インド市場戦略・中間排気量モデルとして紹介

ハイネスCB350の国内初ナマ撮り入手! 車名は「GB350」当確でGBブランド復活?!


●写真:中島みなみ ●文:編集部

ホンダは、新聞社などの経済アナリストに向けた事業説明会を開催。そこで撮影された写真を入手したのでお伝えしたい。また、本誌独自の新情報として「H’ness CB350」の車名が「GB350」に改められることもわかった。ホンダのトラディショナルが動き出す!

インド市場を攻略するための武器が、そのまま日本でも魅力

ホンダは、海外で販売されているグローバルモデルを新聞社などの経済アナリスト向け事業説明会にて展示。その場で撮影された写真をゲットしたので、さっそくお届けしたい。車両はサリーガードやフロントナンバープレートホルダー、シーソー式チェンジペダルなどを備えた、まさにインド仕様そのものだったが、かなりディテールに迫ることができた。

ハイネスCB350は2020年9月30日にインドでオンライン発表会が行われ、『DLX』および『DLX Pro』という2グレード構成で価格は19万ルピーから(日本円換算約26万8500円@12月11日)だ。

インド市場では欧米メーカーを上位概念とするユーザーが多く、ハーレーダビッドソンやトライアンフは最高級品として愛されている。また、現地の国産車であるロイヤルエンフィールドも英国が出自となるブランドで、きわめて大きなシェアを占める。これらに割って入るため、ホンダは「ホンダビッグウイング」という新たなディーラー網を立ち上げ、ビッグバイクでインド市場を攻略しようとしているのだが、そのための武器として開発されたのが「H’ness CB350(ハイネスCB350」というわけだ。

ライバルと想定するのはロイヤルエンフィールドのクラシック350や、ニューモデルとして発表されたばかりのメテオ350、そしてインド企業のマヒンドラ社がライセンス生産するチェコのJAWA(ヤワ)だろう(関連記事参照)。これらに対抗するための戦略性が、上記の26万8000円~という価格にもあらわれている。

【HONDA H’ness CB350[2021 model]】主要諸元■全長2163 全幅800 全高1107 軸距1441 最低地上高166 シート高800(各mm) 車重181kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC 348.36cc ボア×ストローク70mm×90.5mm 圧縮比9.5 21ps/5500rpm 3.06kg-m/3000rpm 変速機5段 燃料タンク容量15L■キャスター27°05′/トレール120mm ブレーキF=φ310mmディスク+2ポットキャリパー R=φ240mmディスク+キャリパー不明 タイヤサイズF=100/90-19 R=130/70-18 ●インド現地価格:19万ルピー(換算約27万3000円)~ ●色:DLX=赤、緑、黒/DLX Pro=黒×灰、青×白、黒×銀

やっぱ日本で発売するなら『GB』でしょ!

日本においては発売されるのか、といったことについては現時点で全くの未発表。今回の事業説明会でも一切語られることはなく、多くの読者がもっとも気にしているところだろうが、本誌が独自に掴んでいる情報では2021年春頃に国内でも正式発表される見込みだ。

そして、今回新たな独自情報としてお伝えできるのは、車名が「ハイネスCB350」改め「GB350」になるということ。

ロイヤルな響きの「ハイネス」を外し、単にCB350として発売されるかと思いきや、かつて日本で発売され人気を呼んだGB400TT/GB500TT、GB250クラブマンで使用されていたビッグネームを復活させるというのだ。

1983年に発売され、1996年モデルまで登場したGB250クラブマン。初代の発売当時価格は37万9000円、最終型は44万8000円だった。※写真は最終1996年モデル

こうなると、カフェレーサーバージョンの登場も俄然現実味を帯びてくるし、その姿を想像するのがとても楽しみになる。ホンダさん、わかってるゥ! という感じだ。

空冷単気筒348ccの超ロングストローク型エンジンは、インドの厳しい排出ガス規制BS6(ユーロ5相当)にすでに適合しているので、環境対応などの心配もいらないだろう。日本仕様の姿をお届けするのはまだ少し先になりそうだが、“インド仕様だから……”と指をくわえていたライダーには朗報だ。さらなる続報に期待してほしい!

HONDA H’ness CB350[2021 model]スタイリング

事業説明会で展示されたハイネスCB350はインド仕様そのまま。ヘッドライト下に顎のように出っ張っているのはナンバープレートホルダーだ(インドはナンバープレートを前後に装着する義務がある)。

車両はツートーンカラーのDLX Pro。ブラウンのシートやメッキフェンダーが良い雰囲気だ。

ドライブチェーン周辺に取り付けられた金網のようなものは、インドの伝統衣装であるサリーを着ていてもスカート部分がチェーンに巻き込まれないように、という“サリーガード”だ。インド仕様ならでは。

エンジン前にツイン装着されているのはダブルホーンだろうか。日本仕様が登場した際にはフロントのナンバープレートホルダーが撤去されるはずだから、ホーン位置などもデザインの兼ね合いで動くかも?

車両が移動禁止だったため真後ろからの写真はないが、シンプルな灯火類やスリムな車体がよくわかる。車体は小さく見えるものの、フロント19/リヤ18インチホイールで軸距1441mmというスペックからは、相応に立派な車格が想像できる。

HONDA H’ness CB350[2021 model]ディテール

160km/hまで刻まれたスピードメーター。右下部分に反転表示の液晶パネルが埋め込まれ、円筒の右外にはインジケーター類を配置している。今回の展示では電源を入れることができず。

有線でスマートフォンと接続でき、ボイスコントロールが可能になるという機能も上級モデルのDLX Proには組み込まれる。

ハンドルスイッチはシンプルな右側と各種メニューに入れる左側という組み合わせ。

灯火類はLEDで、ウインカーはリング状に光るタイプだ。ヘッドライト下の「HONDA」と書かれている部分がナンバープレートホルダー。上下フォークブラケットもシンプルな造りだ。

リヤフェンダー上に設置されるテールランプユニット。配線が見えないように気を配っている。タンデムグリップは頑丈そうで、キャリアなどを取り付けるカスタムも簡単にできそうだ。

もしや『GB350』になっているのでは……と期待したけどそんなことはなかった。インド仕様だし。

空冷単気筒エンジンはボア×ストローク[70.0mm×90.5mm]という超ロングストローク設定。エストレヤのようなフィーリングでSR400並みの排気量ってことだから、相当楽しいハズ!

補器類が少なく、エンジンの外観はとてもシンプル。もちろんFI採用で、インドの排出ガス規制「BS6(ユーロ5相当)」に適合している。チェンジペダルがシーソー式なのも面白い。

Y字7本スポークのキャストホイールで、ホイールサイズは前19/後18インチ。フロントブレーキはφ310mmディスクに2ポットキャリパーを組み合わせる。

リヤブレーキはφ240mmディスク+1ポットキャリパーか。ABSも標準装備。

このアングルで見ると、燃料タンクの形状には“GB感”があるようにも見える。

もいっちょ別アングル。早く乗ってみたい!


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