三ない運動を撤廃し、保護者同意のもと学校への届け出制とすることで、原付・自動2輪車に関わらず高校生でも免許を取得し乗車できるようになった埼玉県。’19年度から実施されている交通安全講習は新型コロナ禍のなか2年目を迎えた。
今年度は新型コロナウイルスの影響もあり、8月初旬から12月下旬の間で全6回の開催が予定されている。感染対策としてマスクの着用や検温/消毒が徹底されるなか、8月3日には第1回となる秩父地区(参加者が多いため2回に分けられる)で、8月6日には第2回となる東部地区で開催された。県西部に位置し山間地でもある秩父地区では110名ほどが、春日部、越谷、羽生、蓮田、三郷といった東部地区では36名が参加した。
講習の内容は基本的には前年度を踏襲しているが、2輪車事故の傾向を鑑みて、教習所内の見通しの悪い交差点を使用し、出会い頭事故を防止するための項目が設けられた。一時停止してからしっかり覗き込むように左右を確認、それから右折するというものだ。’19年の埼玉県では高校生1名が2輪車事故で亡くなったが、こうした事故の傾向や対策といったものが実技/座学ともに取り入れられている。
また東部地区では、バイクを所有していない/乗ってこなかった(教習所でも貸せなかった)という生徒が10名以上となったため、まとまった数の生徒を相手に座学による安全運転講習が行われた。パンフレットと講習映像を教材に、ヘルメットのあご紐の締め方から加速・減速の仕方、カーブの曲がり方、さらには危険予測まで、コース内で行われている実技とほぼ同じ内容を講習することができた。
なお、新型コロナ禍中の開催だったため、救急救命法に関する講義の実技は行われなかった。AED等の器具を使い回すことの危険性を考慮したもので、代わりにスライドや講習映像を使った講義が行われた。
新型コロナ禍において講習内容に制限を受けた部分もあるが、安全運転は必要至急。次回も引き続きレポートしたい。
●文:田中淳磨(輪) ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
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