ヤングマシン4月号(発売中)では、CBR1000RR-Rファイアーブレードを多方面にわたってテスト。最高速、0-1000m加速に続くのは、お待ちかね、エンジン出力の実測だ。カタログ値218psはクランク軸出力、ならば後輪では8~10%引いた数値になるはずだが……。
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実測で200psオーバー! 4速299km/hの速さを裏付ける数値が出た
CBR1000RR-Rファイアーブレードのは驚速ぶりはこれまでもいくつかのテスト結果を持ってお伝えしてきた。そこで知りたくなるのは、「じゃあパワーを測ったらどのくらいなの?」ということだろう。映像を見ていただければわかるように、結果はなんと後輪出力で200psオーバー! クランク軸出力と思われるカタログ値・217.6ps/14500rpm(レースベース車/欧州仕様)からすれば妥当な数値となった。
ちなみに、カタログ値で221ps/15250rpmとされるドゥカティ・パニガーレV4Rがスペック最強なわけだが、実はパニガーレV4系は逆回転クランクを採用しているため1軸多く、そのぶんのパワーロスを加味すれば後輪出力ではCBR1000RR-Rと同等ではないか、とも言われている。ぜひ実測して確かめたいので、V4Rのテスト車両(フルノーマル)をお貸出ししてくれる方がいたら、ぜひヤングマシン編集部まで!
さて、CBR1000RR-Rファイアーブレードのエンジンがなぜ、これほどの高性能を実現できたかと言えば、やはりMotoGPマシン・RC213Vで得たノウハウが大きい。正確に言えば、RC213Vをベースにした市販車・RC213V-Sである。
事実上はRC213V-Sのエンジンを並列4気筒に作り替えたようなものと言ってよく、ピストン径φ81mmや吸気バルブ挟み角9度などはRC213V-Sと同数値。バルブ径も同等だという。これにチタンコンロッドやDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティングしたカムシャフト、フィンガーフォロワーロッカーアームの採用など、これでもかというテクノロジーを投入し、なんとレーシングキットパーツ付きのRC213V-Sをも上回るハイパフォーマンスを実現してしまったのだ。
このあたりのテクノロジーについては、ヤングマシン5月号(3月24日発売)でエンジニ屋さん(プロのエンジン設計エキスパート/匿名)が他の追随を許さない詳細さで読み解いているので、ぜひご一読を。「こんなエンジンは二度と作れない?」……その答えがあります。
国内仕様のCBR1000RR-Rファイアーブレード/SPも3月5日に発表された。
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