
CB750フォアを尖兵に、ホンダ/ヤマハ/スズキ/カワサキの日本4大メーカーが世界の頂点に君臨する時代が幕を開ける。大排気量空冷マルチエンジンを搭載した公道の王者たち、その有志をご覧いただこう。本記事では、Z1000をベース車とするカフェレーサー Z1Rと、その系譜を引き継いだマークIIの派生車 Z1R-IIを紹介する。※本記事はヤングマシン特別号 青春単車大図鑑からの転載です。
●文:ヤングマシン編集部
- 1 流麗なるカフェレーサー【カワサキ Z1R】
- 2 カワサキ Z1R 派生モデル
- 3 カワサキ Z1R 兄弟モデル
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- 5 「初の4気筒! 」ヤマハの歴史を変えたミドルマルチ:1980ヤマハXJ400【あの素晴らしい名車をもう一度】
- 6 「市販車初の集合マフラー」カフェレーサーの金字塔:1974ホンダCB400フォア【あの素晴らしい名車をもう一度】
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流麗なるカフェレーサー【カワサキ Z1R】
世界的に流行していたカフェレーサーのコンセプトを取り入れたのが’78年のZ1Rだ。ベースはZ1000で、専用のカウルやシャープな造型の外装を装着。さらに、低いハンドルや集合マフラーを備えるなど、先進的な装備が目玉のモデルだった。車体色は青味がかったシルバーで、ビキニカウルからテールにいたるブルーのピンストライプの縁取りが美しい。
ホイールは当時普及し始めたキャストタイプを採用。最新の装備ではあったが、車体ディメンションをZ1000と変えずに前輪18インチ化したため、高速走行での操縦安定性は良い評価を得るに至らなかった。
後のZ1R-IIはマークIIをベースにしたため前輪が19インチになり、操縦安定性が大きく改善された。燃料タンク容量も13Lから20Lに改められ、使い勝手が向上。マフラーは2本出しに変更されている。
【’78 KAWASAKI Z1R】■空冷4スト並列4気筒 DOHC2バルブ 1015cc 90ps/8000rpm 8.7kg-m/7000rpm ■246kg(乾) ■タイヤF=3.50-18 R=4.00-18 ※輸出モデル
左に速度計、右に回転計、その上部に燃費計と電流計を配置。各種警告灯も充実しており、尾灯の断線を表示するランプまである。
Z1Rのカタログで使われた印象的な写真。夕日を浴びた流麗なボディデザインはポルシェ911と並べても遜色がない。
カワサキ Z1R 派生モデル
【’79 KAWASAKI Z1R-II】マークIIをベースとするZ1R-II。足まわりはフロントが19インチ化され、4インチ2マフラーを採用。最高出力は4psアップの94psとなった。
カワサキ Z1R 兄弟モデル
FXは車体も重量もマークII譲りのため、ナナハンとしては大柄で重い。そこでナナハンキラーの異名をもつ軽量コンパクトなZ650ベースのFX-IIが登場。その車体はFX-IIIにも受け継がれた。
【’79 KAWASAKI Z750FX】マークIIの国内版。直線基調のボディも特徴だ。型式はD2で、後のD3は点火方式がトランジスタ式になりZ2直系の最終型になる。
【’80 KAWASAKI Z750FX-II】Z650ベースの738ccユニットを搭載。軽量コンパクトな車体に変貌したが、威風堂々としたカワサキらしさは薄れ、人気は低迷。
【’81 KAWASAKI Z750FX-III】丸型燃料タンクは不人気との判断か、角型デザインを復活。車重は1kg増え、シート形状や表皮パターンも変更された。
[連載]青春名車オールスターズに関連する記事
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