ホンダ新型NT1100はアフリカツインのオンロード版!? 〈YM未来予想〉

YM未来予想|ホンダNT1100

●文:ヤングマシン編集部 ●CG:SRD

ライバルはトレーサー9。豪華装備で追撃か?

隙なく見えるホンダのラインナップだが、VFR1200Xが消滅し、リッター超級のオンロード系アドベンチャーが不在だ。現行アフリカツインは、オンもOKだが、オフを視野に入れたF21インチ+R18インチのブロックタイヤと軽快な車体が特徴。カットビ高速巡航が得意な前後17インチ+ロードタイヤのクロスオーバーSUVとは明らかにキャラが異なる。

しかし、そこはホンダ。既にアフリカツインのロード仕様と呼ぶべき「NT1100(仮称)」が間近に控えており、’21年10月21日に欧州正式発表がなされることは既報の通りだ。

【’22 HONDA NT1100|IMAGE CG】エンジンと鋼管フレームなどの基本構成はアフリカツインと同等。前後17インチ化や外装の変更でオンロード系アドベンチャー=クロスオーバーに変貌か。●想定価格帯:140万円前後

【ベース兄弟車:CRF1100L AFRICA TWIN】270度クランク並列ツインは、’20で998→1082㏄にアップ。大径スポークホイールを履き、オフへの備えも万全だ。タッチパネルほか電脳を満載し、DCTや電サス仕様も選べる。レブル1100では低中速トルクを増強したが、NT1100もこれを踏襲か。■水冷4スト並列2気筒OHC4バルブ1082cc 102ps/7500rpm 10.7kg-m/6250rpm ■226kg シート高830mm 18L ■タイヤF=90/90-21 R=150/70R18 ●価格:161万7000円 ※諸元はSTD

「NT」の車名は、過去に欧州で生産された「NT650Vドゥービル」が由来の模様。ドゥービルはVツインの旧世代アフリカツインと同系エンジンを搭載したオンロードツアラーだったが、まさにNT1100はその再来となる。なおホンダは欧州で「ドゥービル」の商標登録を’28年まで延長し、’21年2月に「NT1100」の商標を出願。この車名が採用される可能性は高いだろう。

心臓はアフリカツインがベースで、前後17インチのキャストホイールを履くハズ。アフリカツインは足着きがキビしいが、この点も改善されるだろう。

ライバルはヤマハのトレーサー9だ。アフリカツインと同様にタッチパネルやDCTが投入されれば、トレーサーにない強みとなる。またアフリカツインは160万円超だが、約140万円のトレーサーに対抗して価格帯を抑える可能性もありそうだ。

【欧州のみでドゥービルを継続】ホンダは、欧州で’08年に「ドゥービル」の商標を出願。NT700ドゥービルは’12年に生産終了したが、その後も商標の有効期間を’28年まで延長している。さらに今年2月、ホンダは「NT1100」も商標を出願済みだ。

NT&ドゥービルとは?

【’88 HONDA BROS NTV650】650時代のアフリカツインと同系のVツインを搭載したネイキッド。日本で「ブロスプロダクト1」として発売され、欧州では「NTV650」を名乗った。■水冷4ストV型2気筒OHC3バルブ647cc 55ps 5.7kg-m 181kg

【’98 HONDA NT650V DEAUVILLE】ブロス系の水冷52度650ccVツインを、内部で左右が繋がったボディ一体型パニアケースを持つ車体に搭載。後に排気量アップ版の700も登場。■水冷4ストV型2気筒OHC3バルブ647cc 55ps 5.7kg-m 233kg(乾燥)

世界展開するアフリカツイン兄弟&スクープ振り返り

アドベンチャーモデルのアフリカツインが発売された翌’21年にクルーザーのレブルが登場。さらにSUVツアラーのNT、そしてネオクラシックのGBとジャンルを横断した派生モデルが毎年リリースされることに? しかも各国の売れ線を見事にフォロー。サスガ、ホンダである。

【第1弾】’20 CRF1100Lアフリカツインシリーズ

【第2弾】’21 レブル1100〈アメリカ中心〉

【第3弾】’22 NT1100(仮)〈欧州中心〉※イメージCG

【第4弾】’23? GB1100/GB1100TT(仮)〈日本中心〉※イメージCG


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