環境規制サバイバル! 生き残るバイクはどれだ!? ビッグバイク編

‘22年11月以降に生産されたバイクは、50ccを除き「次期排ガス規制」に対応していないと国内で販売できなくなる…。まだ動向が確定していないモデルはナント40車種以上! 存続か、消滅か、ヤングマシン独自調査で占ってみた! 本記事は大型バイク部門。生存しそうな車種も多いが、減少する一方の600ccスーパースポーツは危うし。そしてリッター級のGSX-R1000Rにも赤信号が!


●文:ヤングマシン編集部/沼尾宏明

スズキ GSX-R1000R【最高峰スポーツ、まさかの終了危機!?】

危機度★★★★★

モトGPマシン=GSX-RRの技術を注入したスズキの旗艦スーパースポーツ。’17年のデビュー以来、大変更はなく、日欧とも新規制に対応せず販売されている。モデルチェンジの噂はなく、崖っぷち度はMAX判定! スズキはモトGPと世界耐久から撤退しており、レース部門のイメージリーダーである本作が終了する可能性があるようだ。もしくはハヤブサのように一旦終売し、次々規制での復活も?

【スズキ GSX-R1000R】■水冷4スト並列4気筒 999cc 197ps/13200rpm 11.9kg-m/10800rpm ■203kg ●価格:215万6000円

GSX-RR譲りの可変バルブタイミングを国産勢で唯一搭載する直4ユニット。設計年度が新しいため、規制適合は可能と思われるが…。電動部門などに注力する構えか。

カワサキ ニンジャZX-6R【欧州では既にアウト。国内もこのまま?】

危機度★★★★☆

CBR600RRらジャスト600ccに対し、チョイ増しの排気量で実用的な速さを追求。’19で日本仕様が復活した。平成28年規制(欧州におけるユーロ4と同等)のままで、欧州では既に生産終了。国内仕様もこのまま殿堂入りしそうだ。ただし空白期間をおいて復活する可能性も?

【カワサキ ニンジャZX-6R/KRTエディション】■水冷4スト並列4気筒 636cc 126ps/13500rpm 7.1kg-m/11000rpm ■197kg ●価格:137万5000円

ホンダ CBR600RR【最強格の600SS 復活から2年で終売?】

危機度★★★★☆

’16年の生産終了を経て、’20年9月に復活。レーシーな走りが特徴で、6軸IMU(慣性センサー)による電脳も魅力だ。欧州仕様のYZF-R6が終了した一方で、日本などアジア圏向けに継続販売中。排ガスは令和2年規制に対応していない。存続の噂もあるが、終了する可能性が高いようだ。

【ホンダ CBR600RR】■水冷4スト並列4気筒 599cc 121ps/14000rpm 6.5kg-m/11500rpm ■194kg ●価格:160万6000円

ホンダ CBR650R【万能スポーツは欧州では既にクリア】

危機度★☆☆☆☆

600cc級で貴重な直4を搭載する公道スポーツ。ネイキッドのCB650Rも選べる。国内版は新規制に未対応ながら、欧州仕様は令和2年規制と同様のユーロ5に適合。国内仕様も対応は確実だろう。

【ホンダ CBR650R】■水冷4スト並列4気筒 648cc 95ps/12000rpm 6.5kg-m/8500rpm ■206kg ●価格:105万6000~108万9000円

カワサキ Z1000【凄みネイキッドは殿堂入りか?】

危機度★★★★☆

SUGOMIがコンセプトのスーパーネイキッド。同系エンジンのニンジャ1000SXが’22で新規制に適合したが、Z1000は音沙汰なし。欧米では生産終了しており、危機度は高そうだ。

【カワサキ Z1000】■水冷4スト並列4気筒 1043cc 141ps/10000rpm 11.3kg-m/7300rpm ■220kg ●価格:118万8000円

カワサキ Z H2/SE【海外仕様は登場時から適合済み】

危機度★☆☆☆☆

’20で登場した史上初のスーパーチャージャー搭載ネイキッド。専用フレームに独自設定の心臓部を積む。欧州仕様はデビュー時から規制対応しており、国内版も適合できるだろう。

【カワサキ Z H2/SE】■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 998cc 200ps/11000rpm 14.0kg-m/8500rpm ■240kg ●価格:191万4000~220万円 ※諸元はSTD

ホンダ ゴールドウイング ツアー【トランク付きは今後も安泰だろう】

危機度★☆☆☆☆

ホンダ自慢の旗艦ツアラーは、’18年型で17年ぶりにフルチェンジし、完全新設計の1833cc水平対向6気筒を搭載。欧州仕様は’21でユーロ5に対応済みだ。国内版は未対応ながら今後も安泰だろう。ただしバガータイプのSTDは絶版が決定したため、トランク付きの「ツアー」のみ継続か?

【ホンダ ゴールドウイング ツアー】■水冷4スト水平対向6気筒 1833cc 126ps/5500rpm 17.3kg-m/4500rpm ■389kg ●価格:346万5000円

ヤマハ BOLT Rスペック ABS【空冷Vツイン、10年で幕切れ?】

危機度★★★★★

モダンスタイルのクルーザーで’13年にデビュー。ベルト駆動の60度空冷Vツインは欧州のユーロ5に対応せず、’21年に終了。国内版も消える可能性が高そう。

【ヤマハ BOLT R-スペックABS】■空冷4ストV型2気筒 941cc 54ps/5500rpm 8.2kg-m/3000rpm ■252kg ●価格:104万5000円

ホンダ レブル500【ミドルボバーは海外で対応済】

危機度★☆☆☆☆

人気シリーズの中堅モデル。250と共通の車体にCBR500R譲りのパラツインを積む。欧州仕様は新規制に対応済み。国内版も存続は手堅いだろう。

【ホンダ レブル500】■水冷4スト並列2気筒 471cc 46ps/8500rpm 4.4kg-m/6500rpm ■190kg ●価格:79万9700円

ヤマハ ナイケンGT【3輪キングはフルチェンジ?】

危機度★★☆☆☆

受注生産されている前2輪+後1輪モデルで、旧MT-09の3気筒を搭載する。現行MTは新規制に対応済み。ナイケンもこれをベースに全面刷新すれば存続できる。

【ヤマハ ナイケンGT】■水冷4スト並列3気筒 845cc 116ps/10000rpm 8.9kg-m/8500rpm ■267kg ●価格:97万9000円 ●価格:198万円


※本記事は“ヤングマシン”が提供したものであり、文責は提供元に属します。※掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。

最新の記事