カワサキから250ccクラス唯一無二の4気筒マシンが30年ぶりに登場するとなれば、当然気になるのは他メーカーの動向だ。現在の250で人気&実力トップは2気筒のホンダCBR250RR。はたして世界最大のバイクメーカーは動くのか? YM編集部では、CBR1000RR-Rの延長線上に「CBR250RR-R」を妄想した。
●文:沼尾宏明 ●CG構成:白圡 学 ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
巨大市場アジアを舞台に歴史は繰り返される?
ホンダは、様々なジャンルにおいて、先行するライバルに対し、高性能マシンを投入して一人勝ちするパターンが多い。過去を紐解けば、2ストロークレプリカのNSR250R、ネイキッドのCB400/1300シリーズなど。近年の250クラスでも、ニンジャやYZF-R25に対して、速さで圧倒するCBR250RRでリードを広げた。
ただし、4気筒のNinja ZX-25Rの登場によって、実力でRRが水を開けられる可能性が高い。RRはアジアで高い人気を誇るが、ZX-25Rによってセールス面で圧迫されることは必至だろう。特に一大マーケットであり、4気筒が熱望されているインドネシアでの影響は大きいはずだ。
【CBR250RR:現行ツインでもっともレーシー】日常での使い勝手を重視したライバルに対抗し、最後発の’17年に国内デビュー。クラス唯一の電制スロットルに、ツインスパー的な構造の鉄トラスフレームなどを与え、2気筒勢で突出してスポーティだ。最高出力もトップの38psだが、45ps+ラムエアパワーが予想されるZX-25Rとは大きな差があるだろう。
規模が巨大だった’80年代の日本バイク市場では、250cc直4クラスはフェーザーのヒット以降、続々と他メーカーが追随した。同じ流れが今度はより大きなアジア市場を舞台に繰り広げられる可能性がある、とYM本誌では見ている。
となれば、その歴史に倣って、ホンダは完膚なきまでにZX-25Rを凌駕した4気筒マシンをリリースするのでは?
そこで思い浮かぶのが「CBR250RR-R」。スーパースポーツNo.1を目指して本気で開発し、’20年にデビューするCBR1000R-Rの弟分……という妄想である。
【CBR1000RR-R:車名から本気度MAX】スーパーバイク世界選手権でも、8耐を含む世界 耐久選手権でも苦汁を舐め続けてきたホンダが、 ついに本気になった。CBR1000RRを12年ぶり に完全刷新し、モトGPマシン譲りのボア×スト ローク、チタン鍛造コンロッドなどを投入。国産初のウイングまで与えた。兄貴がRR-Rに改名したのだから、弟も…!?
CBR250RR-Rの妄想イメージはコレだ!
とはいえ、この妄想が実現したとしても数年先になるだろう。まずは多大なコストをかけてリリースした現行250RRにビッグマイナーチェンジでメスを入れて4気筒に対抗し、それでも敵わない場合、本気で牙を剥くと予測する。つまり、すべてはZX-25R次第。実力の全貌とセールス如何にかかっている。
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