中古車購入時や他人のバイクに触れたとき、クラッチケーブルが妙に重かったりスロットルケーブルにカサつきがあったりなどなど、気になってしまうことがよくある。そんなときには各種ケーブルにグリスやオイルを注入することで、作動性は確実に良くなる!
●文/写真:モトメカニック編集部 ●取材協力:ワイズギア ※本内容は記事公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。※掲載されている製品等について、当サイトがその品質等を十全に保証するものではありません。よって、その購入/利用にあたっては自己責任にてお願いします。※特別な表記がないかぎり、価格情報は税込です。
まずは汚れた油を洗い流す
ケーブルに注油する際には、まずは汚れた油を洗い流すのが重要な作業だ。手順としては、インジェクターをケーブルにセットしてからパーツクリーナーで洗浄吹き付け。エアーブロー後に注油するが、今回はヤマルーブの「スーパーワイヤーグリース」を利用。このグリースは潤滑性が長持ちして良い。ケーブルインジェクターはボルト2本タイプが使いやすい。
そして各種ケーブルのグリスアップ
今回メンテナンスを行ったのは、『モトメカニック』本誌スタッフの友人が所有するヤマハSRカスタム。カフェレーサーよろしくセパハンを装備し、記載変更申請で公認となっている1台だ。
まず最初に、スロットルケーブルがハンドルストッパーに挟まれ、ケーブルの保護チューブが切れてめくれた状態になっているのを発見。パーツクリーナーで周辺を洗浄してから瞬間接着剤で補修を施した。
ケーブル補修後、適当なフュエルチューブを用意して短くカットして2本のケーブルを軽めに固定し、さらに片側のケーブルをフレームと固定。これで噛み込まない!!
ケーブルインジェクターが滑り落ちないように、パーツクリーナーでアウターケーブルとインジェクター内部を洗浄乾燥させてからセット。まずはケーブル洗浄から。
パーツクリーナーがケーブル内を通過し反対側から出てきたら、エアーガン+細ノズルを使ってケーブル内に圧縮空気を送り込み、内部をさらにクリーンナップする。
注油したいケーブルは、必ずクリーニングしてから注油するように心掛けたい。そんな段取りがあってこそ、コンディション良い環境が長続きするというものだ。
スロットルパイプのタイコをセットする部分やケーブル内にも注油したい。自前で細ノズルを準備できればスロットルケーブル内に直接ケーブルグリスを注油できる。
スロットル周辺パーツを復元したら、ハンドルを左右に切ってケーブルの噛み込みが無いか確認し、スロットル操作がスムーズになったか? 作動させて確認しよう。
メーターケーブルのような「回転タイプ」のケーブルは、インナーケーブルだけ引っ張り出すことができる。雨水が溜まって切れないように要注意。まずは洗浄から。
2リットルのペットボトルの底をカッターナイフで切り落とし、そこに少量のガソリンを入れてインナーケーブルをしっかり洗浄する。この作業が重要なのだ。
アウターケーブルも取り外し、内部をパーツクリーナーでしっかり洗浄する。メーターケーブルが切れる原因は、取り付け不良やサビによるものが多い。要注意!!
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