルになる。
●文:ヤングマシン編集部(ヨ)
FI化でBS6排出ガス規制に適合し、センタースタンド追加など変更多数
カワサキインディアは、インドネシアやタイで販売中のW175を2023年モデルから新規導入することを発表した。これまでのW175は、インドネシアやタイの排出ガス規制がそれほど厳しくないこともあって、キャブレター仕様の空冷177cc単気筒を搭載していたが、インドは欧州におけるユーロ5に近いBS6という排出ガス規制を敷いているため、このたび導入されるW175は新たにFI化などを施して環境対応を行っている。
9月25日に発表されたインド仕様のW175は、その後公式HPで詳細を公開。5速トランスミッションを搭載する空冷SOHC2バルブの単気筒エンジンは、上記のようにFIを採用するとともに多数のパイピングが歩と越されている。おそらくBS6に適合するための2次エアシステムだろう。
車体はセミダブルクレードルフレームやワイヤースポーク仕様の前後17インチホイールが特徴で、フロントブレーキはφ270mmディスクにシングルチャンネルABSを採用している。リヤはインドネシア/タイ仕様と同じくドラム式だ。
フロントフォークはインナーチューブ径φ30mmで、ホイールトラベルは110mm。リヤサスペンションは5段階にプリロード調整が可能なショックユニットを採用し、ホイールトラベルは64mmだ。
メーターはアナログ×デジタルを組み合わせたシンプルなもので、距離計や燃料残量計のほか基本的な各種インジケーターを備えている。
キャブトンスタイルのサイレンサーは、現地ではピーシューター(豆鉄砲)スタイルと呼ばれるようで、これもクラシカルなスタイリングを構成するポイントになっていると言えるだろう。
インド仕様のオリジナル装備としては、センタースタンドやサリーガードの採用、またシート表皮もタックロールタイプのインドネシア仕様などとは異なる、シンプルなデザインとなっている。大型グラブバーの装備もうれしい。
カワサキインディアの現行モデルラインナップは、これまでオフロード競技車両を除いてニンジャ300が最小排気量モデルだった。これにW175を加えることで、カワサキはインドの200cc以下のスモールクラスで戦うための武器を手に入れることになる。
W175の現地価格は、スタンダードの黒が14万7000ルピー(日本円換算約25万9000円)、スペシャルエディション的な赤は14万9000ルピー(約26万3000円)と発表された。
FI化などでBS6に適合し、ABSを装備しているということは、日本への導入もしくは並行輸入も可能といえなくもないが……。
KAWASAKI W175[2023 India model]
主要諸元■全長2005 全幅805 全高1050 軸距1320 最低地上高165 シート高790(各mm) 車重135kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 177cc 13ps/7500rpm 1.3kg-m/6000rpm 変速機5段 燃料タンク容量12L■タイヤサイズF=80/100-17 R=100/90-17 ※諸元はインド仕様
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