二輪車利用環境改善部会レポート#24

三重県版・高校生を持つ家庭の実情と免許【県民の生活にバイクが必要とされている理由】

  • 2020/8/24

三重県民の生活に必要とされているバイクの免許

前回のレポートに引き続き、三重県教育委員会の主催により行われた「高校生の交通安全教育検討委員会」についてお伝えしたい。埼玉県での「高校生の自動二輪車等の交通安全に関する検討委員会」と同じような流れで進んだ三重県の検討委員会だが、その中で、埼玉県と同じように県内高校生・保護者へのアンケート調査を行っている。今回は、その調査結果が示していたものを考えたい。原付・自動二輪車に関する質問について現在の高校生とその保護者はどう考えているのか、とても興味深いものとなっている。

取得希望は少数派ではない

三重県では三ない運動が根強く、検討委員会でも三ない運動の継続が規定路線として議論が進んでいた。結果的には、通学に必要な生徒には原付免許の取得を認めるということなのだが、その判断基準はおそらく各校の判断に任されるだろう。三重県はこれまでも一定の条件付きで原付免許の取得を許可してきた。とすると、今までと一体何が変わるのだろうかという疑問もわいてくるのだが。

一方、当事者である県民の意向はどうだったのか?生徒と保護者に同じ質問をし、得られた回答を見てみよう。

Q. 原付又は自動二輪車の運転免許についてどう考えていますか?(上:高校生、下:保護者)

円グラフに示されているように、生徒5930人のうち、実に37.5%が原付または自動二輪車の免許を「取得したい」と回答し、保護者においても22.5%もの方が「取得させたい」と答えていた。これは決して少数派の意見ではない。

その理由については下表となる。「通学費用」「通学時間」「公共交通がない」といった、いま地方で起きている共通の問題が見て取れる。また、「就職や通勤に必要」という意見は最も多く集まっている。高校生の間は三ない運動で免許を取れないが、社会に出れば免許が必要になるという話も地方で共通の課題だ。群馬県では初心運転者の交通事故が多いことを問題視し、要因のひとつと考える三ない運動を撤廃して早期交通安全教育に転換した経緯がある。

バイクブームの中で子供が一方的に免許を取りたがったのとは状況が違う。県民が何を求めているのかをもっと真剣に汲み取るべきだろう。

Q. 原付又は自動二輪車の運転免許を「取得したい/させたい」と回答した理由は?

◆高校生側の回答

◆保護者側の回答

●文:田中淳磨(輪)
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