表示されているのは77万5500秒あまりのカウントダウン。ヤマハが国内のWEBサイトにYZF-R1およびYZF-R1MのティーザーURLを設定した。ここからわかるのは、おそらく2020年5月28日、午前11時頃に国内仕様の2020年型YZF-R1/Mが正式発表されるということだ。
「YZF-R1 COMING UP!」と発表されたのは5月19日11時
2019年夏に欧州および米国で発表された2020年型YZF-R1/Mだが、その際に日本仕様は2020年夏頃に発売予定とされ、プレストコーポレーションによる逆輸入車の導入も見送られてきた。なぜなら、世界的に騒音&排出ガス規制を統一する動きがあり、実際に各メーカーともフルパワーのほぼ世界共通仕様(灯火類などの違いはある)を国内で展開してきているからだ。
そんな経緯もあり、そろそろ発表か……と思われていた矢先のティーザーサイトオープンだったのだ。画面中央には77万5500秒あまりの数字が表示され、カウントダウンが進んでいる。計算してみると、数字がゼロになるのは2020年5月28日の午前11頃だとわかった。これは楽しみだ!
国内メーカーのフルパワー車ということで言えば、ホンダCBR1000RR-R、スズキGSX-R1000R、カワサキNinja ZX-10R/SE/RRに続く最後発の国内仕様となるが、唯一のクロスプレーンクランクを採用するなど、その個性に対する期待値は高い。気になるスペックや価格も、間もなく明らかになるだろう。
YZF-R1/Mは、2015年にフルモデルチェンジを果たし、最新の電子制御とクロスプレーンクランクの最新型エンジン、全面新設計の車体で登場し、同年から鈴鹿8耐で4連覇を果たすなど高い戦闘力を証明してきた。2018年にはマイナーチェンジで電子制御が進化し、クイックシフターがダウンシフトに対応。そして2020年モデルでは、ユーロ5排出ガス規制に適合しつつエアロダイナミクスを大幅進化。さらに新型サスペンションを手に入れている。
エンジンは、新デザインのフィンガーフォロワーロッカーアームやカムロブのプロファイル刷新のほか、吸気レイアウトの更新でスロットルバルブと燃焼室の距離を近づけ、新しいボッシュ製10ホールインジェクターをφ45mmのスロットルボディに設置。……といった細部にわたる変更を受けた結果、2020年から施行されるユーロ5排出ガス規制に対応しながら、200馬力をキープしつつも高回転域のトルクアップを果たしている。
注目したいのは電子制御のアップデートだ。ライドバイワイヤ採用のスロットルは新たにAPSG(アクセルポジションセンサーグリップ)を採用。従来のコーナリングABSに2モードのBC(ブレーキコントロール)が加えられ、さらにエンジンブレーキマネジメント(EBM)も追加することで、もっともタイム差に影響するブレーキングのパフォーマンス向上を果たしている。
YZF-R1が採用するサスペンションは前後KYB製。倒立フロントフォークは内部のシム構造をアップデートし、リヤもそれに対応したセッティングへと改められた。
上級バージョンとなるYZF-R1Mは、オーリンズ製の新型倒立フォークを採用したほか、カーボン外装の使用領域をシートカウルにまで拡大。また、燃料タンクカバー前端には個別のシリアルナンバープレートが設置される。
YAMAHA YZF-R1M & YZF-R1[2020]
【YAMAHA YZF-R1M [2020]】主要諸元■全長2055 全幅690 全高1165 軸距1405 シート高860(各mm) 車両重量202kg■水冷4ストローク並列4気筒 DOHC4バルブ 998cc 200ps/13500rpm 11.6kg-m/11500rpm 変速機6段 燃料タンク容量17L■キャスター24度 トレール102mm ブレーキF=φ320mmダブルディスク+4ポットキャリパー R=φ220mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70ZR17 R=200/55ZR17 ●価格&発売時期:未発表 ●色:カーボン×青 ※諸元等はすべて欧州仕様
【YAMAHA YZF-R1 [2020]】主要諸元■全長2055 全幅690 全高1165 軸距1405 シート高855(各mm) 車両重量201kg■水冷4ストローク並列4気筒 DOHC4バルブ 998cc 200ps/13500rpm 11.6kg-m/11500rpm 変速機6段 燃料タンク容量17L■キャスター24度 トレール102mm ブレーキF=φ320mmダブルディスク+4ポットキャリパー R=φ220mmディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=120/70ZR17 R=190/55ZR17 ●価格&発売時期:未発表 ●色:青、黒 ※諸元等はすべて欧州仕様
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