盗難防止に欠かせない盗難防止用品は、その役割を果たすため”重くて頑丈”であることが多い。そうした先例を覆すのが、ETC 車載器やドライブレコーダーで有名なミツバサンコーワが製造販売するバイスガードシリーズだ。その最新版「バイスガードエア」と「ガードッグバイスガードII」の2種を紹介する。
●取材協力: ミツバサンコーワ
軽くてかさばらず強度も十分な「バイスガードエア」
どれほど警戒していても被害に遭う機会がなかなか減らない、バイクの盗難。警察庁の資料によれば、’20 年1~12月のバイク盗難の認知件数は9018件で、単純計算で1日あたり24.7台が盗難されていることになる。愛車が突然目の前から消えるショックは計りしれないが、さらに残酷なのは検挙率が16.5%しかないこと。この現実を見れば、盗難対策の重要さが分かるはず。
純正ハンドルロックやイモビライザーと併用して、チェーンロックやブレーキローター用のディスクロックなどの盗難防止用品を活用しているライダーは多いが、破壊されにくさ/頑丈さを重視すればロック自体が大きく重くなるのは仕方ないとされてきた。
そうした先例を覆すのが、ETC 車載器やドライブレコーダーでおなじみミツバサンコーワの新製品「バイスガードエア」だ。チェーンロックはがいかに頑丈そうか見た目も重要なのだが、その点では威圧感は皆無で頼りなく感じなくもない。だが柔軟性に富む幅30mmのベルトは、警察官などが着用する防護ベストの素材としても用いられる特殊防刃繊維をベースに、ステンレスワイヤーを編み込んだ専用素材を使用している。
ニッパや番線カッターなど金属素材の切断を得意とする道具だと柔軟性のある防刃繊維を切りにくく、カッターやハサミだと繊維の表面を滑ってしまい、刃を突き立ててもステンレスワイヤーを切断できない。
強度を優先して”剛”ばかりに頼るのではなく、”柔”の要素を取り入れて耐切断性能を高めているのが魅力的な、新世代のセキュリティアイテムと言える。
製品ラインナップは、ベーシックなベルト単体の「バイスガードエア」と、アルミダイキャストボディの南京錠が付く「バイスガードエアコンボ」の2タイプ。車両の固定はもちろんヘルメットや小物の固定も想定して、ベルトの長さは3種類用意されている。2本のステンレスワイヤーを内蔵したベルトには「VICEGUARD」のロゴマークが編み込まれている。
特殊防刃繊維とワイヤーの二層構造
柔軟性はナイロンと同等ながら切創に対する強度に優れた特殊防刃繊維を使用することで、ソフトな見た目と裏腹の防犯能力を発揮する。あらゆる刃物や道具に耐えられるわけではないのはすべての盗難防止用品に共通するので、複数の防犯用品と併用するのがベター。バイスガードエアは持ち運びが容易なので、プラスアルファの防犯用品としても重宝する。
車体本体からヘルメットホルダーまで
小さく丸めて運べるから、収納スペースが少なくても持ち運びに困らないのが大きなメリット。頑丈だが持ち運びが面倒なチェーンやワイヤーロックを自宅用に、バイスガードエアを外出用にといった使い分けをするのも良いだろう。350mmタイプは車体固定用としては短いが、ヘルメットの固定に便利。ベルトの表面はソフトなので、塗装面を傷つける心配も無用だ。
ブレーキロックとアラームで駐輪場でも安心の「ガードッグバイスガードII」
バイクが一定範囲で前後するチェーンロックやディスクロックと異なり、フロントブレーキを強制的に掛けることで1mmたりとも押し歩できなくなるだけでなく、イタズラを検知すると大音量のアラームで知らせてくれるのが「ガードッグバイスガードII」。
後部のヒンジを軸に開閉する本体をスロットルグリップとブレーキレバーにかぶせて、レバーを引きながら閉じるだけでロック。隣りのバイクとの距離が近くても車体下部にしゃがみこむ必要もない。またハンドル部分に装着することで周囲に対しても効果的なアピールができる。さらに目立つ場所に取り付けることで、オーナー自身の外し忘れも予防できる。
アラームは本体内部のセンサーによって起動し、駐車している車体が起こされるなど車体の角度が一定以上に変化したことを検知すると、110dBの警報が鳴り響く。ブレーキがロックして動かせない上にアラームが鳴るのであれば、防犯用品として心強い。バイスガードエアと併用すれば、盗難抑止効果がさらに向上するだろう。
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