ご存じの通り、オートバイのタイヤの溝が0.8mm以下になったことを知らせる「スリップサイン」は、道路運送車両法で定められたトレッド溝の深さが最低限になったことを示すものだ。つまり、スリップサインが露出した状態での走行は整備不良車として取り締まりの対象となる。スリップサインは交換の目安ではなく、これが出る以前に交換しなければならないのだ。
フロントはまだ使えるのに……
こんなことは無いだろうか。気が付けばリヤタイヤの摩耗が進んできた、今度の休日にタイヤを交換か。でも、前輪はまだ溝があるな。
とはいえ、せっかくの休日。その時間はオートバイを走らせる至福の時間に使いたい。タイヤ交換への時間、そしてコストを考えると、後輪だけでもよいのでは。そう悩んだ経験は多くのライダーが持つのではないだろうか。
後輪が交換時期を迎えたということは、前輪のトレッドに残溝があったとしても新品時より摩耗していることは間違いない。交換してパフォーマンスが100%になった後輪と、ややパフォーマンスダウン期をこれから迎える前輪。ブレーキングによる段付き摩耗が現れ出す時期とも重なるかもしれない。ますます悩む。
しかし後輪だけ交換しようとショップで調べてみたら、すでに次世代の新しいシリーズしか在庫がなかったとする。そうなると前後の特性の違いが大きく生じるため、後輪だけ履き替えるのは避けて前後同時交換がお勧めだ。
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