イタルジェット(ITALJET S.p.A.)は、2019年のEICMAで量産を予告していた“アーバンスーパーバイク”ことドラッグスター125/200の生産がスタートしたことを発表。はさらに、2022年後半にはゼロエミッションの電動版ドラッグスターを登場させると予告した。
フロント片持ちスイングアームにトレリスフレームの超個性派
イタリア、ボローニャのモーターサイクルメーカーであるイタルジェットは、EICMA 2021のプレスカンファレンスで『ドラッグスター』の生産が始まったことを発表した。EICMA 2019で量産化を予告(コンセプトモデルの初出はEICMA 2018)してから2年、コロナ禍などでなかなか生産が立ち上がらず待っているファンをやきもきさせたが、ついに2021年12月には最初の生産ロットのデリバリーが始まるという。
ドラッグスターは“アーバンスーパーバイク”をコンセプトに、スチール製トレリスフレームと鋳造アルミプレートを組み合わせたシャーシと、独立したステアリング機構を持つアルミ製シングルアームのフロントサスペンションI.S.S.(Independent Steering System)を最大の特徴とする、アグレッシブなスタイリングのスクーターだ。
エンジンは125ccと200ccが用意され、マニエッティマレリのFIと組み合わせることで125ccは13ps、200ccは18psの最高出力を発揮する。もちろんユーロ5適合だ。さらに、レース用パワーパーツを組み込むことで、125ccは15ps、200ccは20ps以上に引き上げることが可能だというから驚きだ。
また、同郷のマロッシ社は、125/200の両方でトランスミッションの性能を向上させるキットを開発したほか、レーシングシリンダーも開発中だという。ほかにもブレンボやアクラポヴィッチ、オーリンズがコラボレーションパーツに名乗りを上げているというから楽しみ。
さらに驚きなのは、2022年後半に電動バージョンのドラッグスターを登場させるという予告だった。モーターによる動力で最大出力16ps、定格では8psを発揮するとしている。クランクシャフト計測の最大トルクは4.08kg-mで、0-50km/h加速は2.9秒だ。容量4.91kWhのバッテリーは、都市部の走行で180kmのレンジを確保し、充電時間は1.0kWの電力で4時間(95%)から5.5時間(100%)、急速充電の10kW電力の場合は30分(95%)、36分(100%)で充電可能だとしている。
日本ではすでに事前予約を受け付けていたが、イタリアでの価格はドラッグスター125が5499ユーロ(日本円換算約71万円)、ドラッグスター200は5799ユーロ(換算約75万円)とされた。ともにレギュラーモデルの車体色はレッド、イエロー、ブラックの3色をラインナップする。初回ロット限定エディションはすでに予約完売だ。
日本における輸入はMVアグスタジャパンが行なうことになっているので、いずれ続報が入ってくるはず。楽しみに待ちたい!
ITALJET DRAGSTER 125 / 200[2022 model]
主要諸元■全長1350 全幅750 全高未発表 軸距1350 シート高770(各mm) 車重124kg(乾)■水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ 125cc[200cc] 12.5ps/9500rp[17.5ps/8000rpm] 1.07kg-m/7750rpm[1.58kg-m/7750rpm] 無段変速 燃料タンク容量9L■タイヤサイズF=120/70-12 R=140/60-12 ●価格:5499ユーロ[5799ユーロ] ●色:赤、黄、黒 ●発売時期:2021年12月(日本仕様は未発表)
ディテール
電動バージョンもチラ見せ!
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