カワサキ派生車戦略でぜひエリミネーターの復活を!〈レブル1100の対抗馬に|YM未来予想〉

カワサキ派生車戦略でぜひエリミネーターの復活を!〈YM未来予想〉

●CG:白圡学

レブル1100の対抗馬として十分にありえる!?

カワサキが派生モデルに力を入れるであろうことは以前の記事で予測したが、そこでヤングマシンが勝手に予想するのが、Z H2のスーパーチャージドエンジンを使って派生させた「エリミネーター1000」の可能性。

予想した理由としては、カワサキがエリミネーターの商標を日本と欧州で’29年まで延長したというものでしかないのだが、スーパーチャージャーと言えばなんと言っても魅力はその加速感。加速と言えばドラッグレース→それならカワサキには”アレ”があったじゃないか!

旧エリミネーターZL900はドラッグレーサーレプリカとして登場。鷹揚としたクルージングを楽しむ当時のアメリカンとは一線どころか二線も三線も画した強烈な乗り味の硬派なマシンだった。

最近ではドゥカティのディアベルがハイパフォーマンスクルーザーの需要を広げているが、これとてスーパーチャージャー搭載車が出たらそのインパクトにはかなわないだろう。雰囲気の似たスタイルで新登場したばかりのホンダのレブル1100にも動力性能で段違いの強さを見せられる。

たとえスーパーチャージャーでなく、ニンジャ1000SX/Z1000系エンジンだとしても直4がもたらすパワーは強烈。話題作りとしては十分なはずだ。

カワサキは令和元年に日本および欧州でエリミネーターの商標登録を’29年まで延長していることを確認。これだけで必ず新型が登場するとは言い切れないが、カワサキのクルーザーは「バルカン」ブランドが現在のメイン。それでもエリミネーターの商標をしっかりキープしているということは、何らかの思惑があることだけは確実だろう。

【エリミネーター=世界最速車のエンジンを搭載したクルーザー】初代ZL900[左]は、当時世界最速・GPZ900R[右]のエンジンをシャフトドライブに改修して’85年に登場。後にGPZ1000RXエンジンとなったZL1000まで発展した。400や250でもそれぞれのGPZからエンジンを譲り受けたエリミネーターがシリーズ展開されていた。

YM未来予想車=エリミネーター1000[その1]:H2系スーパーチャージャー仕様

スーパーチャージドエンジンの超絶加速は、迫力あるドラッグレーサーとの相性がバツグン。欧州や日本より、とにかく「速いもの好き」「スゴイもの好き」な北米ユーザーの琴線にビンビン響くと思うのだが…。新型コロナ禍で沈んだ気分を異次元パワーで吹き飛ばせ!

【KAWASAKI ELIMINATOR 1000|IMAGE CG】Z H2譲りの左右非対称エアインテークが迫力あるスタイルにさらなる別格感をプラス。純粋な”速さ”をこれでもかと表現できよう。

【ベースモデル:’21 KAWASAKI Z H2】唯一無二のスーパーチャージャー搭載ネイキッドで、最新Zシリーズのフラッグシップ。最高出力200psを発揮する。’21ではスカイフック電制サスを装備した上級版のSEも登場。こちらにはブレーキもブレンボの最高級版が付いている。■水冷4スト並列4気筒+スーパーチャージャー 998cc 200ps/11000rpm 14.0kg-m/8500rpm 240kg ●189万2000円

【過給音がまたイイ!】スーパーチャージャーのタービンが独特のサウンドを奏で、自然吸気では味わえない感覚で加速。ライダーの気持ちまで過給してくれる。

【トレリスフレーム】Z H2のフレームはトレリスタイプ。ドラッグレースで戦う鬼改造されたマシンたちもパイプフレームが主流なので雰囲気ピッタリだ。

YM未来予想車=エリミネーター1000[その2]:ニンジャ1000系コスパ仕様

ニンジャ1000SX系の1043ccエンジンを搭載するのがもうひとつの案。スーパーチャージャー搭載ではどうしても価格が200万円近くになるのを免れず、そこでもっと求めやすい価格帯を狙ったものだ。それでも141psのパワーと直4の加速感で、クルーザーの中では独特の存在感を放つことができるだろう。

【KAWASAKI ELIMINATOR 1000|IMAGE CG】Z H2案よりはおとなしめになるニンジャ1000案は、インパクトとしては弱くなるが、価格面ではかなりリーズナブルなはず。

【ベースモデル:’21 KAWASAKI Ninja 1000SX】自然吸気の1043cc直4を搭載したフルカウルスポーツ。’20では旅性能を高めたSXに進化。メーターもカラーTFTになるなど電子装備も充実した。ネイキッドのZ1000はエンジンと車体をニンジャ1000から受け継いだ兄弟モデルだ。■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 1043cc 141ps/10000rpm 11.3kg-m/8000rpm 236kg ●価格:148万5000円

【スロットルも電子化】’20でスロットルを電子制御化。走行モードも2→4種類に増加した。上下方向のクイックシフターやクルーズコントロールも追加。

【ほぼフル電脳入り】メーターもフルカラーTFTパネルに進化。電制機能のセッティングのほか、カワサキ独自のスマホ連動機能=ライデオロジーも搭載した欲張り仕様だ。


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